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【ゲーム依存】子どもが無自覚に陥る新たな現代の病
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ネット環境が整った時代に生まれ、スマホやタブレットなどのデジタルデバイスの進化とともに成長してきた現代の子どもたち。親世代の子ども時代とは、社会環境や生活の仕方が変化した今、子どもたちの心身には新たな問題が起きている。今回は、ゲーム依存について国立病院機構久里浜医療センター院長の樋口進先生にインタビュー。
2019年にゲーム依存が精神疾患と認定された
家にいる時間、子どもの過ごし方の大きな悩みの種がゲーム。「長い時間やらせるのはよくない」と思いつつも、仕事や家事に忙しい合間に、つい子どもにスマホやタブレットを渡し、管理をしきれない保護者も多いだろう。
時間のルールを決めたり、勉強や他の遊びを提案しても、子どもたちはなかなかやめられない。これがエスカレートし、夢中になるあまり日常生活に支障をきたすのが、ゲーム依存、つまり“ゲーム障害(gaming disorder)”という精神疾患だ。
「子どもの依存速度は大人より早く、子どものゲーム依存は治療が難しいんです」と話すのは、独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター院長の樋口進先生(以下、樋口先生)。
2011年に日本で初めてインターネット依存症の専門外来を立ち上げたのち、WHO(世界保健機構)と共同プロジェクトを組んで研究を開始。2019年に改訂された、WHOが定めるICD-11*で、オンライン・オフラインを含む「ゲーム障がい(gaming disorder)」という病名が収載され、2022年から現場で使用される。
今回は、インターネットゲーム、中でもスマホゲームの依存を取り上げ、症状や原因、日常で保護者が気を付けるべきことなどを聞いていく。
*ICD-11…国際疾病分類の第11版。死亡統計等に用いる全て病気の分類が収載されている。
“依存”と“過剰使用”の違いは、自己コントロール
そもそも精神疾患としての“依存”とは、どのような状態を指すのか。樋口先生は、言動に明確な違いが出ると言う。
「何事にも依存に至る前段階には、わくわくする、楽しい、気持ちがいいといった体験があります。その体験を持続させるためには、対象が物質(アルコールやたばこ)であれば量を増やし、行動(ギャンブル)であれば回数を増やしていくことになり、結果として依存の状態へとエスカレートしていく。
たとえば、長時間ゲームをしていたとしても、保護者が『やめよう』と声をかけて素直にやめることができるならば依存状態とはいえません。これは“過剰使用”と呼び、この段階であれば、人から指摘されたときに自分でも自覚がある子どもは自発的にやめることができる。
そうではなく、いくら本人が『やめなくては』と思っても自制できない、また日常生活に支障をきたす場合は依存の状態です。これは、本人の意思の強さとは無関係。依存は、脳と心が関連する精神的な疾患。
周囲から見て『度を越えている』という状態にありながら、なおかつ、それを指摘されたときに強く否定する、あるいは急に怒り出したりするのが特徴的で、ゆえに“否認の病”といわれています。
ゲーム依存が依存に分類されたのは、その症状や脳内の機能変化がアルコールや薬物依存とよく似ていたからです。医学的な診断をするために、WHOによるICD-11ゲーム障害の定義も用います」
「このゲーム障がいのガイドラインの重要なところは、重症度に関する項目が含まれている点です。つまり、重症度を測ることができなければ、単なるゲームの過剰使用をゲーム障がいと診断してしまう恐れがあるためです。
ゲーム障がいの症状がどれくらい続くのか、という点については今後、実際の患者さんに対する実地試験を通して明らかになっていくでしょう。
