S&P500・オルカンに全振りは危険である…人気エコノミストが「米国株はいまバブルである」と警告するワケ

S&P500・オルカンに全振りは危険である…人気エコノミストが「米国株はいまバブルである」と警告するワケ

アップル、エヌビディアの株価は"高すぎる"

新NISAでは米国株を中心とするインデックスファンドが人気だ。エコノミストのエミン・ユルマズさんは「米株一辺倒の投資はオススメしない。いま米国の株式市場はバブル化しており、価格調整は間違いなく起きる」という――。 ※本稿は、エミン・ユルマズ『エミン流「会社四季報」最強の読み方』(東洋経済新報社)の一部を再編集したものです。

慎重な声が上がる日本株の先行き

日本の株式市場に追い風が吹いているのは間違いない。個別企業の利益率が上がってきたことに加え、ROEもだいぶ改善されてきた。

そのうえ、多くの企業が配当性向を30%、あるいは40%に引き上げてきたことによって、配当利回りの改善も顕著だ。「記念配当」といったワードも、会社四季報で頻繁に目に留まるようになってきた。企業が株主を重視するスタンスを、より鮮明にしつつあるのだ。

ただ、一方では日本の株価の先行きについて、慎重な声があるのも事実だ。そして、その一番の根拠として、米国の株価が割高水準にあることを指摘している。つまり、割高な水準にある米国の株価が下落すれば、日本株もそれに連れて下げるリスクがあるから、株価の先行きを慎重に見たほうが良いという意見だ。

よく「米国がくしゃみをすると、日本が風邪をひく」などと言われる。経済もそうだが、たとえば米国の株価が下げると、日本の株価は米国の株価以上に下げる恐れがあることを、この言葉は意味している。

米国株と一緒に下落するとは限らない

確かに、短期的にはその傾向があると言えなくもない。S&P500が100ポイント下げた時、日経平均株価が400円下げたとしよう。指数の種類が違うのでS&P500と日経平均を単純比較できないが、ダウと日経平均を比較するより実態を表している気がするので、ここではその二指標で比較する。このように、短期的に似たような動きをすることはあるが、よく考えてみて欲しい。果たしてS&P500と日経平均株価は同率の下げだろうか。

決してそのようなことにはならない。米国の株価と日本の株価が同時に下げたとしても、下げ率には多少なりとも差が生じている。この差が時間の経過とともに徐々に蓄積されていき、長期で比較した時、米国の株価と日本の株価にはトレンドの違いが生じてくるのである。

つまり長期的に見れば、米国と日本の株価は違う動きになるのだ。実際問題、本当に米国の株価と日本の株価が連動するのであれば、なぜこの30年間、日本株はほとんど上昇しなかったのだろうか。

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2025.09.06

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