「肉のまとめ買い→小分けで冷凍保存」は節約に見えるが…FPが明かす「お金の貯まらない人の冷蔵庫」にあるもの
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お金の貯まらない人の冷蔵庫に共通点はあるのか。ファイナンシャルプランナーの高山一恵さんは「賞味期限切れの食材、最後にいつ使ったかわからない調味料などがあることが多い」という――。 ※この連載「高山一恵のお金の細道」では、高山さんの元に寄せられた相談内容を基に、お金との付き合い方をレクチャーしていきます。相談者のプライバシーに考慮して、事実関係の一部を変更しています。あらかじめご了承ください。
冷蔵庫と家計管理の密接な関係
今日の夕飯の献立はもう決まっていますか? ぱっとメニューが言えた人は、家計管理がきちんとできている、財テク向きの方かもしれません。逆に、冷蔵庫の中身を思い出せず、何も献立が浮かばなかった人は要注意。実は、ご自宅の「冷蔵庫」から、お金が貯まる人と貯まらない人の差がはっきり見えてくるんです。
冒頭、唐突に夕飯の献立をお聞きしました。ご飯を作ろうと思うと、まず冷蔵庫にある食材=在庫を確認する必要があります。つまり、献立を考えるには、冷蔵庫の中身を把握しておくことが前提となるわけですが、このことは、家計管理にも密接に結びついているのです。さて、読者の皆さんは今日の夕飯に使う食材をぱっと思い出せたでしょうか。
ここで早速ですが、私がこれまでに取材などで拝見したさまざまなご家庭の冷蔵庫から導き出した、「お金の貯まらない人の冷蔵庫あるある」TOP5をお伝えします。
干からびた野菜、放置されたドレッシング…
①賞味期限切れの食材が大量にある
賞味期限の切れた食品が冷蔵庫にどれくらいあるかで、無駄になってしまった支出が見えてきます。伺ったご家庭の中には、原型をとどめていない干からびた野菜が冷蔵庫の奥からゴロゴロと出てきた家も。ピーマンが20個出てきた時には、「なんでこんなにピーマンを?」と思わず質問すると、「安売りしていたのでつい買ってしまった」とのこと。すでに家の冷蔵庫にピーマンがあったにもかかわらず在庫を把握していなかったため、「お得」につられて無計画に買い物をした結果、食材を使い切れず無駄にしてしまったのです。
②最後にいつ使ったかわからない調味料が大量にある
ナンプラーや甜麺醤、チリソースといった、ある特定の料理を作るために買った調味料が冷蔵庫に眠っていませんか? 取材で伺ったご家庭の多くで、冷蔵庫のドアポケットに刺さったまま何年も放置されている調味料が散見されました。賞味期限が2、3年過ぎているドレッシングの瓶が10本ぐらい見つかったお家もありましたね。また、「冷や汁のたれ」「ジャージャー麺の素」といった汎用性の低いピンポイントの調味料も、1回使ったままリピートせず、かといって捨てるのも惜しくてそのままになっていることも。あと、ファストフードについてくる小袋のケチャップやマスタード、刺し身のパックに付いていたわさびや生姜の小袋を大量に溜め込んでいるご家庭も多かったです。