ICD-10やICD-11の物質依存の診断ガイドライン(アルコール、覚せい剤などが対象)では、基準期間が12カ月とされているため、ゲーム障がいのガイドラインでも12カ月と記載されていますが、物質依存よりもゲーム障がいの方が、依存に至るまでの期間はかなり速いと想定しています」
昨今は、『スマホ依存』『インターネット依存』という言葉もよく耳にするが、現時点では医療の世界にこれらの言葉は存在しない。
「本質的には、スマホはデバイス、そしてインターネットは通信の手段であって、それらに依存しているわけではありません。ゲームを含め、スマホの中のアプリに依存しているんです」
スマホゲーム依存は現代の病
内閣府の調査によると、令和元年の「青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、0歳~9歳までの低年齢層の子どもの57.2%がインターネットを利用しており、その利用内容の内訳は、動画視聴の次にゲームが多いことが分かっている。
久里浜医療センターのインターネット依存外来は、2011年の開設当初、ほとんどの患者は、パソコンや家庭用ゲーム機のゲームにのめり込み、日常生活に支障をきたした人々だった。
しかし、2014年ごろからは状況が一変。
「子どもがスマホにはまって学校に行かなくなった」
「四六時中スマホのゲームが気になって、それ以外のことに身が入らない」
「息子のスマホゲームの課金が度を越えている」
……
その頃から、スマホゲームに依存している患者が増えてきたと樋口先生は言う。
「ゲーム依存の健康や社会生活への影響は大きく、遅刻、欠席、成績低下、親への暴言・暴力、昼夜逆転、引きこもりなどが多くの患者さんに見られた。
外来には、30代、40代の働き盛り世代や、60代の高齢者も来院されますが、患者さんは10代が中心。2016年から2017年にかけて、新規で久里浜医療センターを受診した患者さんの約90%がゲームに依存し、さらにそのうち、98~99%がオンラインゲームに依存。オフラインのゲームに依存して受診する人はほとんどいませんでした。
また、特徴的なのは、これまで当院を受診した患者さんの中では、15~19歳の男子が一番多く約60%、そして全体で見ても、女子より男子の方が圧倒的に多い。
そして、“現実逃避”がゲームに走らせるケースがよく見られました。もともと学校の成績がよくない、クラスに溶け込めず対人関係がうまくいっていないなど現実の生活が充実していない子どもたちです。その一方で、毎日勉強や習い事、部活で忙しい子どもでも、息抜きのためにやっていたスマホゲームに夢中になりすぎて依存に至ってしまうケースもあります。
動画、SNS、ポルノサイトなどインターネットで使える他のアプリに依存して受診する方もいましたが、生活が破綻するところまでいくかというとそうではありません。スマホゲームは、その特性からこれらよりも依存性が高いのです」
スマホゲームならではの、高い依存性。その特徴は一体何なのだろうか。
スマホゲームはなぜ依存性が高いのか
現代の生活において、スマホを持つことで便利になったことが増えた反面、朝起きてから、通勤中、そして夜眠るベッドの中まで、いつでもどこでも使えるという状態が最も依存しやすいと樋口先生。
それに加え、ゲームそのもののつくり自体が、依存性を極端に高めている。
ギャンブルと類似した刺激がある
「スマホゲームは、ほとんどが無料。ダウンロードするだけですぐに使える手軽さが魅力です。
パソコンや家庭用ゲーム機を使い、オフラインでゲームをしてた時代には、現在のようにゲーム依存が話題に上ることはほとんどありませんでした。これは、かつてのゲームには“クリア”という明確なゴールがあり、徹夜でゲームに熱中したとしても一過性のもので、クリアさえすれば日常に戻ることができたということも要因の一つです。
しかしスマホゲームは、ゲームの設定やストーリーが絶えずアップデートされていくため、明確なゴールが存在しない。そうすると、やめたいと感じたユーザーが、本来の生活へと意識のスイッチを切り替えることは簡単ではありません。
