食前に「たった一杯」飲むだけで肝臓の脂肪を落とせる…専門医の中では常識「食物繊維、発酵食品」あと一つは?

食前に「たった一杯」飲むだけで肝臓の脂肪を落とせる…専門医の中では常識「食物繊維、発酵食品」あと一つは?

健康的な肝臓を保つためにはどうすればいいのか。肝臓外科医の尾形哲さんは「肝臓の健康=腸の健康にあると言える。これまで見てきた患者の中でも肝臓に脂肪を蓄積している人は、便秘を誘発していることが多い。多くの人が知らない、便秘と肝臓の関係を説明しよう」という――。 ※本稿は、尾形哲『肝臓から脂肪を落とす食事術【増補改訂版】』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

「脂肪肝」の人は便秘が多い

肝臓専門医として多くの方の肝臓を見ていると、「脂肪肝」の人に便秘が多いことに気づきます。脂肪肝とは肝細胞に5%以上の脂肪がつく状態で、日本人の成人の3分の1が脂肪肝と推計されています。

ほとんど飲酒をしない人でも糖質の摂取過剰があると脂肪肝になります。放置すれば、将来肝硬変や肝臓がんになる可能性もある怖い病気ですが、その前に食事を見直すことで引き返すことができる病気でもあります。

脂肪肝の人は、便秘を自覚していることが多いです。しかし、毎日排便があると本人は話していても、腹部X線検査やCT検査で確認すると便が腸に詰まっている場合もあります。排便の回数だけでは見極められない便秘もあるのです。

実は、便秘と肝臓には深い関係があって、脂肪肝を脱却するには便秘の解消が不可欠です。その理由を、順を追って説明しましょう。

食べ物が排出されるまでの流れ

まず、食べ物が便として排泄されるまでの流れを確認しておきます。

食べ物は咀嚼によって細かく砕かれ、唾液と混ざりながら飲み込まれます。その後、食道を通って胃に送られ、胃液によって消化が進みます。次に小腸へ移動し、ここで栄養素が吸収されます。吸収されなかった残りは大腸へ送られ、水分が吸収されて便となり、肛門から排出されます。

次に、小腸で吸収された栄養素のルートを説明します。

小腸で吸収された栄養素は、小腸の壁にある毛細血管に取り込まれ、門脈という太い血管に集まります。門脈は小腸をはじめ、大腸や、胃、すい臓、脾臓などから肝臓へ入っていく静脈のことです。肝臓への血液供給の約3分の2を担い、肝臓の機能を支えています。肝臓ではこれらの血液中の有害物質の解毒や老廃物の処理も行います。

内臓の配置は肝臓が腸より上にありますが、実際は門脈を通して腸から吸収されたものが肝臓に届けられています。つまり、肝臓の上流に腸があるのです。

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2025.05.03

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