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慣らし保育が予想外の延長になるかも?スムーズに仕事復帰するために押さえておきたい育休取得のポイント
保育園が決まり、育休明けの仕事復帰を控え、子どもがどのように保育園に慣れていくのか、復帰後がどうなるのか、生活環境の変化などに不安を覚える保護者もいるのではないでしょうか。保育園では慣らし保育の期間を設け、短時間から徐々に慣らし、信頼関係を築いていきます。今回の記事では、仕事復帰前に知っておきたい園の「慣らし保育」について紹介します。
慣らし保育の期間と育休取得のポイント
育休取得のときには、慣らし保育期間も計算に入れて申請しておきましょう。育児休業終了日の前に会社へ相談し、いつ復帰するか、復帰後の仕事内容がどうなるかなど確認しておくとスムーズと言えます。
園への入園が決まると、準備物や書類などをそろえるため、一度園へ行って面談をする場合があります。アレルギーの話や病歴、既往症のことや、送り迎えなど子どもを預けるにあたっての重要な話とともに、慣らし保育についての説明があるので、仕事のスケジュールとの兼ね合いも確認しておくとよいでしょう。
病気で慣らし保育ができなかった
20代ママ
慣らし保育中の体調不良は珍しくありません。園や職場との連携が重要です。延長の可能性も考慮し、余裕を持ったスケジュール設定が望ましいでしょう。
職場の理解を得て延長
30代ママ
上の子3歳、下の子1歳で2人同時に慣らし保育を始めました。上の子は、以前違う園に通っていたことがあったので、ママが仕事を始めること、園に行くことを理解している様子で、それなりにクラスに馴染むのも早かったです。どのタイミングでお迎えに行くか話をして、混乱しないように気をつけました。
下の子は突然ママと離れて見知らぬ世界に入ったショックが大きかったのか、涙をボロボロこぼして泣くので、出勤がつらくくじけそうになりました。育児休業終了日を過ぎていたので、育休を延長できないかと相談したところ、職場の社長が子育て経験者で理解があったため「慣らし保育が終わるまで」と快く延長を認めてくれました。
おかげで安心して仕事に復帰でき、現在では子どもたちも保育園にも慣れ、登園時に泣くこともなくなりました。
兄弟姉妹での慣らし保育は、それぞれの年齢や性格に応じた対応が必要です。子どもに影響が出ることで親子ともに精神的にボロボロになってしまうケースも。保育園や保育士さんとの密な連携と、家庭でのスケジュール調整が重要になりそうです。
また、第一子・二子での反応の違い、男の子・女の子の違いなど、さまざまな状況や個性によって対応が変わることもあるかもしれません。
慣らし保育の目安と子どもの反応
慣らし保育は子どもの適応を助ける重要な過程です。園やママの状況に応じて慣らし保育の期間や方法が異なることがあります。慣らし保育の現状についてママの体験談から見ていきましょう。
慣らし保育の目安
20代ママ
1歳の娘を園に預けることになり、不安でしたが、保育士さんの丁寧なサポートのおかげで、徐々に慣れていきました。期間は2週間でしたが、娘の様子を見ながら柔軟に調整してくれました。
30代ママ
夫がパパ育休を取得していたため、夫婦で協力して慣らし保育に対応できました。園の理解もあり、スケジュール調整がスムーズでした。
園や月齢、年齢にもよりますが、小さな子どもが突然ママと離れて園で一日過ごすのは負担が大きいという理由で「慣らし保育」が行われているようです。
たとえば1週間から10日程度の期間で、最初の数日は2時間だけママと離れて過ごし、その後、お昼ご飯を食べたら降園、お昼寝後に降園、おやつを食べて降園、と数日ずつ段階を踏んで慣らしていく方法で行う慣らし期間のことを指します。
慣らし保育最終日までに、仕事を始めたときの送り迎えの時間に合わせられるよう、夕方まで保育できるのが理想です。慣らし保育の期間は、子どもの慣れ具合や、パパママの仕事の都合も関係していきますので、保育園に事前に確認しておきましょう。
子どもの反応
30代ママ
女の子の娘は最初、離れるのを泣いて嫌がりましたが、保育士さんの温かい対応で徐々に笑顔が増えていきました。園での生活リズムに慣れるまでは大変でしたが、今では楽しく通っています。
30代ママ
息子は意外とすんなり園に馴染みましたが、生活環境の変化で夜泣きが増えました。保育士さんにアドバイスをもらいながら対応し、落ち着いていきました。
子どもにとって保育園入園は、突然パパやママと離れることで生活環境が大きく変わり、ストレスを感じてしまうものです。
寂しくなって大泣きする子、遊びやごはんを拒否する子など、反応はさまざまです。しかし子どもは、親の姿が見えなくなると次第に泣き止み、遊びをみつけたり、保育士さんに甘えたり、新たな世界を作ろうとするかのように慣れていく子もいるそうです。
