登園拒否を親子で乗り越える。保育園に行きたくない原因や対処法、体験談など

登園拒否を親子で乗り越える。保育園に行きたくない原因や対処法、体験談など

2023.03.10

「保育園や幼稚園に行きたくない」と子どもが登園拒否をしたとき、どのように対処していますか。一日だけならともかく、継続的に登園拒否があると、子どももママも辛いですよね。今回の記事では、登園拒否の理由や、年齢別の対処法を紹介します。また、実際に登園拒否に悩んだことのある先輩ママの体験談も聞きました。

ママ・パパが悩む子どもの登園拒否

「保育園行きたくない!」朝から繰り広げられる登園拒否に、悩んだことのあるママ・パパも少なくないでしょう。

ただでさえ忙しい朝の時間に泣いたりイヤイヤをされると、時間がとられてしまいイライラしてしまうこともあるかもしれません。中には「仕事をせずに家で保育をするほうがいいのかな……」と、今の生活を続けてもいいのか迷ってしまう人も。

今回は、保育園に行きたがらない理由や対処法を紹介します。

「登園拒否」の理由

子どもが保育園に行きたがらないことには、さまざまな理由があります。なぜ行きたがらないのかを知っておくと、適切な対応をとることができるでしょう。

ここでは登園拒否に多い理由を紹介します。

※写真はイメージ(iStock.com/)Melpomenem
※写真はイメージ(iStock.com/)Melpomenem

ママやパパと離れたくない

大好きなママやパパと一緒にいたい気持ちから「保育園に行きたくない」と、登園拒否をするケースがあります。ママやパパは最も安心する存在なので、離れたくないと思うことは当然とも言えます。


体調が悪い

大人と違い小さな子どもは、自分の体調の違和感を言葉でうまく表すことができません。「気持ちが悪い」「どこかが痛い」などの状況を、泣いたり登園拒否をすることで表現していることも考えられます。

また、食欲がなかったり排便がいつもと違う場合は、体調を崩す前兆があるかもしれません。


保育園に不安がある

特に新年度や入園直後に多いのは、保育園生活に不安があるというケース。保育士との関わり合いがうまくいっていなかったり、友だちとトラブルが多いなどの理由が考えられます。

また、保育が発達段階に合っていなかったり、生活リズムに慣れないようなケースもあります。


生活リズムに問題がある

※写真はイメージ(iStock.com/energyy)
※写真はイメージ(iStock.com/energyy)

睡眠時間が短いなどの理由で、朝起きてもまだ眠かったり、疲れていたりすると「保育園に行きたくない」と言うケースがあります。生活リズムが整っていないことが原因で、朝起きても食欲がなかったり、元気が出ないこともあるでしょう。

年齢別対応のポイント

登園拒否に対してどのように対応していけばよいのか、年齢別に紹介します。


2歳以下

小さい子がママ・パパと離れるときに泣いてしまうのは、ある程度は仕方がないことです。ママ・パパがいなくなっても、必ず迎えに来てくれることが分かってくると、登園拒否も落ち着いてくるでしょう。

離れる前に抱きしめてあげたり、親子だけのおまじないを決めてみるのもよいかもしれません。別れ際にはママやパパが寂しそうな顔は見せずに、笑顔で別れるようにしましょう。


3歳

イヤイヤ期の可能性があるのが3歳。イヤイヤ期の子どもに強く叱っても効果はあまりありません。この時期はとにかく時間に余裕をもって、焦ったりイライラしたりしなくてもいいように工夫しましょう。

また、保育園の行事や活動に苦手意識が芽生える子もいるでしょう。子どもの話をよく話を聞き、「〇〇が苦手だけど頑張ってやってるんだね」と認めてあげることが大切です。

※写真はイメージ(iStock.com/yamasan)
※写真はイメージ(iStock.com/yamasan)

友だち関係のトラブルが増えてくるのが4歳頃。友だちとうまくいっていないことが分かったら、早めに先生に相談してみましょう。友だちとのトラブルは一時的なことが多いですが、相談することでいつも以上に気を付けて見てもらえるでしょう。

また、子どもがトラブルを抱えているようだったら、できるだけ子どもの話をゆっくりと聞いてあげて、ママ・パパは味方だということを繰り返し伝えるようにしましょう。


5歳

5歳頃になると体力がついてくることもあり、生活リズムの乱れが登園拒否に関係しているかもしれません。朝眠いために登園を渋ったり、疲れていることでイライラして友だちとケンカをしてしまったり。小学校入学も見据え、今一度生活リズムの見直しをしてみてもよいでしょう。

