幼稚園に通う子どものお昼寝事情。降園後のお昼寝の時間について

幼稚園に通う子どものお昼寝事情。降園後のお昼寝の時間について

睡眠リズムを整えるために幼稚園ママが意識したいこと

2020.02.10

お昼寝なしの幼稚園に通う場合、降園後のお昼寝の時間をどのようにするべきか考えることもあるかもしれません。お昼寝を嫌がる子やお昼寝がいらないと感じる幼稚園ママもいるようです。今回の記事では、降園後のお昼寝をいつまでしていたかや、お昼寝があるときとないときの生活リズム、午睡管理や睡眠リズムの整え方など、幼稚園児のお昼寝事情を紹介します。

幼稚園から降園後のお昼寝について考えるとき

お昼寝なしの幼稚園に通う場合、子どものお昼寝について気になる方もいるかもしれません。保護者に聞いてみました。

20代ママ
20代ママ

お昼寝なしの幼稚園に入園する予定です。友人からは、幼稚園に行く頃になればお昼寝はいらないという声も聞きますが、お昼寝をしない場合の生活リズムが知りたいです。


30代ママ
30代ママ

うちの幼稚園ではお昼寝の時間がありません。降園後は夕方にお昼寝をして、夜寝るのは22時頃です。もっと早く寝かせたいのですが、どのようなことを意識するとよいのでしょうか。


幼稚園ママからは、お昼寝なしの幼稚園に通う子どもの睡眠リズムや午睡管理について知りたいという声や、降園後の夕方にお昼寝をして夜眠る時間が遅くなってしまうので、早く寝かせるにはどのようなことを意識すればよいかという声がありました。


今回は、お昼寝なしの幼稚園に通う子どものお昼寝事情や降園後のすごし方、生活リズムを整えるために意識しておきたいことについて、体験談を交えながら紹介します。


幼稚園にお昼寝がない理由

幼稚園には通常、午睡の時間が設けられていません。この理由には、幼稚園と保育園の目的や運営方針の違いが関係していると考えられます。


幼稚園は文部科学省管轄の教育施設で、主に3歳から就学前の子どもを対象としています。その目的は、遊びを通じて子どもの心身の発達を促し、小学校教育の基礎を培うことにあるとされています。

幼稚園の標準的な教育時間は4時間程度で、午前中から昼過ぎまでが一般的です。この短い時間内で効果的に教育活動を行うため、午睡の時間を設ける必要性はあまり高くないと言えるでしょう。


一方、保育園は厚生労働省管轄の児童福祉施設で、保護者の就労支援や子どもの保育を目的としています。保育園では長時間にわたって子どもを預かるため、子どもの健康管理の観点から午睡の時間が必要になることが理由と言えます。

ただし、近年の社会変化に伴い、幼稚園でも預かり保育や長時間保育を実施するところが増えています。このような場合、幼稚園でも「午睡」と呼ばれるお昼寝の時間が設けられている園もあるようです。


このように、幼稚園と保育園の違いや、各施設の運営方針によって午睡の有無が決まることが多いですが、いずれの場合も子どもの健康と発達を第一に考えた対応が行われています。

幼稚園に通う子どものお昼寝事情

お昼寝姿
Ljupco Smokovski/Shutterstock.com

幼稚園に通う子どもたちのお昼寝事情について、保護者に聞いてみました。


お昼寝はいつまでしている?

20代ママ
20代ママ

幼稚園入園後も年少の頃はお昼寝をしていましたが、年中からほとんどしなくなりました。夏のプールや運動会の練習の時期には疲れるせいか、お昼寝することが多いように思います。


40代ママ
40代ママ

小学一年生と幼稚園年長の、二人の娘がいます。長女はあまりお昼寝をしない子どもでしたが、次女は年長になってからもお昼寝をすることが多いです。姉妹でも違うものですね。


30代パパ
30代パパ

就寝時間が遅くなることからお昼寝はいらないと感じ、年長になってからは小学校入学準備のために、お昼寝をしない習慣づけをしています。


お昼寝は子どもによって個人差があったり、各家庭の方針などでお昼寝しない習慣づけをしていたりと、いつまでするかはさまざまなようです。お昼寝の時間がある園に通わせている幼稚園ママからは、お昼寝のあるなしは、その子の様子によって決めているようだという声も聞かれました。


お昼寝の時間はどのくらい?

