「顔の印象」は訓練次第で変えられる…元国際線CAが教える「柔和で相手に好印象を与える表情」の作り方
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初対面での印象をよくするにはどうすればいいのか。元JAL国際線チーフパーサーの山本洋子さんは「顔の印象を決定づける表情は、訓練で作り上げることができる」という――。 ※本稿は、山本洋子『なぜあの人は初対面で信頼されるのか 元JAL国際線チーフパーサーだけが知っている人の心をつかむ極意』(日本能率協会マネジメントセンター)の一部を再編集したものです。
日本人は、相手の目の表情で感情を読み取る
初対面のとき、まず目に入ってくるのが相手の「顔」です。顔を見て、表情を見て、髪型を見て、服装や姿勢などの全体の雰囲気を見て印象が決まります。
つまり、「顔」は印象を決定づける重要なパーツですから、初対面の相手に好印象を与える「顔」を作らないといけないのです。
人は美しいものや整っているものに目がいきます。大勢人がいても、イケメンや美人に目が留まるのもある意味自然なことです。
しかし、それだけで信頼されるということはありません。
さらに、ここで言う「顔の印象をよくする」ということは、顔の造形を変えるということではありません。
顔の中でも、一番相手に印象として残るのは、「目」です。
日本人は、相手の目の表情で感情を読み取ります。
「目が笑っていない」とか「目が怖い」「目は口ほどにものを言う」など、「目」の表情を表した言い回しや格言は多くあります。
目で相手の感情を読み取るため、サングラスなどで目を隠している相手には、不安や恐れを感じることがあります。
目が笑っている状態は「口元」から作る
余談になりますが、欧米人は「口元」で相手の感情を読み取ると言われています。
コミュニケーションを取る際に、相手がサングラスで目を隠した状態でも、口元が見えていれば問題はないのです。
逆に口元を隠すことに抵抗を感じるそうですので、コロナ禍が収束するにつれて諸外国がいち早くマスクを解禁にした理由も納得できますね。
では、顔の印象、とりわけ目の印象をよくするにはどうすればよいのでしょうか。
相手に好印象を与えるのは、やはり「目が笑っている」ことです。
目が笑っている状態を作るのは、実は口元にポイントがあります。
鏡の前で、口元を隠して、目だけを出した状態にしてみてください。
その状態で目が笑っているように見せるには、口元も緩んだ状態、つまり口角が上がり、口元が笑った状態になっているはず。目だけで笑うのは難しいものです。
目が優しく笑みを浮かべた状態でいると、相手は安心し、親近感を抱きます。
特に初対面では、「この人と話がしたい」と思うはずです。
逆に、射るように相手を凝視し、威圧的な目つきをすると、相手は委縮し、初対面から良好な人間関係を築くことが難しくなります。
このように、目の印象が変われば、顔の印象は劇的に変わります。