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3歳児にお金のことをどう教えるべき?ママたちの体験談など
2022年から日本でも金融教育がカリキュラムに組み込まれています。改めて金融教育やマネーリテラシーなどの言葉をよく聞くようになりましたが、3歳くらいの幼児にお金の教育は必要なのでしょうか。今回の記事では、3歳の子どもにお金について教えることについて、ママたちの体験談を交えてお伝えします。
3歳くらいの幼児期からお金のことを教えるべき?
ここ数年で金融教育という言葉をよく聞くようになりましたが、3歳くらいの幼児にもお金のことを教えるべきなのでしょうか。ママたちの意見を聞いてみました。
ママA
ママB
あえて「教える」というより、日常の中でお金についてのさまざまなことを体験させたいです。
ママC
3歳はちょっと早すぎるのでは、と思いますが、正しい金銭感覚を身につけさせるためには早いほうがいいのかな?とも考えています。
子どもに正しいお金の知識を教えるポイントとは
「幼児にはまだ早いかもしれないけど、お金や正しい金銭感覚について教え始めることは必要かもしれない」と考えるママたちは多いのかもしれません。
初めてお金について学ぶ3歳くらいの子どもに、どのようにお金のことを伝えたらよいのでしょうか。教えるポイントについて考えてみました。
お金の大切さを伝える
まずはシンプルに「お金は大事にしようね」などの声かけから始めるとよいのではないでしょうか。「お金は大切なもの」ということを教えることが、子どものお金の知識のベースになると思います。
子どもを連れて現金で買い物する
普段のスーパーでの買い物などに子どもを連れて行き、レジで実際にモノとお金を交換する姿を子どもに見せてみるのもよいかもしれません。子どもが興味を持っている様子だったら、子どもにレジでお金を出させるのもよいと思います。
実際にモノとお金を交換する体験を通して、お金の価値や意味を伝えることができるでしょう。
オープンにお金の話をする
例えば買い物のときに、商品の値段をチェックして「これは○○円だね。こっちの方が安いね」と商品の金額の違いなどについて、オープンに話すことが子どもにとってお金を身近なものにしてくれるかもしれません。
また「これが欲しいけど○○円だから今回は我慢しようかな」と子どもの前で話すことにより、欲しいものをすぐに買うのではなく、お金の使い方を慎重に考えなければいけないことを考える機会になると思います。
働くこととお金の関係を伝える
「このお金は、お母さんが今月働いてもらったお金だよ」「お父さんがお仕事をがんばってくれたおかげでこれが買えたね」など、働くこととお金の関係を会話の中で伝えましょう。
教えるというより、伝えるだけでかまいません。会話の中で自然に「働くこととお金に関係がある」ということが認識できるだけでもよいと思います。
欧米の金融教育を参考にする
アメリカでは自立を促す実践的な教育として金融教育が行われていて、小学校で小切手についての学習が実施されているようです。またイギリスでも「シティズンシップ教育」(市民としての能力育成により、コニュニティの再生と民主主義の活性化を促す教育)において金融教育を組み込む努力がされているそうです。
このような欧米で行われている金融教育の考え方を取り入れることにより、「お金のことを教えることが子どもの自立につながる」「お金の知識だけでなく横断的に金融教育を考える」ということをママやパパが認識することで、家庭でのお金に関する会話や体験も変わってくるのではないでしょうか。
「お金」について親子で一緒に学ぶ
金融広報中央委員会の「金融リテラシー調査 2019年」によると、日本において金融教育の経験がある、もしくは金融教育を受けたと認識があるのは、わずか全体の7.1 %。これはアメリカの20%と比べると低い数字です。
金融教育をほとんど受けてこなかったともいえる日本で、ママやパパが子どもにお金のことを教えるのは、簡単なことではないと思います。それより、子どもと一緒に学ぶという感覚で、お金についての知識を増やしていくとよいのかもしれません。
たとえば、3歳の子どもでも理解できるようなゲームで一緒に遊んでみてはいかがでしょうか。ボードゲーム「人生ゲーム」なら、遊びながらお金のことが学べます。また「あつまれ!どうぶつの森」などのデジタルゲームの中にもお金が出てきます。
経済のニュースを子どもと一緒に見たり読んだりするのもよいかもしれません。子どもが理解できるように「○○ちゃんの好きなお菓子が○円値上がりしたんだって」など、できるだけ子どもが興味を持つようなトピックを選ぶとよいでしょう。
このように子どもと一緒にお金について伝え、考えることは、大人にとても改めてお金の使い方や自分の価値観について考える、よい機会になるのではないでしょうか。
3歳児にお金をどう教えた?ママたちの体験談
最後に、ママたちの体験談をご紹介します。実際にママたちは、3歳くらいの子どもにどのようにお金についての知識を教えていたのでしょうか。
ママA
子どもが3歳くらいのころ、一緒にお買い物に行って、好きなお菓子を選ばせてレジで子どもと一緒にお金を出す、ということを何度も繰り返していました。3歳のころは値段の計算はできませんでしたが、上の子が教えたりして少しずつ「ものの値段」を理解していったと思います。
そのうち100円以内で好きなお菓子を複数選ぶことができるようになっていました。
ママB
3歳の息子が、好きなキャラクターの貯金箱を欲しがったので、買ってあげたことがあります。家に帰って貯金箱に小銭を入れて楽しんでいたのですが、取り出せないことに対して怒っていました。
貯金の意味を伝えることは年齢的にまだ少し難しいと思いましたが、その前提として「お金は大切なもの」ということを伝えるいい機会になりました。
ママC
お散歩のついでに、3歳の息子と毎朝近所の農協に野菜を買いに行っていました。その時はお金について教えるつもりではなかったのですが、レジでのやりとりを見たり、実際にお金を渡すことで、結果的に「お金と野菜が交換できる」ということを認識できるきっかけになったと思います。
そのうち子どもが好きな野菜を「お金を貯めて買いたい」と言い出すようになり、貯金を始めるきっかけになったので、一緒に買い物に行ったことはよい経験になりました。
まずは「お金の正しい使い方」から教える
3歳の子どもに金融教育と聞くと、まだ早いのではと感じますが、その前提としての金銭感覚を家庭で伝え始めることはできるかもしれません。
特別なことをするのではなく、「子どもと一緒に買い物に行く」「ゲームなど遊びの中でお金について知る」「日々のニュースや家庭での話題としてお金について話す」などの体験が、お金の正しい使い方について考える子どもたちのベースになると思います。
子どもにお金のことを「教える」というより、ママやパパも一緒に考え、学んでいくことで、改めてお金の価値を見直すよいきっかけになり、子どもに正しい金銭感覚を身につけてもらうことにつながるのではないでしょうか。
必ずしも必要とは思いませんが、身近な生活の中でお金の大切さを伝えたいと思います。