インターナショナルスクールとは?子どもを通わせるメリットと注意点

インターナショナルスクールとは?子どもを通わせるメリットと注意点

2024.01.06

インターナショナルスクールとは?我が子を通わせたいけどどんな学校?と、定義や教育内容などについて知りたい方も多いようです。ここでは、インターナショナルスクールの実際に触れながら、日本の子どもが通うメリットや学校選びの注意点について考えます。

インターナショナルスクールとは?

インターナショナルスクールとは、文部科学省によれば以下のように定義されているようです。

法令上特段の規定はありませんが、一般的には主に英語により授業が行われ、外国人児童生徒を対象とする教育施設であると捉えられています。

出典: 文部科学省「学齢児童生徒をいわゆるインターナショナルスクールに通わせた場合の就学義務について」

未就学児童を対象にした同様の施設は、インターナショナルプリスクールとも呼ばれます。

位置づけとしては、それぞれの国や地域の教育システムに基づいて就学前・初等・中等教育を施す学校ということになるようです。


国際的に明確な基準は設けられていないようですが、主に特に欧米のナショナルカリキュラムに準拠していれば「インターナショナルスクール」の扱いになることが多いようです。


外国人だけでなく日本人児童・生徒も幅広く入学できるインターナショナルスクールもあります。


将来のために、子どもを日本のインターナショナルスクールに通わせたいと考える日本人家庭も多いようです。

日本で通うメリット、また入学を考えるにあたって知っておきたい注意点について見ていきましょう。

日本人の子がインターナショナルスクールに通うメリット

画像
iStock.com/Oko_SwanOmurphy

インターナショナルスクールでグローバルな教育を受けられることを期待する方もいるでしょう。日本にいながら海外の教育を受けることにどんなメリットがあるか見ていきましょう。


英語力向上

インターナショナルスクールでは、英語を第一言語としているところがほとんどのため、子どもが小さい段階から通わせることによって英語力の向上につながるでしょう。


クラスメイトが英語を母語とする国の子どもであることも大きなメリットです。日本にいながらにして、生きた英語でのコミュニケーション力を身につけることができるでしょう。



国際色豊かな環境で学べる

さまざまな国の子どもが通うのがインターナショナルスクールの特徴です。

海外の文化や教育システムが基盤となる学校であることからも、日本の学校生活とは大きくかけ離れた文化や考え方のなかで日常を送ることができるでしょう。


グローバルな感性を育みたいという希望があれば、幼少期・児童期から異文化理解や多様性の概念を肌で感じながら過ごせる環境は大きなメリットと言えます。



海外の大学への進学に有利

インターナショナルスクールを卒業した生徒は、海外の大学へ進学することが多いようです。そのため、日本の教育機関に比べて、学校に海外の進学先へのパイプやルートがあることが多いでしょう。


また、国際教育プログラム認定機関である国際バカロレアの認定校を卒業することで、海外の大学の出願条件をクリアすることも可能です。


ほかにも、アメリカの教育機関や教育プログラムを認定するWASCやACSIをはじめ、ほかにもCIS、NEASCなどの国際教育機関の認定を受けるインターナショナルスクールは、海外の大学へ進学しやすいと考えられます。

こちらの記事も読まれています

日本人の子がインターナショナルスクールに通う注意点

子どもの教育においてメリットが多いと考えられるインターナショナルスクールですが、入学を検討する前に確認しておきたい注意点もいくつかあるようです。



日本の学校への進学・途中編入が難しい

日本にあるインターナショナルスクールのなかには、日本の学校教育法の第一条で定められた教育機関である「一条校」に類さない学校があります。


このようなインターナショナルスクールは各種学校・無認可の教育施設という位置づけになるため、法律で定められた就学義務を果たしたことにはなりません。


また、卒業後に日本の高校や大学に入学する、または途中から日本の小・中学校に編入するケースが難しい場合があります。


インターナショナルスクールには一条校として運営している学校も全国に数多くあります。

入学の際には、日本に在住する期間や子どもの進学プランなどをよく検討したうえで、それに合う学校を選ぶ必要があるでしょう。



家庭でも英語教育や国際教育が必要

インターナショナルスクールは、児童・生徒だけでなく教師や職員も外国人という学校があります。

一部では、保護者と学校の間の連絡やコミュニケーションがすべて外国語という学校も。


また、そのような学校でなくても、必然的に保護者や家庭にも国際的な文化への理解や教養が必要である可能性は日本の学校に比べて高いと言えるでしょう


学校によっては、日本語でしっかりコミュニケーションが取れるコーディネーターなどの職員を配置している学校もありますので、それぞれの家庭に合った環境選びも大切です。



学費の問題

インターナショナルスクールは、一条校に認定されていても私立運営であることがほとんどです。そのため、学費や入学金が発生します。


かかる費用は学校によって大きく変わりますが、インターナショナルスクールのなかには税制措置や国からの補助金がない学校もあるため、その分学費が高額になる場合もあるようです。


日本の一部の私立校と同様に、入学金や授業料、制服や学用品などの諸経費以外にも、任意の寄付金を募る学校もあります。


出典:文部科学省「学齢児童生徒をいわゆるインターナショナルスクールに通わせた場合の就学義務について」

日本初!国際バカロレア教育×英国式インターナショナルスクール マルバーン・カレッジ東京の新校長にMike Spencerが就任

日本初、アレッサンドラ・ミラーニ氏監修のインターナショナルプリスクールが今春オープン

インターナショナルスクールへの通学は、子の未来を左右する?

画像
iStock.com/zGel

インターナショナルスクールは、日本にいながら国際感覚や語学力を習得することができる、願ってもない環境と言えます。


子どもを海外の高校や大学に進学させたい保護者や、海外移住・留学を考えている家庭だけでなく、子どもに最適な教育環境を考える際の、ひとつの選択肢となるかもしれません。


子どもの未来のために、より希望や状況に合うインターナショナルスクール選びを視野に入れてみるのもよいかもしれませんね。

2024.01.06

英語カテゴリの記事

教育を親の自己満足にしてはいけない。教育虐待になりうるハイパーペアレンティングの恐ろしさとは

教育熱心はどこまで?

この連載を見る
不安定な社会情勢やSNSなどを通じて得る過剰な教育情報によって、子どもの教育に奔走し、過干渉な子育てをする親が増加しています。行き過ぎた「教育熱心」が及ぼす危険性とは?そして子どもを疲弊させないために、親はどうあるべきかを専門家に聞いていきます。
夫婦2人で全部は無理?「子育て・家事・仕事」現代子育てに素敵な選択肢を

共働き家庭が増加している昨今、夫婦ともに実家が遠いと、どうしてもシッターが必要になることもあるのではないでしょうか。今回の記事では、共働き家庭のママが有資格者のみが登録できるKIDSNAシッターのサービスをはじめて利用した様子をレポートします。