「5W1Hで話す」は絶対ダメ…会話が誰とでも楽しく続く人、あっという間に終了する人の決定的違い
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相手との会話を広げるには何を話せばいいか。話し方講師の野口敏さんは「コミュニケーションの神髄は、相手の気持ちを分かち合うことだ。5W1Hでロジカルに話して結論を出そうとすると会話は盛り上がらない」という――。 ※本稿は、野口敏『どんな人とも楽しく会話が続く話し方のルール』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
5W1Hを使って話を一点に向けると会話が終了する
共感が苦手な人は、会話のイメージを変えてみましょう。うまくいかない人は、おそらく話の内容を論理的に考えているはずです。
たとえば次のように話を展開しているのではありませんか?
【話し手】今度、妻と旅行に行くんだよ
【聞き手】へえ、どこに行くの?
論理的に考えるタイプの人は、「会話とは話を一点に絞っていって結論を出すもの」という頭になっています。
だから「いつ」「どこで」「誰と」「どのように」などと、5W1Hを使って話を一点に向けがちです。するとすぐに答えが出るので、会話はそこで終わってしまいます。
これが会話の広がらない理由なのです。
ここで発想の転換をしてみましょう。
会話を結論へと導くのをやめて、話を広げる方向に向けるのです。
「妻と旅行に行く」と聞いた瞬間、そこで論理的に考えるのではなく、その場面を想像してみます。
旅行と聞けば、まず思い浮かぶのが海や山、飛行機や新幹線、ご馳走や温泉などの映像でしょうか。
すると反射的に「どこに?」と聞いてしまうことになります。