オルカン、S&P500絶好調のいまは「売り時」なのか…お金のプロ「新型NISAで絶対にやってはいけない」と話すこと
480万円が2500万円になる可能性を自ら捨てることに
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積立投資において気を付けることは何か。ファイナンシャルプランナーの横田健一さんは「資産形成のための投資は、ほったらかしが基本だ。利益確定していいタイミングは限られている」という――。
積立投資はいつ「利益確定」すべきなのか
NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)の普及により、資産形成に積極的に取り組む人が増えていますが、投資信託への積立投資を継続していくと、通常は、ある時期から含み益(未実現益)が膨らんでいきます。
そうなってくると、いったん売却して含み益(未実現益)を実現益にする「利益確定」をしておいた方がよいのではないか、と考える方もいるのではないでしょうか。
本記事では、資産形成において「利益確定」の最適なタイミングは、ライフイベントなどでお金を使う時を除き、売却して利益確定すべきではないことについて解説します。
投資の格言と呼ばれるものの中には「利食い千人力」「利食い千両」などと、一定の利益が出てきたら一度売却して利益を確定しておくことが大切であると説いているものがあります。
確かに個別株への投資においては、「成長が鈍化するかもしれない」「業績が悪化するかもしれない」「不祥事が発覚するかもしれない」、結果として「株価が急落するかもしれない」といった懸念から、ある程度の利益が出てきたら、一度売却して利益確定しておくことも大切かもしれません。
一方、資産形成を目的として、いわゆるオルカンなどの全世界株式インデックスファンドなどに積立投資をしている場合には、こういった利益確定はまったく不要で、売却するのはライフイベントなどでお金を使う時のみにするべきだと考えています。以下、具体的にご説明します。