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【専門家監修】子どもの習い事に「問題児」がいる場合の対処法や上手な相談方法、体験談
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子どもの習い事に「問題児」と呼ばれるような子がいる場合、どうしたらよいか悩むママやパパもいるのではないでしょうか。教室へ通いにくい状況になってしまったり、自分の子が問題を起こしてしまう場合も困りますよね。今回は、習い事での問題児の対処法や上手な相談の仕方、自分の子が問題児だった時の原因や対処法、ママたちの体験談をご紹介します。
子どもの習い事に問題児がいる場合はどうする?
未就学児の頃から、ピアノや英会話、スイミングなどのスポーツ系など、習い事をする家庭も多く、さらに小学生になると習い事の種類も増えますね。
習い事では、得意なことを見つけられたり同じ園や学校では出会えなかった子と知り合えたり、さまざまなメリットがありますが、中には習い事に通うなかでクラスの問題児に悩まされるケースもあるようです。
また、自分の子どもが問題児とみなされてしまう場合も。そのような時、保護者としてはどのように対処すればいいのでしょうか。
習い事で問題児が起こす「問題」とはどのようなこと?
習い事で問題児が起こす「問題」としては、真面目に取り組んでいる子どもの集中力を乱す迷惑行為を繰り返すことでしょう。
落ち着いて座っていられず、脚を広げたり背中を反らせて近くの子の邪魔をする、教室内を歩き回り他の子にちょっかいを出す、勝手に話しかけてくる、先生から注意を受けると反抗して離席するなどがあげられます。
また、塾の場合など良い成績をとるとみんなの前で紹介したり、成績順に席替えがあることも。
その結果、他の子から妬まれる対象となることもあり、その子の席に荷物を置いて座れなくする、通路を塞いで通れなくする、悪口を言う、友達グループから孤立させるなどといった陰湿ないじめ行為をする問題児もいるようです。
習い事に問題児がいる場合の対処法
習い事に問題児がいる場合の対処法についてご紹介します。
子どもを励まして乗り切る
習い事に問題児がいたとしても、子どもにとってストレスになっている状態でなければ、子どもを励まして乗り切ってもらうこともひとつの方法です。
先生や他の子との関わりなどを通して状況がよくなることで、子供の気持ちの支えができ、問題児のことが気にならなくなることも解決のひとつです。そうした流れにより、問題児が習い事を辞めることもあります。
子どものモチベーションをあげる
子どもが習い事の内容を楽しんでいれば、頑張ったことをたくさん褒めたり、習い事の後におやつを買ったりレストランに行くなど、子どもが好きな楽しみを用意してモチベーションを高めることで、子どもが習い事を辞めたくない、という気持ちにしてあげるのもいいですね。
これにより、問題児の存在が薄れてくる可能性があります。まさに親が頑張って続けさせてあげる手助けをする方法です。
子どもから問題を聞きだし先生に相談する
子どもが習い事を嫌がっている場合は、嫌な理由の詳細をよく聞いてあげましょう。
場合によっては、問題児が原因ではなく、ただ通うのが面倒くさかったり、習い事の内容そのものが嫌で通いたくないだけかもしれません。
但し、習い事にいる問題児が原因の場合は、早めに教室の先生に相談するようにしましょう。
習っている様子を実際に見に行く
習い事教室のなかには、見学可能なところや保護者同伴で通える教室もあります。
どのような子どもたちがいるかなど習っている様子を親が実際に見ることで、改善点が見つかったり、問題が緩和するきっかけにもなることも少なくありません。
塾の場合などは特に、利用予定の曜日に体験学習に行き、どのような雰囲気でどんな生徒と一緒に学習することになるのかチェックする方もおり、子供と相談して決める事も長続きする秘訣です。
クラスを変えてもらったり他の教室に変える
習い事には、未就学児から高校生まで幅広い年齢層の子どもたちが通う教室、学区をまたいでバスで通う教室、個人経営の先生の自宅で小人数で指導する教室など、様々なスタイルがあります。
例えば、広範囲から生徒が集まる教室で、普段学校や近所で会うことがほとんどなく、周りの目を気にしないで済むことから自由奔放にする子がいると、問題が起こりやすいケースも。そのような場合は、まずは先生に相談し、それでも解決しない場合は、教室を変えることも検討することがいいでしょう。
習い事に問題児がいる場合の上手な相談の仕方
習い事に問題児がいる場合の上手な相談の仕方としては、まず、相手が悪いと決めつけるような表現をせず、子どもから聞いた内容を具体的に事実関係のみを伝えるようにしましょう。
最も気を付けるべきは、感情的にならないよう話す事です。感情的になると、ついわが子が正しくて、相手が悪いという言葉が先に出てしまうため、相談を受けた方に、却って悪い印象を与えてしまう事もあります。
相談内容を冷静に端的に伝え、感情的になっているわけではないことを担当の先生に分かってもらうように話すと、誠実に対応してもらえる可能性も高まるかもしれません。
