グツグツ煮込んだ「白菜、長ねぎ、大根」は栄養がスカスカ…風邪予防を高める「鍋の定番具材」の効果的な食べ方
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冬は感染症以外にも、冷え性やストレスなどで免疫力が下がりやすい。関東で大規模農家を経営し、「野菜を育むプロ」を自称するしんさんが、免疫アップ、冷え性の改善、ストレス軽減などに適した野菜を解説する――。 ※本稿は、しん(野菜を育むプロ)、東京慈恵会医科大学附属病院栄養部(監修)『農家が教えたい 世界一使える野菜の教科書 おいしくて体にいい選び方&食べ方』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
「鍋の具材」で免疫アップ
症状:免疫低下
疲労やストレス、季節の変わり目といった外的要因は免疫低下を招き、風邪などにかかりやすくなります。こうした要因に思い当たるときは特に、免疫強化に役立つ栄養素を含む野菜が、病気予防の心強いサポーターになってくれるでしょう。
白菜、長ねぎ、大根
免疫強化のキー栄養素は「イソチアシアネート」と「ビタミンC」
免疫強化にはエネルギーになる糖質・脂質・たんぱく質をはじめ、体の諸機能を底上げする多種多様な栄養素をバランスよくとることが重要です。なかでも野菜が免疫強化に役立つのは、イソチオシアネートとビタミンCの供給源となること。ここに挙げた野菜のうち、長ねぎはビタミンC、白菜と大根はイソチオシアネートとビタミンCの両方に富んでいます。
白菜と大根は「煮込みすぎ」に注意
イソチオシアネートはフィトケミカルの1つで、抗酸化作用(体内で発生した有毒物質・活性酸素を除去する)や、解毒作用(肝臓の解毒酵素を活性化することで有害物質の排出を促す)、抗炎症作用(免疫の過剰反応を抑え、免疫システムを整える)などにより、免疫強化に役立つことが認められています。
また、ビタミンCは白血球中に多くあり、外敵と戦う白血球をサポート。つまり体内のビタミンCの減少は免疫低下に直結すると言え、ビタミンCを外から意識的に補うことも免疫強化につながるというわけです。
免疫強化! おいしくて体にいい野菜料理
白菜と大根のキムチの素あえ
キムチといっても漬け込んだものではなく、細切りにした白菜と大根にキムチの素をまぶすだけ。ビタミンCとイソチオシアネートは水溶性で熱に弱く、しかもイソチオシアネートは揮発性もあるため、長時間煮込こむのも、切ったりすりおろしたりしてから時間を置くのもNG。切りたて新鮮な白菜と大根を生で食べるのが一番です。
大根、長ねぎと白身魚のうま煮
大根と長ねぎを白身魚と一緒に短時間でさっと煮ます。免疫強化をサポートするイソチオシアネートとビタミンCに、魚の良質なたんぱく質をプラス。加熱によってイソチオシアネートは多少減少しますが、煮汁も食べるうま煮ならビタミンCの損失は抑えられますし、温かい料理は生野菜よりたくさん食べられるというメリットも。