さらに、この状態に拍車をかけるのが“ガチャ”の存在。ガチャはくじのようなもので、『次は何が出るだろう?』と高揚感を煽りギャンブルと似たような刺激を得られる。この要素が加わると、ユーザーはさらに深く没頭してしまいます。
このようなスマホゲームの特徴から、最初は“無料の暇つぶし”だったものが、“生活の中心”の段階まで非常に短期間に達してしまうのです」
樋口先生の診てきた患者には、RPGやアクション、シューティング系のゲームに依存する方が多く、ランキングを下げたくないという強い思いのある子どもや、オンライン上でいっしょにプレイする仲間との関係を大事にしている子どもも多い。
ゲームの世界に住むフレンドとは対面せず、ボイスチャットやスカイプで会話をするため、現実世界よりもフランクに物事が言えるという点も、ゲームへの依存度を強固にしている。反対に、育成系のゲームや、音楽系のゲームなどは女性に多く、比較的依存性が低いのだ。
発達段階での子どもの脳が依存速度を速める
本人の意思とは関係なく、やめたくてもやめられないのが依存という精神疾患。スマホが普及している現代社会や、進化したゲームのシステムが背景にあるだけでなく、依存の問題を語るときに切っても切れないのが脳への影響だ。
「高校生が今からゲームを始めたとすると、依存するまでに一定時間かかる。ところが、小学生の子どもたちの場合は、1~2カ月で依存状態になることもあります。
発達段階にある子どもの脳は、スマホゲームによる刺激を成人に比べてかなり受けやすい。前頭前野の働き(理性)が弱く、辺縁系の働き(本能)が強いからです。危ない!よりも好奇心が勝るから、大人から見るとまるで突拍子もない行動をとってしまったり、プレー時間をコントロールすることが困難になります。
そのため、巧みに好奇心を掻き立てるスマホゲームに接したとき、たやすく、なす術もなく、一気に依存の状態まで達してしまう。ゲーム依存が、子どもの問題と考えられてきた背景には、この脳の発育の問題が大きく関係している。
小学生や中学生の子どもたちは、客観的に見てゲーム依存の問題が明確になっていても、自分の問題として理解できません。大人の場合は、ある程度は自分の状況を客観的に見られるのに対し、子どもは嫌だと病院に来ない。自分がゲーム依存であると認めてしまうとやめなければいけないですからね。
私はギャンブル、アルコール、薬物いろいろな依存の治療に携わっていますが、本人が問題を認識していないことから、子どものゲーム依存の治療が一番大変だと感じています。世界的に見ても、子どものゲーム依存は治療中のドロップアウトが多いのです」
その他にも、依存状態の脳は、この前頭前野(理性の脳)の働きが悪くなり、衝動のコントロールがききにくくなったり、Que(キュー)と呼ばれる、依存対象を連想させる刺激・きっかけに前頭前野などに強烈な反応が起こり、『プレーしたい!』という抑えがたい欲求が生じることがさまざまな研究で分かっている。
また、脳に快楽を与える神経伝達物質”ドーパミン”は、ゲームの刺激に慣れることにより減少していくことが分かっている。そのため、ゲームによる刺激をさらに求める”報酬欠乏症”に陥り、自分の意志だけで依存状態から抜け出すのは難しくなるのだ。
「こういった脳機能への影響があることもあり、本人が依存を自覚するのはとても難しい。健康面や社会生活に明らかな問題が生じていても、本人はそれを軽視したり認識していなかったりします。
子どもの脳の発達段階がゲームの刺激を受けやすい、そしてアルコールやギャンブルなど他の依存に比べるとスマホやゲームへの依存は非常に短期間で進行するため、『様子を見る』という選択肢はありません。保護者の方は、『いつか飽きるだろう』という考えを一切捨てて、本人の自覚を待たずに家族が気づいた時点で病院に相談してください。
実際、当院に初診で来る患者さんで、ゲーム依存の当事者がやってくるのは70%から80%ほど。残りの20%~30%は、本人を連れて来られないため、家族だけで相談に来ています。最終的に、本人が受診し、自分の意思で行動を変えていけるよう、まずは家族が依存の問題を良く知ることがその後の治療につながります」
この症状と行動が出たら受診のサイン
