カリスマ保育士「てぃ先生」の人気連載コラムの連載第12回目です。子どもによって好きな遊び、苦手な遊びがあるもの。親としてはまんべんなくいろいろな遊びを体験してほしいなかで、苦手な遊びに取り組ませるためにはどのようにしたらいいのかを教えてもらいました。
こんにちは!てぃ先生です。
前回の「『イライラしない』トイレトレーニングの考え方」はいかがでしたでしょうか?子どもの身体的成長を考えれば、イライラしても仕方ないということが分かったと思います。だから焦らず一人ひとりのペースで、と言うんですね。精神論ではどうにもならない部分が大きいですから。
今回は、「苦手な遊びやプログラムに子どもを誘う方法」についてお話します。
パパママからよくこんな相談を受けます。
「○○をさせたいんだけどやってくれない」
「○○に連れて行ったのに中へ入ってくれなかった」
「ずっとヤダヤダ言ってる間に終わってしまった」
子どものこういった姿は保育園でも見られます。制作活動、リトミック、レクリエーションなど、みんなが進んで「やりたい!」と飛び込んでいくわけではありません。
できるだけ子どもの興味・関心をひいてから活動へ促した方が食いつきもいいですし、集中力も段違いです。
保育士が使うオーソドックスな方法としては「導入」というものがあります。
簡単に説明をすると、メインの活動に『動物になりきって競争をする』といったものがあると想定した場合、いきなり「動物になって走って、跳んでね!」と言っても難しいので、それがイメージできるような動物が出てくる絵本や図鑑を読んだり、手遊びをしたり、「お馬さんはどんな風に走るかな?」とクイズを出してみたり、そういったものです。
いくら子どもが好奇心旺盛だからといっても、何もわからないもの・何もわからない場所へポーンと投げ出されても、当然戸惑ってしまいます。だからこそ、
予めイメージを膨らませてあげたり、大人が手本を見せてあげたりなどの工夫が必要になるわけです。
そして、この「導入」は直前にやることばかりではありません。
水遊びをさせたいと考えた場合、先述の通りいきなり「やるぞー!」と言っても難しいですから、夏本番を迎える前から少しずつ『水』に興味・関心をひくような活動や環境を撒いておきます。
例えば、普段の手洗いの際に「お水冷たいね〜」「お水はバチャバチャしてるね〜」など簡単な言葉かけをしたり、桶に少量の水をはって慣れさせたり、子どもが『お水で遊びたい!』という気持ちになるようにするのです。
つまり、子どもに『これをもっとやりたい!』『もっと上手くなりたい!』と思わせることができれば、それがどんな活動であれ、自然に飛び込んでいくということ。
そのためにそれぞれ何ができるか、どんな言葉かけが良いかを考えれば、とてもスムーズに上手くいくはずです。
いきなり本番にあてるのではなく、楽しいステップを踏ませてあげてください。
ご参考までに。
てぃ先生
関東の保育園に勤める男性保育士。
ちょっと笑えて、可愛らしい子どもの日常をつぶやいたTwitterが好評を博し、フォロワー数は46万人を超える。
Twitter原作のマンガ『てぃ先生』(KADOKAWA/メディアファクトリー)は20万部を突破、著書である『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(KKベストセラーズ)は15万部を超える大人気作に。他にも『ハンバーガグー!』『園児がくれた魔法の言葉』などを出版。
保育士として勤務する傍ら、その専門性を生かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信。全国での講演活動も年間50本以上。
他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加している。
ちなみに、名前の読み方は「T」先生。
2017年09月09日
予測不可能な時代のいま、これまでの子育てや教育方法、暮らしについて考えるママやパパに向けて、KIDSNA編集部が全国の書店とコラボを実施。「子どもの未来を考える本」として子どもの明るい成長にプラスとなるような本をセレクト。今回は子どもと学ぶ教養のテーマより「イラスト図解 社会人として必要な世界の宗教のことが3時間でざっと学べる」をピックアップ。著者の池上彰さんのコメントを紹介します。
2020年教育改革のアベノミクス成長戦略の義務教育段階からのIT教育の推進に伴い、本年度から必修化となった小学校でのプログラミング教育。保護者が学習内容をフォロー出来ず、家庭学習が浸透していかないという声も。「KIDSNA」で行った家庭でのプログラミング教育に関するアンケートからその現状を解説する。
子どもが自己主張をし始め、親としてその気持ちを尊重したいものの、自己主張とかわがままの見極めが難しいと感じるときもあるかもしれません。おへそグループ統括園長の吉村直記さんに、自己主張をコミュニケーション力へと育む方法について教えていただきました。
吉村直記
近年、子どもの国語力の低下が叫ばれています。子どもの国語力をつけてあげるために、どんなことに気をつけておけばいいのでしょうか。小さい頃から気をつけておくことや家庭でできることなどを教育専門家の西村則康先生に教えて頂きました。
西村則康
子どもの主体性を伸ばすにはどのようなことをしていけばよいのか、考えているママやパパは多いのではないかと思います。おへそグループ統括園長の吉村直記さんに学ぶ環境の作り方や意欲的に子どもが主体性を持つために必要なことを教えてもらいました。
吉村直記
子どもの年齢が上がるにつれて、子ども同士の喧嘩が気になるママもいるのではないでしょうか。今回は教育専門家の西村先生に、子どもの喧嘩の対処法や仲直りで得られる力についての記事を書いていただきました。
西村則康
忙しいお父さんお母さんが子どもとの「外遊び」をより充実させるためには、どのような遊び方があるのでしょうか。おへそグループ統括園長の吉村さんに、外遊びで育む子どもの創造力について書いていただきました。
吉村直記
子育てに関する著書などで活躍中の久留島太郎さんのコラムです。今回は、子どもが見ている小さな世界について書いていただきました。
久留島太郎(植草学園短期大学准教授)
幼児教育、みんなはどうしているのか気になりますよね。いつ、何から始めたらよいのか悩んでいるママもいるのではないでしょうか。今回は幼児のママに集まってもらい、幼児教育に対する悩みや気になることについて話してもらいました。子どもたちの幼児ドリル体験の感想も併せてご紹介します。
株式会社文理
PR
幼児期の教育に関心はあるけれど、教材選びや進め方に迷って実際には取り組めていないママが多いのではないでしょうか?今回は、子どもの学習を研究してきた文理の「幼児ドリル」を用いて、子どもが興味をもち、さらに続けられる教材とはどのようなものなのかをご紹介します。
株式会社文理
PR
子育てに関する著書などで活躍中の久留島太郎さんのコラムです。子どもと野外遊びシリーズ、今回のテーマは「火」です。子どもたちが本物の火を見る機会が少なくなっている現代、親子で楽しく火について知り、学ぶ方法について書いていただきました。
久留島太郎(植草学園短期大学准教授)