また、問題児について子どもから聞いた話を鵜呑みにするのではなく、保護者間やインターネットで得た情報なども参考にすると説得力が増すでしょう。
相談を入れてもなかなか状況が改善されない場合は、相談内容や深刻さがきちんと伝わっていないこともあるため、別のご家族に相談して、可能であれば一緒に先生に説明してもらうこともいいですね。また、担当の先生より上の立場にある塾長などに再度相談をしてみることも方法です。
すぐに対応してほしいことの意思表示をし、それでも改善されない場合は教室を変えることも検討しましょう。
自分の子が問題児だった時の原因や対処法
自分の子どもが習い事で問題を起こしていた場合はどうしたらよいのでしょうか。子どもが問題行動をしやすくなる一般的な背景や原因、対処法についてご紹介します。
問題児になる背景や原因
問題児になりやすい背景や原因としては、まず、人を信頼できていないことがきっかけになりやすいことも考えられます。
例えば、親にあまりかわいがられなかった、大事にされなかった、忙しすぎて十分にかまってもらえなかったという経験があると、他の人のことも警戒して防衛的になり、心を閉ざしてしまうこともあります。
そして、もっと自分を気にしてほしいという気持ちの裏返しから、手のかかる行動に走る子どもも少なくありません。
問題児の対処法として親ができること
親として、子どもにどう接するべきかを、今一度考えてみましょう。
まずは、子どもとの信頼関係を結ぶために、積極的に何でも相談したいと思えるような親になるような努力をすることで、解決できることもあると思います。
1)子どもにより関心をもち、話をじっくり聞いてあげる、同じ目線になって考えてあげるといった姿勢が子どもの心を開くきっかけになります。これを根気よく続けることで、子どもは「自分は愛されていて理解されている」という気持ちになり、不安なことも相談してみようという気になっていくことでしょう。
信頼されていれば親の言うことは子どもに響きやすいですが、信頼関係もなくイライラして命令口調で叱りつけても子どもには伝わりにくいです。
2)また、子どもとうまく会話ができない場合は、手を握るなどちょっとしたスキンシップをするだけでもよいでしょう。それにより子どもの気持ちがほぐれて、何気ない会話から、本心を話すきっかけにつながることもあるはずです。
3)さらに、先生や教室の友達の保護者間のコミュニケーションも大切です。子どもの問題に気づいた時に情報交換できる人間関係があれば、問題に対処するために有効な情報を得られる可能性もあります。
習い事の問題児についてママたちの体験談
習い事の問題児についてママたちの体験談をご紹介します。
子どもの問題についての相談や苦情の伝え方は本当に人それぞれですね。
例えば、保育士だった母は、言われ方はどうであれしっかり話を聞いてお互いの立場を尊重するよう心がけていたといいます。
やはり、相談や苦情だけを伝えるのではなく、その前にたとえば“日ごろの感謝”などが一言あると、親への対応もスムーズにできることが多かったようです。
私もその話を聞いて、感情的に伝えるのではなく自分の立場はもちろんですが、一度相手の立場になって考えてから冷静に話す、ということが大事なのかなと思いました。
習い事ではないのですが、子どもが小学校へ入学して間もない頃、同じクラスの子にカンチョーをされるから学校が嫌だと言ったことがありました。
その時はまずは、子どもの嫌だったという気持ちに寄り添うことに努めました。いたずらしてくる子にやめるよう伝えること、それでも辞めないなら私から先生に話すと子どもに伝えました。
息子曰く、先生の目を盗んでいたずらをしてくるそうなので……個人面談の際にそういったことがあるようだとお伝えしました。先生もすべてに目が行き届くわけではないということを踏まえ、いたずらする子の名前は出さずに、苦情にならないよう配慮を心がけました。
楽しく習い事に通えるよう子どもをサポートしよう
習い事では、実際に通ってみないと問題児がいるかどうかは分かりませんが、できれば教室を検討する際に見学や体験学習をして、利用予定の曜日にどんな生徒と一緒に学ぶのかなどチェックするとよいでしょう。
また、日頃から子どもや習い事の先生、他の保護者の方としっかりコミュニケーションをとっておくことも大切です。それによって、万が一トラブルが発生した場合も解決がスムーズになることもあるでしょう。
楽しく習い事に通えるよう、子どもに寄り添いながらサポートしてあげられるとよいですね。
監修
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子どもが1歳の時に通っていたリトミックで、ずっと走り回る男の子がいました。周りの子どもや、その子自体が物にぶつかったりしていたので『危ないな…』と思い心配でした。
でも、先生には特に何も言わず、1~2歳の子はそういう子も多いと思っていたので、まずは全員がケガをしないように、先生や他の親子含めみんなで気を付けていた感じでした。当事者のママは申し訳なさそうにしていましたが、その子は結局やめてしまいました。