「超一流社員が4月に読む本はなぜ薄い?」トップ5%社員が人に勧められてネット購入までに要する「驚きの秒数」
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成果を出し続ける各社の人事評価「トップ5%」の社員と、その他の「95%」の社員では何が違うのか。企業の働き方改革を支援するクロスリバーが6年間にわたって、「5%社員」のヒアリングと調査をし、AIサービスを駆使した解析を行った。代表の越川慎司さんは「5%社員は年平均で約43冊の読書をする一方、一般のビジネスパーソンは平均が2.4冊だった。そのほかにも読書に関して大きな違いが多く発見された」という――。 ※本稿は、越川慎司『AI分析でわかったトップ5%社員の読書術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
勧められた本は2分以内にカートに入れる
5%社員は初動が早いです。彼らは、本を勧められると、すぐにネットショップを開き、わずか2分以内にカートに入れます。
彼らは月に7冊程度の本をまとめ買いしますので、カートに入れておいた本をあとで一括購入します。彼らのこの習慣には、重要な意味が隠されているのです。
まず、彼らがこのように素早く行動するのは、情報の価値を瞬時に判断し、機会を逃さないためです。処理できないほどの情報が流通する現代社会において、自分にとって有益な情報を見極める力は非常に重要です。5%社員は、その情報を素早くキャッチし、行動に移すことで、チャンスを掴んでいるのです。
本を勧められたとき、彼らは即座にその本の価値を判断します。自分のキャリアや個人的な成長に役立つと感じたら、迷わずカートに入れるのです。この迅速さこそが、彼らを他の人々と差別化する要因の一つなのかもしれません。
しかし、多くの人がここで、次のようにつぶやくでしょう。「自分には、そんなに速く判断することはできない」と。確かに、すべての人が5%社員のようにすぐに行動に移せるわけではありません。でも、そんなあなたも大丈夫。大切なのは、彼らの習慣から学ぶ姿勢を持つことなのです。
たとえば、本を勧められたとき、すぐに買わなくても、メモを取る習慣を身につけるところから始めればいいのです。5%社員の多くが、レシートの裏などに、勧められた本のタイトルやキーワードをメモしているそうです。このちょっとした習慣が、後で本を手に取るきっかけになるのです。
また、彼らが本を素早く購入するのは、興味や関心が冷めないうちに行動するためでもあります。新しいことを学ぼうとする意欲は、時間とともに薄れていくもの。だからこそ、興味を持ったときが行動のチャンスなのです。
あなたも、本を勧められたときは、まずはメモを取ってみてください。そして、なるべく早めに本を手に取る。読み始めたら、自分の仕事や生活にどう活かせるか考えてみる。そんな小さな習慣の積み重ねが、やがて大きな成長につながっていくはずです。
勧められた本を読むことは、自分の世界を広げるチャンスです。普段は選ばないジャンルや著者の本に触れることで、新しい発見や気づきが得られるかもしれません。そんな偶然の出合いを、もっと積極的に引き寄せてみませんか。
本屋に足を運ぶ、友人に本を勧めてもらう、SNSで話題の本をチェックする。偶然の出合いを増やすためのアクションは、たくさんあります。そうして出合った本を、5%社員のように素早く手に取る。そんな習慣を身につけることで、あなたのキャリアや人生に、偶然の出会いが訪れるかもしれません。