口にするだけで聴衆が冷めてしまう…"プレゼンの神"が絶対に使わないと決めている二文字の言葉
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人を動かすプレゼンの秘訣は何か。著書『うまく話さなくていい』が話題の“プレゼンの神”こと澤円さんと、『話し方の戦略』がロングヒット中のスピーチライター・千葉佳織さんの対談からお届けする――。 ※本稿は、カエカ主催イベント「kaeka base」内の対談コンテンツ「令和の話し方論。『うまく話す』を問い直す」の一部を内容を抜粋・再構成したものです。
方法論よりも「誰を喜ばせたいか」
【千葉】澤さんはプレゼンの指導の際、「こういうふうにやったほうがいいよ」と明確なテクニックのようなものは示さないそうですね。
【澤】はっきり言えば、方法論はどうでもいいんです。それよりも、「何を語りたいか?」、そして「誰を喜ばせたいか?」なんですよ。
presentation(プレゼンテーション)のationを取ったらpresent(プレゼント)。日本だと贈り物ってプレゼントって言うじゃないですか。だとすれば、プレゼンも、プレゼントを贈るときのマインドセットになればいい。
プレゼントをあげるとき、相手に「迷惑そうな顔をされる」「嫌な表情をされる」ことを目的にする人はいないですよね。喜んでほしいから、「あの人は何が好きかな?」と考えます。
そのためには大事なことは何かというと、「観察」です。千葉さんはデッサンってやったことありますか?
【千葉】はい、高校の授業かなにかで人を描いた記憶があります。
【澤】僕のかみさんが美大出身で彼女にいろいろ習ってるんですけど、デッサンをする時に心掛けなきゃいけないことのひとつが「手元を見るな」だって言うんですよ。では、どこを見るか?
目の前の対象をしっかり観察する
【千葉】そうか……モノを見るんだ。
【澤】そう。例えばベートーヴェンの胸像を描いたりするじゃないですか。でも、白い胸像を黒い鉛筆で描くってちょっと矛盾してません? つまり正確に言えば、デッサンではモノそのものを描いているわけじゃない。モノの「影」を描いてるんです。
だから、その影をきちんと見て描くことができれば、うまくデッサンできるはずなのですが――手元を見ていると、どうなるか。「こんな感じだよな……」と、キャンバスに向かって、「自分の記憶の中にあるベートーヴェンの胸像」を描き始めてしまう。
そうではなく、目の前の影をきちんと見なければいけないんです。顔を上げて、とにかく対象を観察しないといけない。
プレゼンも同じです。対象をよーく観察して、そこから逆算して、相手にプラスの影響を与えるにはどうすればいいかを考えていくのです。





