小さいときに比べ、担任の先生との相性のよい/悪いが出てくることもあるでしょう。直接先生に言うのは気が引ける場合は、園長先生や主任の先生に相談してみては。


年齢問わず

体調不良による登園拒否は、年齢を問わず起こり得ます。もし朝の時点で発熱などの分かりやすい症状がなくても普段と様子が違うなと感じたら、保育園からの呼び出しを想定してスケジュールを組んでおきましょう。

また、弟や妹が生まれたことによる赤ちゃん返りの場合もあるでしょう。そんなときは、「ママやパパに甘えたい」という気持ちをしっかりと受け止めてあげましょう。わがままをとがめたり、無理やり登園させるのではなく、家にいる間はできるだけ甘えさせてあげるとよいですね。

※写真はイメージ(iStock.com/khuncho007)
※写真はイメージ(iStock.com/khuncho007)

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その後の「不登校」につながる?

保育園の登園拒否が続くと、「小学生になったら不登校になってしまうのではないか」と心配するママ・パパもいるかもしれません。

しかし、必要以上に心配することはありません。むしろ、「親がずっと自分のことを心配している」と感じている子よりも、「親は無条件に自分のことを信じてくれている」と思える子のほうが、親元を離れてチャレンジができるものです。

幼児期の子どもの心とママの心は通じ合い、共鳴しています。ママが笑顔なら子どもも笑顔になるし、ママが不安なら子どもも敏感に感じとり、同じように不安になります。

まずは親自身が気持ちを落ち着かせて、笑顔で元気に見送っていれば、入学前に登園拒否も落ち着く可能性が高いでしょう。

年長なのに毎朝登園で泣く子ども。小学校が心配です【高濱正伸】

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ノイローゼになりそう……ママのケアも忘れずに

※写真はイメージ(iStock.com/kohei_hara)
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子どもが「保育園に行きたくない」と泣き叫んだり登園拒否をする様子を見ていると、ママの気持ちもすり減ってしまいますよね。「保育園に行かせずに自宅で保育をしたほうがいいのかな」「このまま無理やり預けていいのかな」と、不安な気持ちになるでしょう。

しかし前述のとおり、登園拒否が続くときにはママのメンタルケアを優先に考えてもよいかもしれません。好きなものを食べたり、たまにひとりで買い物に行ったりしながら、ストレスを溜め込みすぎないように気を付けましょう。

体験談

先輩ママから登園拒否に関する体験談を聞きました。

30代ママ
30代ママ

0歳児クラスから入園した長女は当たり前のように登園してくれていましたが、1歳児クラスに進級したタイミングで、泣いて拒否するようになりました。1歳児クラスから人数が増えたり担任の先生が変わったことで、戸惑いが大きかったようです

30代ママ
30代ママ

子どもたちが通っている保育園が少し遠いので、近所の保育園に転園したいと思っています。ただ、途中で園が変わると嫌がることは目に見えているので、なかなか踏み出せずにいます……

※写真はイメージ(iStock.com/recep-bg)
※写真はイメージ(iStock.com/recep-bg)
20代ママ
20代ママ

息子は5~6歳の頃に登園拒否が一年ほど続きました。「家に帰ったら何しようか」など5分くらい会話をしたりしていましたが、それで落ち着くわけもなく……。

ただ、色々な人に相談しているうちに、私自身が気にしすぎずにドンと構えていたらいいのかなと思い、自分自身のメンタルケアに努めるようにしました。そうすると、息子にも伝わったのか、次第と行き渋りがなくなりました

30代ママ
30代ママ

娘が3歳頃に、友だちとの関わりがうまくいかない時期があり、登園拒否をすることが多々ありました。「苦手なお友だちとは無理に遊ばなくてもいいんだよ」などとアドバイスをするうちに次第に落ち着きました

40代ママ
40代ママ

上の子は、下の子が生まれた直後から登園拒否をするようになりました。家に私がいることに気付いたから「ママが家にいるなら自分も家にいたい」という気持ちだったように思います。ただ、保育園は好きだったので、しばらくすると落ち着きました

記事情報が参照できません

登園拒否はいつか落ち着くはず。余裕を持って対応しよう

※写真はイメージ(iStock.com/isayildiz)
※写真はイメージ(iStock.com/isayildiz)

子どもも辛いけど、ママやパパにとっても悩みの種となる登園拒否。原因や解決するきっかけも、子どもによってさまざまでしょう。

ただ、親が不安な気持ちになればなるほど子どもに伝わるもの。できる限りドンと構えて、子どもと接するときには笑顔でいるように心がけることが大切。すぐに解決することではありませんが、長い目で見て、だんだんと状況がよくなっていくとよいですね。

2023.03.10

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