だから「食パン、白米」は合理的ではない…中高年は意識して食べたい栄養価が高い"パンとごはんの種類"
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年齢を重ねて少食になった際におすすめの食材は何か。管理栄養士の森由香子さんは「日頃からたくさん食べられない人は、無理にたくさん食べようとすると胃もたれや下痢を起こして、余計に少食になってしまう。そういう方は、一般的なダイエットと反対の考え方で食品を選ぶといい」という――。 ※本稿は、森由香子『60歳からの「少食」でも病気にならない食べ方』(青春出版社)の一部を再編集したものです。
むく手間が減って栄養価が上がる「りんごの新しい切り方」
さまざまなビタミン類はもちろん、抗酸化作用が高いカロテノイド類やポリフェノール類などが豊富な果物。
果物に含まれる果糖は中性脂肪になりやすいため、果物のとり過ぎに注意が促されましたが、食べ過ぎなければ、重要な栄養源になることは間違いありません。ぜひ毎日、200gくらいは食べていただきたいと思います。
果物といえば、みかんと共にどこのご家庭でもよく食べられているのが、りんごでしょう。ただ、栄養相談でお話をうかがっていると、「りんごは好きだけれど、だんだん皮をむくのが面倒になってきて、食べなくなった」とか、「家族が出してくれれば食べるけれど、自分からは食べなくなった」という方が増えているようです。
確かに、りんごの皮をくるりとむいてカットして芯をとるのは、ちょっと面倒ですね。
そこでご紹介したいのが、皮をむく手間が省けて、しかも栄養価もアップする、最近話題のりんごの切り方です。
青森県で「スターカット」と呼ばれている切り方で、洗ったりんごをカッティングボードの上に横に置き、そのまま包丁で薄切りにしていくのです。
厚さは3〜5ミリくらいが食べやすくておすすめです。輪切りにした中心が星のマークに似ていることから、この名前があります。
こうすると、切るのは簡単ですし、サクサクと手軽に、芯ぎりぎりまで食べられます。皮も細いので食べてもほとんど気になりません。果物の皮には、ポリフェノール類や食物繊維がたくさん含まれていますし、果肉の栄養も皮に近いほど多い傾向があります。
皮には免疫力向上や腸内環境を整える力があると考えられている酢酸菌も豊富なので、むかずに食べたほうが、何かと体に良いのです。
りんごだけではなく、なし、洋なしなどでもお試しください。