フジテレビの隠蔽は中居正広だけではなかった…「名物キャスターの幼稚なセクハラ」がまかり通るテレビのヤバさ

フジテレビの隠蔽は中居正広だけではなかった…「名物キャスターの幼稚なセクハラ」がまかり通るテレビのヤバさ

フジテレビの第三者委員会の報告書では、元タレント・中居正広氏による性加害だけでなく、報道番組キャスターの反町理氏によるセクハラ・パワハラについても認定された。元関西テレビ社員で、神戸学院大学の鈴木洋仁准教授は「ハラスメントを糾弾してきた報道キャスターがハラスメントを行っていた歪さに、同社やフジサンケイグループの体質があらわれている」という――。

「特筆に値する」事案とは

BSフジは、報道番組「BSフジLIVE プライムニュース」のキャスターで、3月27日までフジテレビの取締役だった反町理氏が、当面番組出演を見合わせると発表した

何があったのか。

フジテレビの第三者委員会による報告書において、10ページにわたって、同氏のセクハラとパワハラが、細かく検証され、「CX(フジテレビ)におけるハラスメントに対する取組みを分析する上で特筆に値するものと判断された」(報告書150ページ、以下ではページ数のみを示す)からである。

端的に言って、反町氏の行為は、キモくてセコい。しかし、彼だけではなく、当時の上司2人とともに「ハラスメント行為自体を隠蔽することで解決を図ろうとする組織的な体質の現れ」(159ページ)である点で、中居氏の性加害と、それへの対応のまずさと同等か、それ以上の根深さを示しているのではないか。

報告書では、反町氏のハラスメントの前に、「重要な社内ハラスメント事案①」として、常務取締役だった石原正人氏の秘書室長時代のセクハラ行為について記載している(150ページ)。被害者は申告をしておらず、石原氏が否認しているにもかかわらず、あえて記載したのは、彼が、反町氏のハラスメント隠蔽を主導したからだろう。

反町氏によるハラスメントについて、報告書は、行為だけではなく、その文春報道に伴う同社の対応を問題視している。同社の対応は、ここでも「二次被害」だと認定しており、同社内に与えた影響は、さらに大きい。

あまりにも「幼い」ハラスメント

反町氏のセクハラ・パワハラは、2人に対して行われたという。

1人目は、2006年頃に、「休日にドライブに誘われ、そのまま(神奈川県)三崎(町)のマグロを食べに行き、花火を見て、そのあと横浜でホラー映画を見て、バーにつれまわされる」(151ページ)1日のあと、反町氏からの誘いを断った。すると、「業務上必要となるメモを共有せず」「原稿が遅いなどと不当な叱責を部内一斉メールで送信したり、電話で怒鳴られたり、威圧的な口調で話をされたりした」という。

まず、この1日のプランは、どうだろう。1980年代の大学生向けの雑誌に「理想のデートコース」と書かれていたような、稚拙というか、幼い。反町氏は当時41歳を超えており、そんな上司・先輩から休日に、それも、報道部門なら、おそらく数少ない貴重な休日に、こんな時間を強要されたら、その苦しさは、いかばかりだっただろうか。

しかも、断った途端に理不尽な対応までされたのだから、まるで当たり屋に見舞われたとわが身を恨むほどだったのではないか。

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2025.04.05

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