保育士さんは保育のプロなので、いろんな方法で子どもの笑顔をひきだそうとしてくれますので、保育士さんの顔を覚え信頼関係ができてくると、泣くのも比較的減っていくかもしれません。
仕事復帰&慣らし保育を乗り越えるポイント
ママの仕事復帰と子どもの慣らし保育を円滑に進めるには、計画性と柔軟性が鍵となります。体験談を見ながら参考にできるとよいでしょう。
綿密なスケジュールの調整が必須
30代ママ
看護師として働いていたので、シフト制の勤務に合わせた慣らし保育の調整が必要でした。園と職場両方に相談し、柔軟なスケジュールを組んでもらえたことで、スムーズに復帰できました。
30代ママ
フリーランスのデザイナーとして個人事業主で働いているので、クライアントの急な案件を請けることもありましたが、慣らし保育が始まることを考えて、急なスケジュールの仕事は極力減らすようにしました。
仕事復帰日=保育園入園日と思っていると、慣らし保育期間があった場合にスケジュール調整が大変になります。
復帰日前の2週間の平日を慣らし保育に当てる場合が多いので、復帰日の2週間前から入園できるよう、保育園の入所申し込み申請時期や申請期間に注意しましょう。
また、個人でスケジュールが組みやすいフリーランスの方などはより仕事の予定が組みやすいというメリットももありそうです。
仕事復帰のタイミングや入園日が分からない場合は、区役所や保健センターなどで相談しておくのも情報収集の一つです。復帰後の仕事内容を把握し、いつからどのように働くか確認しておくと、入園から慣らし保育もスムーズに進むでしょう。
調整が難しいときには早めに相談
20代ママ
アルバイトで働いていたため、慣らし保育の期間を十分に確保するのが難しかったです。園と相談し、短い期間でも効果的な慣らし保育ができるよう工夫してもらいました。
パートやアルバイト、また正規であっても看護師や介護士などシフト勤務で働く方は、勤務時間の都合上、慣らし保育の期間をしっかり設けることができない場合も。そのようなときは、早めに保育園に伝えて相談しましょう。
また、子どもが病気などで期間中に十分に慣らし保育ができないこともあります。そういった場合には職場の上司に事情を説明して相談をしておくとよいでしょう。育休を延長したり、早退したりなど柔軟に対応してもらえるかもしれません。
子どもや職場の負担にならないよう、できるだけ早めの相談を心がけましょう。
パパや祖父母の協力
20代ママ
子育て経験者である祖母に協力してもらい、慣らし保育期間中のお迎えをお願いしました。急な呼び出しにも対応できる体制を整えられて安心でした。
慣らし保育期間が長くなってしまったり、仕事が遅くなってしまったり、思わぬ事態があった場合、パパや祖父母の協力があるととても助かります。
朝のお見送りや突然のお迎えコールにどう対応するのかなど、事前に話し合っておくことが大切です。ママ一人で抱え込まないで、できるだけ周囲の人に相談し、協力体制を整えたいですね。
先生との連携
40代ママ
1歳の子を園に預けて慣らし保育を始めました。最初はきょとんとしていましたが、離れるときには大泣き。2時間後にお迎えに行くとお茶も拒否して泣いていたようです。
その後も数日間、お茶やごはんを拒否したので保育時間を延長することができず不安がつのりましたが、保育士や園に常駐している看護師さんがいつも笑顔だったので信じてまかせることに。
するとある日突然、ごはんを食べ、お昼寝、おやつも食べるようになり、夕方まで待つことができるようになりました。それぞれの子どものペースがあるのだなと感じました。
慣らし保育の進み具合は個人差があります。保育士との相談を重ねたり、ママが保育士さんを信じることで、適切な期間や方法を見出せることがあります。焦らず子どものペースを尊重しましょう。
ママが保育士さんにかけられた言葉
慣らし保育に悩むママが、保育士さんからかけられた言葉について聞いてみました。保育士ならではの視点を知ることで、慣らし保育の重要性についても見えてくるかもしれません。
30代ママ
慣らし保育は、子どもを園に慣れさせるだけでなく、子どもの心理的安全性を確保し、新しい環境での生活リズムを整えるためのものなんですよ、と担任の保育士さんが言っていました。
30代ママ
保育士さんに「慣らし保育の期間中は、私たち保育士も子どもの個性や特徴を理解し、適切なケアを提供できるように準備する期間ですので、ママも焦らず気になることがあったらなんでも聞いてくださいね」と言われ、ゆっくり慣れればよいと心が落ち着きました。
20代ママ
最初はなかなか子どもが保育園に慣れず、仕事と育児の両立に不安を感じていましたが、保育園の先生が「お子さんのことはまかせてくださいね」と言ってくれたり、子育て経験者の同僚から「すぐ先生に慣れるから大丈夫だよ」とアドバイスをもらったりました。完璧を求めすぎず、周りの助けを借りながら、自分なりのペースで進んでいくことが大切だと学びました。
