急死する直前まで飲食店にクレームを入れていた…怒ってばかりの"老害"でいると死の危険が高まる医学的理由

急死する直前まで飲食店にクレームを入れていた…怒ってばかりの"老害"でいると死の危険が高まる医学的理由

急死する直前まで「飲食店にクレームを入れていた」怒ってばかりの“老害”でいると、死の危険が高まる“医学的な理由”(高木 徹也/Webオリジナル(外部転載))

『こんなことで、死にたくなかった: 法医学者だけが知っている高齢者の「意外な死因」』より#1

「え!? こんなことで?」

これまで5000体以上の遺体を解剖してきたという法医学者の高木徹也さん。近年「まさか」と驚くような原因で亡くなる高齢者の遺体に出会う回数が増えてきているという。

ここでは、高木さんの著書『こんなことで、死にたくなかった: 法医学者だけが知っている高齢者の「意外な死因」』(三笠書房)より一部を抜粋。高齢者が「急に怒る」ことで死に至る可能性を解説する。(全6回の1回目/続きを読む)

◆◆◆

急に怒って死ぬ

あなたの周りに、急に怒鳴ったり感情的になったりする高齢者はいませんか? 「老害」や「クレーマー」などと揶揄されることもあるかもしれませんが、このような態度をとっていると、突然死の危険性が非常に高まります。

以前、些細なことから怒鳴り散らした高齢者が心肺停止に至ったケースや、飲食店へのクレーム中にお年寄りが急死したケースを解剖した経験があります。これらの死亡は、高血圧に起因した疾患に由来していました。

年齢とともに血圧が上昇する最大の理由は、血管が硬くなるからです。同じ量の血液が流れる場合、血管が柔らかければ血液の圧をうまく逃がすことができますが、血管が硬くなると血管内の圧は相対的に高くなります。

このような状態を「動脈硬化症」といい、主に生活習慣に由来しています。特に脂質や塩分の多い食生活、喫煙などによって徐々に重症化するのです。

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※写真はイメージ ©mapo/イメージマート

この「動脈硬化症」が問題なのは、無症状で進行するにもかかわらず、血液の通りが悪くなることで、二次的に心臓にも負荷がかかることです。

血液が通りにくくなると、心臓はより多くの血液を送り出そうとして筋肉が厚くなり、「心肥大」という状態になります。その結果、血管内を通過する血液の摩擦は増え、血管の壁への負担が大きくなって動脈硬化症を増悪させます。

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2025.04.29

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