「子どもが寝る間も惜しんでゲームをしている」
「取り上げると癇癪を起こす」
「知らないうちに課金をしている」
……
保護者として悩むことは多々あれど、一体どの程度の段階で受診をするべきなのだろうか。
依存特有の症状がこちらだ。
ゲームに対する執着やとらわれ、使用時間などをコントロールできない、問題だと分かっているのにやめられないなど、これらの症状が、さまざまな問題へと発展していく。
「“過剰使用”なのか“依存”なのかを見極めることはとても難しいです。判断するためのポイントは、明確な体や心の健康問題が生じていること、そして明確な家族・社会的問題が生じていることの大きくふたつです。依存は、『行動の行き過ぎ』と『それによって起きる問題』のセットと考えてください。これらの明確な問題が出てきたら、すぐに受診が必要です」
体や心の健康問題は、
●常に苛立ちや焦燥感を感じている
●昼夜逆転・睡眠障害
●プレーし続けることによる眼精疲労・視力低下
●ゲームを優先した結果、引き起こされる食生活の乱れ(欠食、偏食など)
などが挙げられる。
家族・社会的問題は、
●家庭での会話が極端に減る
●学校での成績が下がる
●学校に行かなくなる
●ゲームで引き起こされる問題を過小評価し、嘘をつく
●言葉遣いが攻撃的になる
●ゲームを注意されると、家族に暴言をはく、暴力をふるう
などが挙げられる。
2016年から2017年にかけ、久里浜医療センターの受診前6カ月でみられた問題の調査をしたところ、“朝、起床できない”患者が一番多かった。
「オンラインでほかのユーザーとつながって遊ぶゲームは、一回始まるとやめられないので食事もおろそかになる。昼夜逆転の生活を送っていたり、体をほとんど動かさない子どもも多く、そうすると食欲自体なくなってきてしまう。一日一食だという声もよく聞きます。
生活に支障をきたすようになると、親は手に余り、どうしていいか分からなくなる。注意もしにくくなり、我々の外来にお見えになるんです」
受診の際は、臨床心理士による聞き取りの後、精神科医による診察を行う。そして治療方針を決めるため、脳画像検査や体力測定、心理検査などを実施する。
患者本人は、行動記録をつけるモニタリングや、具体的な使用時間を書き出すなどの認知行動療法、集団精神療法なども取り入れながら通院やカウンセリングを繰り返し、家族は体験や悩みを話し合う家族会に参加することもあるそうだ。
ほかにも、運動、認知行動療法、専門家によるレクチャー、ミーティングを行うNIP(New Identity Program)という独自のプログラムや、若者のネット依存が深刻化している韓国で実践されているプログラム「レスキュースクール」にならった依存治療キャンプも実施している。
子どもをゲーム依存にさせないために
対話と説明を欠かさない
「ゲームをやりすぎてしまう子どもに、このままでいいのかと不安な気持ちから、つい叱責したくなるものですが、本人は、自分がゲームをやり過ぎていることが悪いと分かっていたり、なんとなく後ろめたい気持ちがあったりします。
そこへ、親から指摘をされたり、注意をされると、強い反応を示す傾向にあります。その結果、さらに依存の対象への執着を強めてしまうことも多いのです」
そのため、依存の問題への対応の基本は“対話”。根気強く本人の気持ちを聞き、寄り添うことが必要だ。反抗期や思春期を迎えた子どもの場合、ただえさえ普段の会話が少なくなりがちなので注意が必要だと樋口先生。
「まずは家庭の中で会話を増やすために、ポジティブなフレーズで意識的に声掛けをする、会話がしやすいTPOを把握しておくなどの方法がある。家庭内でお手伝いなどの役割を担当してもらい、「助かったよ」といった声掛けをすることで自然と自尊心を育むこともできます。
気を付けていただきたいのは、依存の問題が深い場合は、スマホを取り上げたり、インターネット回線を切るなどして一気に遮断するのはいけません。強く反応し、暴言やものを壊したりなど危険な状態になるからです。
