おせち料理の歴史や由来、重箱に詰めるのはなぜ?子どもと楽しむおせち料理

おせち料理の歴史や由来、重箱に詰めるのはなぜ?子どもと楽しむおせち料理

2018.08.20

お正月に食べるおせち料理、その歴史や由来が気になるママもいるのではないでしょうか。重箱に詰める理由などを子どもに教えたいパパもいるかもしれません。今回はおせち料理の歴史について調査、子どもとおせち料理を楽しむ方法などについてご紹介します。

お正月の定番おせち料理

お正月料理と聞いて、おせち料理を思い浮かべるママやパパも多いのではないでしょうか。重箱につめられた色とりどりのおせち料理は、いつもの食卓を華やかにしてくれるお正月らしい料理ですよね。お正月の定番とも言える存在ですが、その由来にはどういった背景があるのでしょう。重箱に詰める理由も合わせ、おせち料理の歴史について調査しました。

おせち料理の歴史

お正月に食べるおせち料理は、いつごろから日本の文化として取り入れられていたのでしょう。


節の日を祝う宮中行事が由来

おせち料理の由来には所説ありますが、平安時代に季節の変わり目に祝う「節会(せちえ)」という宮中行事が由来と考えられているようです。節会は暦の上で季節が変わるとされる節の日に、邪気を払い不老長寿を神様に願う儀式として中国から伝わったとされています。宴がひらかれ、節会で出された食べ物を「御節供(おせちく)」とよび、おせちの語源になったと言われています。


庶民に浸透したのは江戸時代から

平安時代に伝わったとされるおせち料理ですが、一般庶民に浸透したのは江戸時代ごろだと考えられているようです。3月に行う上巳(じょうし)の節句や5月に行う端午の節句など、五節句とあわせおせち料理も浸透し、やがて1年で最もおめでたいお正月料理として定着したと言われています。しかし当時はおせち料理とは言わず、「食積(くいつみ)」や「蓬莱(ほうらい)」などと呼ばれていたようです。

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おせち料理と重箱の歴史

重箱に詰めたおせち
iStock.com/gyro

おせち料理は重箱に詰められているイメージがありますが、いつからおせち料理は詰められていたのでしょう。詰める理由なども含めご紹介します。


重箱に詰められたのはいつから?

所説あるようですが、おせち料理を重箱に詰めるようになったのは江戸末期から明治時代ごろだと考えられているようです。現在のように重箱とおせち料理のイメージが定着したのは第二次世界大戦後からと言われ、デパートなどで重箱に詰められたおせち料理を「おせち」とうたって販売したことで、広く浸透したと言われています。


おせち料理を重箱に詰める理由

重ねることで場所もとらずお客さんにもそのまま出せる重箱は、忙しくなりがちな年始の時期に使いやすいという利点もありますよね。ふたも閉められて保存しやすいなどの実用性もあり、人々に伝わりやすかったと言われています。また縁起物のおせち料理を重ねることで「福が重なる」「おめでたさが重なる」という意味もあり、重箱を利用したとも考えられているようです。

お正月ならではのおめでたさだけではなく、おせち料理を楽しむ人々が便利なように重箱が使われているようようです。お正月には積極的に重箱を使ってみてはいかがでしょうか。

子どもと楽しむおせち料理

おせち料理や重箱の歴史がわかると、よりおせち料理を身近に感じられそうですよね。親子でもっとおせち料理を楽しむためにはどうしたらよいでしょう?


おせち料理を手作りする

エビや煮物など、おせち料理にはさまざまな種類がありますよね。家事や育児に忙しいママがすべて手作りしようと思ったら大変ですが、中には比較的簡単にできるおせち料理もあるようです。

例えば栗きんとんは、市販の栗の甘露煮とさつまいもの二つだけで作る方法もあるようです。お鍋で混ぜるのを子どもに手伝ってもらったり、さつまいもを餡の状態にして栗を包むだけなら、ラップを使って子どもと手のひらでコロコロさせてもよいですね。

優しい甘さで子どもも食べやすい伊達巻は、たまごやはんぺん、調味料などをフードプロセッサーなどに入れ、フライパンで焼いて巻きすで巻けば完成するようです。巻きすで包む部分など、子どもにお手伝いをお願いしてもよさそうですね。

一品だけでも手作りしたおせち料理があれば、子どもも喜んで食べてくれるのではないでしょうか。


おせち料理を子どもと詰める

品数の多いおせち料理をママが一人で詰めてもよいですが、せっかくなら子どもといっしょに詰める場所を考えてみてはいかがでしょう。何の食材をどの段に詰めるか正式な方法を親子で調べてもよいですし、上の子には1の重、下の子には2の重、ママは3の重と、重箱の段数ごとにお任せしてもおもしろいかもしれません。


おせち料理の意味を伝える

縁起物であるおせち料理には、一つ一つに意味が込められているようです。所説ありますが、例えば栗きんとんは黄色の見た目から財宝に例えられ、豊かさや勝負運の意味が、紅白のかまぼこの紅には魔除けやおめでたさ、白には神聖や清浄の意味があると言われています。えび料理にはひげをはやし腰が曲がるまで長生きできるよう、長寿の意味が込められていたりと、大人が聞いても興味をもてそうな話題ですよね。子どもが好きなおせち料理があれば、その意味を子どもに伝えてみてもよさそうですね。

おせち料理をただ食べるだけではなく、子どもいっしょに用意をしたり、意味を伝えながらおせち料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。

おせち料理で新年をお祝い

正月飾り
iStock.com/emylo0

おせち料理の歴史や由来には、子どもに伝えたくなるようなすてきな背景や意味がたくさん込められているようです。重箱を使って幸福を重ねながら、おせち料理で新年をお祝いしてみてはいかがでしょう。親子で思い出に残るお正月を過ごしていけるとよいですね。

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