【まめと私】#55 こだわりの押し付け
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イラストレーター。2015年に生まれた3歳の息子まめくん(愛称)とのほっこりかわいらしいエピソードを連載。2017年8月に第二子ゆめこさん(愛称)を出産し、連載にも登場し横峰家の子育てや家族のエピソードを執筆。Instagramでは30万人以上のフォロワーで人気沸騰中。新刊に「まめ旅inハワイ」(光文社)を発売中!
<毎月第1、第3水曜日更新>【まめと私】イラストレーターの横峰沙弥香さんの連載第55話です。
歯磨きをした後にはものを食べない
夜寝る前にお菓子を食べさせない……などなど
そういうルールを習慣づけさせることはとても大切。
頭も良くない、とりたてて何のスキルがあるわけでもない私にしてあげられることなんてそれくらいしかないんだし。
……という思いが強すぎるきらいはあるなとは薄々感じていました。
自分に自信が持てないから厳格にルールを決め、
その通りに事が進まないと不安で仕方がなくなる
融通のきかない性格なのです。
そんな私がこのときのまめを止めなかったのは
「もしかしたら」という思いがあったから。
そりゃあ、まめがゆめこの口に飴玉でも放り込もうとしたら私だって全力で止めますが
泣き止むタイミングを完全に見誤り、声も枯れ果てて、苦しそうに喘ぎながらそれでも泣き止むことのできないゆめこを前に何をしても効果がないという状況で無力感に苛まれた私は
とにかく空気が変わるきっかけを欲していたんだと思います。
自分の判断に自信が持てないだとか
だからルールを決めるとか
それって完全に私の内面の問題ですもんね。
それを子どもに押し付けるのはどうなのかと反省した出来事。
自分の問題点なんて大人になると誰も指摘してくれなくなるものですが
子どもはこうして時折気づかせてくれる。
私も育てられているんだなあと日々感じます。
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