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出産育児一時金はいくらもらえる?双子で帝王切開の場合は?出産関連制度と保険の適用について
出産育児一時金はいくらもらえるのでしょうか?特に、お腹の赤ちゃんが双子だと分かったり、出産方法が帝王切開だと決まったりすると、喜びと同時に「出産費用が高いのでは」と金銭的に不安になることがあるかもしれません。今回の記事では、実際に帝王切開や双子出産を経験したママたちに当時の心境や出産費用について聞くとともに、出産をサポートする制度について調べてみました。
出産育児一時金はいくらもらえる?
健康保険の被加入者、または被扶養者が出産して所定の手続きが行われると、健康保険から出産育児一時金が1人あたり50万円の給付金が支給されます。
出産した胎児数分だけ支給されるので、多胎児(双子)の場合は2人分の100万円の給付金が支給されることになります。なお、出産育児一時金は2023年4月1日の出産から50万円に増額されました。
帝王切開で双子を出産したママたちの体験談
授かった子どもが双子と分かり、帝王切開で出産することが決まったとき、ママたちはどんな心境だったのでしょうか。双子を帝王切開で出産したママたちに、当時の状況について聞いてみました。
30代ママ
40代ママ
妊娠5週、胎嚢確認で双子と分かりました。嬉しさよりも驚きの方が大きかったです。出産は自然分娩から緊急帝王切開となりました。難産で1日半ほど陣痛で苦しんでいたので、とにかく早く赤ちゃんに会いたいという気持ちが強かったです。
20代ママ
妊娠7週目の健診で子どもが二卵性の双子と確定しました。身内に双子がいなかったので、「なぜ!?」という疑問と驚きでいっぱいでした。逆子でさらにへその緒が二重巻きになっていたので、予定帝王切開で出産しました。出産予定日の1カ月半ほど前に発覚したので驚きましたが、無事に双子を出産したい!という気持ちが生まれました。
双子の場合、妊娠の経過によっては自然分娩も可能なようですが、産院の方針で予定帝王切開にて出産することもあるようです。
双子と判明して驚きや喜びとともに、2人を同時に育てるからこそ大変さは倍に、嬉しさは倍以上になった、と感じていたママが多かったです。
また、予定帝王切開でも緊急帝王切開でもまずはお腹の赤ちゃんのために最善を尽くすことを一番に考えた、という意見がほとんどでした。
以下で、双子の妊娠や帝王切開で知っておきたいことについてご紹介します。
双子の帝王切開の出産で知っておきたいこと
帝王切開での出産について
一般的に自然分娩が難しいと医師が判断した場合に、手術をして赤ちゃんを取り出す方法を言います。自然分娩とは違い、手術をすることから入院期間も長くなる傾向があるようです。
自然分娩では、自己診療費用のみですが、帝王切開は手術となるので、基本的に保険診療費用の約3割を負担することになると言われています。
※負担額は入院などの状況により異なります。
帝王切開での出産をサポートする公的保険と民間の医療保険
帝王切開の場合、公的な保険である健康保険と民間の医療保険などをそれぞれ活用することができます。
勤務先などで加入している健康保険は病気やケガの際の治療が適用対象のため、通常分娩の場合は病気とはみなされず適用対象外となり、全額自己診療費用となります。一方、帝王切開での出産であれば手術が必要となり健康保険が適応され、自己負担額は原則としてかかった費用の3割と言われています。
さらに民間の医療保険では、帝王切開は異常分娩による手術とみなされるため、保険金の給付対象となります。
妊娠前から医療保険の加入者になっているのであれば、出産前に給付金額を調べたり、保険金の給付請求書類を取り寄せておくと、産後の給付金手続きがスムーズにできるでしょう。
保険会社にもよりますが、妊娠後に医療保険に加入した場合には、帝王切開が給付対象から除外されるケースがあるようですので、保障内容の確認をしっかりしておきましょう。
高額療養費制度
高額療養費制度とは、長期の治療や入院で医療費の自己負担額が高額となった場合に、家計の負担を軽減するため、自己負担限度額と呼ばれる一定の金額を超えた部分が払い戻しされる制度です。
帝王切開で手術費用がかさんだママたちにとって、心強い制度といえるでしょう。