30代ママ
慣らし保育の最初はなかなか上手くいかず、この子に保育園は無理だったのだろうか?と悩んでいましたが、担任の先生に「保育士との信頼関係ができれば大丈夫。その子のペースでよいですよ」と言われ少し心が楽になりました。
保育士さんにとっても、ママとの信頼関係を築くこともこの期間の重要な目的の一つです。慣らし保育を通じて、ママの不安を軽減し、安心して子どもを預けられる環境を整えることができるようです。
仕事復帰後も、子どもの体調変化や保育園からの急な呼び出しなど、予期せぬ事態は起こりうるものです。保育士ならではのプロの保育技術を信頼して、先生との関係を良好に保ちながら柔軟に対応していく姿勢が大切になるでしょう。
また、同じように仕事と育児を両立している先輩ママやママ友との情報交換も心強い支えになるかもしれませんね。
会社の理解と福利厚生の活用
仕事復帰と慣らし保育の両立には、会社の理解と支援が欠かせません。多くの企業では、育児に関する福利厚生を用意しています。勤務先の会社の制度を利用して慣らし保育期間を乗りきったというママの体験談を聞いてみました。
会社の制度を利用
40代ママ
うちの会社では、慣らし保育期間中の時短勤務や、急な呼び出しに対応できるフレックスタイム制度があり、とても助かりました。人事部門に相談したところ、保育期間中の延長や柔軟な勤務体制について理解を示してくれました。
慣らし保育期間中は、予期せぬ事態に備えて会社の制度を確認し、上司や人事部門と事前に相談しておくことが重要です。育児と仕事の両立をサポートする制度を積極的に活用しましょう。
会社の福利厚生を利用
30代ママ
慣らし保育のスケジュールと仕事の都合が合わず困っていましたが、会社の福利厚生でベビーシッターサービスの利用に補助が出る制度があることを知って利用できてとても助かりました。
30代ママ
社内報に載っていた記事で、育児中の在宅勤務制度が認められる制度があるのを知って利用しました。仕事に集中できて慣らし保育の心配も軽減できました。
慣らし保育期間中や仕事復帰後の急な対応に備えて、ベビーシッターや在宅勤務の利用を検討するのも一つの選択肢です。福利厚生でこれらのサポートが受けられる会社も増えているようです。特に代表取締役が子育て経験者である場合などは、育児サポートに理解がある場合もあるでしょう。
このようなベビーシッター補助などの福利厚生を利用することで、ママの負担を軽減できる子育てサポートを受けると、慣らし保育期間でも安心して仕事に集中できそうです。
ベビーシッター利用補助などは特に利用しやすい制度ですが、条件面や子どもとの相性など、事前にしっかりと検討するようにしましょう。
パパ育休の活用
20代ママ
夫がパパ育休を取得してくれたおかげで、慣らし保育期間中の負担が軽くなった気がします。私があまり時間の融通がきかないアルバイトをしていたため、ワンオペですべてこなしていたら心身ともにボロボロになっていたと思います。夫婦で協力して保育園への送迎や急な呼び出しにも対応できたので、安心して仕事に集中できました。
近年、パパ育休の取得が増えています。慣らし保育期間中にパパ育休を取得することで、家族全体で新しい生活に適応していくことができます。
パパ育休を活用することで、ママだけでなく家族全体で子育てに関わる絶好の機会となります。会社の制度や福利厚生を確認するとともに、国の制度などを確認し、家族で話し合って計画を立てましょう。
慣らし保育は親子にとって大切な時間
慣らし保育は、子どもにとっても親にとっても新しい環境に慣れるための大切な時間です。慣らし保育のために仕事を早退したり、育休を延長したりとバタバタ慌てないためにも、育休の期間や、慣らし保育のタイミングを計算して保育園に入園できるよう注意しましょう。
慣らし保育と仕事復帰は、親子にとって大きな生活環境の変化をともなうものでしょう。勤務先の職場の理解や制度を利用したり、子育て経験者や保育士ならではのアドバイスも参考にしたりしながら、さまざまな方法を試して、子どものペースに合わせながら焦らずに乗り越えていけるとよいですね。
子どもが10カ月のころに保育園に預けて仕事復帰。保育園に預けるまで病気をしたことがなく元気な子だと思っていました。でも、慣らし保育が始まって3日目に突然発熱。熱がすぐには下がらず数日休みました。
落ち着いたので再び保育園へ行くと、今度は下痢。検査の結果、菌やウィルスが検出され、しばらく休むことになりました。
慣らし保育の期間は2週間ありましたが、実際に行けたのは3日程度で、保育園に慣れていなかったため、仕方なく職場の上司に相談して育休を1週間延長してもらいました。