30代ママ
30代ママ

お昼寝の時間が長いと夜の就寝時間に影響すると思い、30分~1時間くらいで起こすようにしています。カーテンは開け放して生活音もしている状態で、軽めの休息程度のお昼寝になるように調整しています。


30代ママ
30代ママ

うちの子どもは、寝る時間や起きる時間にバラつきがあります。幼児クラスに入ってからは、できるだけ一定の時間に寝かせるようにしていますが、その日の疲れ具合で調整しています。


40代ママ
40代ママ

お昼寝の時間は子どもの体調や季節によって変わります。特に夏は湿度が高くなるので、お昼寝の環境に気をつけています。エアコンの温度設定や寝具の選び方にも注意を払っています。


夜の就寝に影響することを考え、お昼寝の時間があまり長くならないようにしているという幼稚園ママの声がありました。お昼寝の時間は決めずに、子どもが寝たいだけ寝かせて、すっきり起きられるようにしているという声もありました。


幼稚園から降園後のすごし方

幼稚園から降園後のすごし方について聞いてみました。

お昼寝がある場合

20代ママ
20代ママ

年少の娘は14時半頃に幼稚園から帰ってきたら、おやつをあげて1時間程お昼寝をします。お昼寝から起きたら、テレビを観たり遊んだりしてすごし、お風呂が17時台でその後夕飯、寝るのは21時頃です。


30代ママ
30代ママ

うちは赤ちゃんの頃からの習慣で、お昼寝は必ずきょうだい全員一緒にするようにしています。家族全員で横になることで、子どもも安心して眠れるようです。


お昼寝をする場合、降園後すぐの時間を充てて、就寝時間が遅くならないようすごし方を考えているようです。短時間でもお昼寝をするとその後も機嫌がよくすごせるので、帰宅後遅くならないうちにお昼寝時間を作っているという幼稚園ママの声もありました。

お昼寝しない子の場合

40代ママ
40代ママ

年中の息子は、お昼寝なしですごし、その分夜は早く就寝するというリズムです。14時にお迎えに行き公園や買い物に寄ったら、帰宅後はおやつを食べて16時頃にお風呂に入ります。その後、夕食を食べて歯磨きまでしておけば、いつ寝てしまっても安心です。


30代ママ
30代ママ

年少の娘は幼稚園に通い始めたら、お昼寝しなくても平気な様子です。登園後、買い物に出掛けて、18時から18時半までにお風呂に入れたら、その後夕飯を食べさせて19時台に寝ています。

お昼寝をしないですごす場合は、早めの就寝ができるようお風呂や夕飯の時間も早めにするとよいかもしれませんね。早めの夕飯にするために、子どもが幼稚園に行っている間に夕飯の準備をしているという声もありました。

日によって変わる場合

30代ママ
30代ママ

うちの子どもは日によって睡眠リズムが変わります。幼稚園から帰ってきて眠りたいときは30分ほど寝かせますが、眠くないときは外で遊ばせて体を動かします。その日の子どもの様子を見て柔軟に対応しています。


30代ママ
30代ママ

夜泣きがある子なので、午睡管理には気をつけています。お昼寝が長すぎると夜に眠れなくなるので、降園後はなるべく活動的に過ごすようにしています。でも、疲れているときは短時間の休息を取らせます。