この場合の自己負担限度額は、毎月の給与額を元に算出した標準報酬月額という指標により金額が異なります。
出産手当金
出産手当金は、出産育児一時金と名前が似ていますが、休業中の給与の一部を支給してくれる制度です。
健康保険の被加入者が産前産後休業期間を対象として支払われるものを出産手当金といいます。なお、産前産後休業の期間は、産前6週間(多胎妊娠の場合は14週)・産後8週間と労働基準法に規定されています。
出産医療費控除
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定の金額を超える場合に、医療費の金額をもとに決められた額の所得控除を受けられる制度をいいます。
妊娠・出産については、以下の費用が出産医療費控除の対象となるようです。
【出産医療費控除の対象となる費用】
- 妊婦健診にかかる費用
- 通院にかかる交通費(公共交通機関のみ)
- 出産入院の際のタクシー代
- 入院費用
一方、以下の費用は出産医療費控除の対象外となるようです。
【出産医療費控除の対象外となる費用】
- 里帰りの際の交通費
- 差額ベッド代
- 入院時に購入した身の回り品
- 入院中に利用した出前などの外食費
高額になることの多い差額ベッド代は、出産医療費控除の対象外となるため、出産入院時に個室を利用する場合は注意が必要です。
上記でご紹介した出産手当金や高額療養費などの制度のほかにも、自治体独自で行っている助成金・補助金制度もあるようです。気になる方は、住んでいる市区町村のホームページで補助金制度を調べてみましょう。また、人によって加入している保険や適用可能な制度が異なるので、興味がある方は前もって調べてみるといいかもしれませんね。
双子出産で実際にかかった帝王切開費用
帝王切開で出産するにあたって、さまざまな制度や保険がありますが、双子を出産したママたちの実際にかかった出産費用はいくらだったか、また自己負担額としてどれくらい支払ったのでしょうか。入院日数や保険など当時の状況と併せて詳しく聞いてみました。
40代ママ
総合病院での12日間の入院で、帝王切開費用は約55万円でした。帝王切開での双子出産で不安もありましたが、医療保険は3社から合わせて約200万円が給付されたので経済的にすごく助かりました。
30代ママ
管理入院中に出産し、産後1週間入院しました。出産費用は、出産育児一時金でまかなえるほどで済み、さらに保険会社1社から20万円ほどお金が給付されました。産後、子どものミルクやオムツ代として回しました。
30代ママ
総合病院で8日間入院し、最終的な出産費用は約40万円でしたが出産育児一時金の中で済ますことができ、差額の5万円ほどが手元に残るほどでした。医療保険は3社から計90万円ほどの保険金が給付されました。
双子の出産ですと、赤ちゃん1人を出産する場合の平均額と比べて出産費用は高くなるようですが、出産育児一時金が2人分支給されることで助かったママたちが多いようです。
また、産院や出産入院期間によっても異なりますが、健康保険の適用や高額療養費制度、医療保険からの給付金を使えば出産費用の負担分をいくらかは減らせるかもしれません。
安心して帝王切開での出産に臨むために
今回の記事では、実際に帝王切開や双子出産を経験したママたちに当時の心境や帝王切開費用について聞くとともに、出産をサポートする制度についてご紹介しました。
出産費用が高いイメージの帝王切開や双子の出産ですが、保険や制度でサポートされているので、条件によってはかなり費用が軽減されるようです。
通常分娩とは違う部分も多くありますが、あらかじめ知っておくことで不安が少し解消されるかもしれません。なるべく出産前に費用や加入している保険について調べて、安心して出産に備えて2人を同時に育てる喜びを感じられるといいですね。
※記事内で使用している参照内容は、2024年10月7日時点で作成した記事になります。
※記事内で記載されている内容は、状況や保険会社などで異なります。
妊娠が分かって2回目の健診で、双子と判明。嬉しかったです!でも、友人に双子をもつママがいて、子育ての大変さを知っていたので、私も頑張ろうと思いました。妊娠前から子宮筋腫があったので、予定帝王切開でした。赤ちゃんを無事に出産できるのならとすんなり受け入れることができました。