フライパンで作るお店の味!金目鯛のアクアパッツァ【魚屋さん】

フライパンで作るお店の味!金目鯛のアクアパッツァ【魚屋さん】

2021.12.24

子どもに食べさせたいと思いつつ、「レパートリーがない」「なんとなく苦手意識がある」などの理由で食卓にのぼることが少ない魚料理。この連載では魚屋三代目の柳田昇さんが、親子で魚好きになる簡単で飽きのこない魚レシピを紹介します。

こんにちは、魚屋三代目です!

「魚介で作る冬のごちそうメニュー」をテーマにお送りしてきた12月。今回のレシピがラストになり、私がお届けしてきたレシピ連載もこれで最終回になります。

本日12月24日、クリスマスイブに紹介するのはアクアパッツァです。

今回は豪勢に金目鯛を使って作りました。金目鯛の水揚げで有名な静岡では、冬に旬を迎えるお魚です。

シンプルな味付けですが、アサリとさまざまな食材の旨味がスープに溶け出す最高の一品です!

皆さま、素敵な年末をお過ごしください。そしてこれまで連載にお付き合いいただき、ありがとうございました!

金目鯛のアクアパッツァ

材料(3人前)

・金目鯛…1尾/3枚おろし

・殻付きアサリ…大20個(300〜400g)*やさしく殻を擦り合わせて洗い、砂出ししておく

・ミニトマト…中8個(小10個)

・ブラックオリーブ(種なし)…15個

・ケイパー(酢漬け)…15粒

・ニンニク…1かけ *みじん切りしておく

・アンチョビフィレ…3枚 *細かく叩いておく

・白ワイン…大さじ2

・オリーブオイル…大さじ3

・塩…少々

・こしょう…少々

・お湯または水…150ml

・イタリアンパセリ…お好みで

作り方

1. 金目鯛の皮が縮まないよう皮目に包丁を入れ、4切れにカット。軽く塩とこしょうをふっておく。

 

2. フライパンにオリーブオイルを入れ、ニンニクを加えたら弱火で熱する。

 

3. ニンニクを熱したフライパンで、金目鯛の皮目を下にして中火で軽く焼き、取り出す。

 

4. フライパンにアンチョビとブラックオリーブ、ミニトマト、ケイパーを加える。中火でさっと炒め合わせたら、アサリを加え白ワインを回しかけて蓋をする。貝の蓋が開いたらアサリを取り出しておく。

 

5. 一度火を止めてから、皮目を上にした金目鯛の切り身を加えてお湯を入れ、中強火〜強火で4〜5分煮る。この時、金目鯛にスープがかからないようであれば、スプーンなどで皮目にスープをかけながら仕上げる。塩気は薄めにしてあるので、味見をして足りなければ調整する。このとき、油はねに注意。

 

6. 取り出しておいたアサリを戻す。オリーブオイル(分量外)を回しかけ、イタリアンパセリを添えて完成。

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料理のコツ・ポイント

今回はお子さまが食べやすいよう、金目鯛を3枚におろし、さらに4つに切りました。豪快に行くならば、鱗やエラ、内臓を取り除いてからまるごと1尾で作ると、見た目も華やかでインパクト抜群になります。その場合はお湯の量を増やし、煮る時間を10分ほど多めにとりましょう。

ちなみに、金目鯛はスーパーや鮮魚店で3枚おろしにしてくれます。余ったアラ(頭や中骨など)も味噌汁や潮汁(うしおじる)、あら炊きにすると美味しいので捨てずに食べてみてください。

アサリを一旦取り出すのは、身の縮みを防ぐためです。お湯を加えたらオイルとよく混ぜて乳化させるのがポイント。しっかりと煮立たせましょう。

アンチョビは、ペーストよりもフィレの方が風味がよくオススメです。

魚屋さんが教える金目鯛の目利き・選び方

 

金目鯛の1尾ものを選ぶときは、魚体が大きく、赤々と艶があり、目も澄み、張りがあって太ったものを選びましょう。

切り身の場合は、皮目に艶がありくすんでおらず、身の色が薄ピンクで、透明感があるものにしましょう。

魚屋さんが教える金目鯛の豆知識

金目鯛はその名の通り、目が金色に輝いています。では何故この魚の目は金色なのでしょう?

それはこの魚が深海(水深300〜800m)に生息していることにヒントがあります。

金目鯛の目には、少ない光の中から獲物を見つけるためにタペータムという反射層があり、そのせいで目が金色に輝いているのです。

このタペータムは魚だけでなく、猫にもあるそうです。考えてみれば、猫の目は夜光っていますね!

Profile

魚屋三代目・柳田昇

魚屋三代目・柳田昇

昭和49年 8月3日生まれ。 神奈川県厚木市で60年以上続く鮮魚店『魚武商店(うおたけしょうてん)』の三代目。 父と魚屋を営むかたわら、旬の魚介の簡単な料理や捌き方をブログ『魚屋三代目日記』にて紹介しています。 その他、料理家としてレシピ本などの書籍やレシピ提案、レシピ提供、テレビ、料理教室など幅広く活動中。

<執筆、写真提供>柳田昇

<構成>KIDSNA編集部

2021.12.24

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