しかし、小さな子どもの場合は、取り上げること自体は決して悪くありません。私がいつも親御さんにお伝えしているのは、いきなり取り上げるのではなく、子どもに取り上げなければいけない理由をちゃんと説明すること。『使い方がこんなふうによくないから一度このくらいの期間離れてみよう』といったように。
また、最初にスマホなどを渡すときに、『これはパパ・ママが買ったものだから、あなたたちに貸し出すんだよ』と説明するのもおすすめです。スマホの所有者は親であり、貸している間の使い方が悪かったら返さなければいけない、という認識が子どもにあると問題は深刻化しません」
ルールは家族全員で決める
樋口先生のもとへやってくる子どもたちは、親が一方的に時間を決めたことで、子どもがきついルールに反発していることが多い。その場合は、まずは一方的に決められたルールを緩め、本人と話し合うよう導いていくのだという。
「本人が、自分で気づいて、自分の意思で使用時間を減らせるような方向に進むのが理想です。ルールを決めてはやぶられるのくり返しでは、ご家族の精神面も消耗してしまう。家族にあきらめムードが広がり、半ば放置するような状況になってしまうと、本人の依存がエスカレートする危険もあります。そのため、ルールづくりの際には必ず本人にも参加してもらいましょう。
まずはスマホやタブレットを使う時間。子どもたちは友だちとのやりとりがあるから、時間を決められない、決めたくないと言いますが、きちんとルール化したほうがいい。まずは現状、どれだけの時間ゲームをしているか使用記録をつけてもらい、それを元に、一回にどのくらいか、また、何時にやめるかを決めるとよいでしょう。
その際、親はロールモデルとなることが大切です。親は使っているのに、子どもには『やめなさい』と言っても説得力がありません。子どもたちをゲームから離すだけではなく、親も自分たちがスマホとどのように付き合っているかを子どもに見せましょう。
たとえば19時~21時は家族全員が協力してオフラインの時間にする。家族と過ごす1~2時間程度であれば、会話も弾むでしょうし、それほど苦しい思いをせずにスマホを使わない時間を持つことができる患者さんもいます」
さらに、スマホを使う場所はリビングにする、課金をしない範囲で楽しむなどのルールも有効だ。
「自分のお小遣いの中でやっているうちは大丈夫。でも、エスカレートすると盗んだ親のカードで課金するようになってしまう。ゲーム依存の子の中には月に数十万円、ときには100万円を越えたりという話も聞きます。
言った言わないの話を避けるためにも、これらのルールを家族で決めたら箇条書きにして目につくところに貼っておきましょう」
ゲーム・スマホの開始年齢を遅らせるべきか?
まだ子どもが小さい場合、何歳からならスマホやゲームを使えば依存になりにくいのか知りたいところだ。しかし、未就学児に関する研究はまだまだ進んでおらず、ガイドラインがないのが現状だと樋口先生。
「ただ、2019年の4月にWHOが『5歳未満の身体活動等に関する新WHOガイドライン』を出しています。これはゲームに限らず、インターネットやテレビ視聴も含めた”スクリーン時間”を指しています。
2歳未満の子どもたちは、スクリーン時間はできればゼロであるほど望ましい。2歳から5歳未満は、1時間未満で、少ないほどよいとされている。
根拠のある研究データはまだまだ少ないですが、開始年齢はできるだけ遅らせることをおすすめします。アルコールやギャンブルもそうですが、開始年齢が早ければ、将来の依存のリスクが高くなるということは依存という病に共通しています」
ゲームに依存しない環境づくりを
新型コロナウイルスの影響で、休園・休校のために家にいる時間が長くなった今の時期だからこそ、オンライン教材や、動画視聴などの時間も必要になるだろう。ゲームだけに偏らないよう、今一度ルールを見直し、家族全員で家の中の環境を整えていくことが大切だ。
「依存の怖さは、克服に時間がかかること、そして再発しやすく、完治が難しい病であるというところにあります。子どもの心や体の状態、生活に正面から向き合い、ゲームの中の世界だけではなく、現実の生活も豊かで楽しいものになるよう過ごしていきましょう」
<取材・撮影・執筆>KIDSNA編集部