子どもの睡眠リズムは日によって変化することがあるようです。その日の子どもの様子を見ながら柔軟に対応するという幼稚園ママもいました。お昼寝が必要な日もあれば、活動的に過ごした方がいい日もあるでしょう。特に夜泣きがある子どもの場合は、午睡管理に注意を払い、夜の睡眠に影響が出ないようにできるとよいでしょう。


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生活リズムを整えるために意識していること

ゆっくり眠る子ども
Yuganov Konstantin/Shutterstock.com

幼稚園から降園後、子どもが機嫌よくすごせると保護者の気持ちも軽くなるのではないでしょうか。午睡管理のために睡眠リズムを整えることを意識している幼稚園ママに聞いてみました。


活動をパターン化する

20代ママ
20代ママ

息子はお昼寝なしの生活ですが、夜はぐっすり眠れるように、就寝前にはテレビやスマホ、ゲームなどの刺激のあるものは避けるようにしています。寝かしつけには、赤ちゃんの頃からのお気に入りの毛布を掛けて、絵本を読み聞かせするなどリラックスして眠りにつけるようにしています。

30代ママ
30代ママ

うちは湿度管理に気を付けています。子どもの部屋は加湿器を使って適度な湿度を保つようにしています。特に夏は湿度が高くなりがちなので、エアコンと除湿器を上手く使い分けて快適な睡眠環境を作っています。


夜は子どもたちがぐっすりと眠れるように、リラックスした雰囲気を心掛けているという幼稚園ママの声がありました。眠るときは部屋の明かりを暗くするなど、光や音の刺激を避けたり、夏や冬の温度管理などに気をつかっているという声もありました。

寝具を見直す

30代ママ
30代ママ

子どもが気持ちよく眠れるように、季節に合わせて寝具を変えています。夏は通気性の良いものを使い、冬は暖かいものを選んでいます。お気に入りの寝具があると、子どもも安心して眠れるようです。


40代ママ
40代ママ

子どもの成長に合わせて寝具を見直すようにしています。体が大きくなってきたら布団やベッドのサイズを変えたり、季節に合わせて寝具の素材を選んだりしています。快適な寝具で眠ることで、子どもの睡眠の質も上がるように感じます。


30代ママ
30代ママ

うちはお気に入りの寝具を使っています。子どもが好きなキャラクターの布団カバーを使うことで、寝るのを楽しみにしているようです。でも刺激が強すぎて眠れなくなることもあるので、落ち着いたデザインを選ぶようにしています。


寝具は子どもの睡眠に大きな影響を与えるようです。成長に合わせたサイズ、季節に適した素材、子どもの好みを考慮して選んでいるという声も多くありました。快適な寝具は子どもの睡眠の質を向上させ、健康的な成長につながるかもしれません。また、寝具の清潔さを保つことも忘れずに、定期的に洗濯やメンテナンスを行うようにしているという声もありました。


家庭でできる、眠りたいのに眠れないときの対応

子どもが眠りたいのに眠れない状況は、多くの家庭で経験することかもしれません。このような場合、親が適切に対応することで、子どもの睡眠リズムを整えることができます。以下では、幼稚園ママたちが実践している、子どもが眠れないときの対処法をご紹介します。

家族が全員一緒に横になる

30代ママ
30代ママ

子どもが眠れないときは、赤ちゃんを含めた子どもたちと全員一緒に横になるようにしています。親も一緒に休むことで、子どもの気持ちが落ち着くようです。特に夜泣きがあるときは、この方法が効果的です。


30代ママ
30代ママ

全員一緒に横になるのは難しいときもありますが、できるだけ子どもの近くにいるようにしています。子どもの寝具の横に座って、優しく背中をさすったりしています。家族の存在を感じることで、子どもも安心して眠れるようです。


親や子どもたちが全員一緒に横になることは、子どもに安心感を与え、睡眠を促進する効果があるようです。幼児クラスの年齢の子は、親との添い寝で安心感を得ることもあるでしょう。ただ、子どもが一人で眠ることが難しくなる可能性もあるため、状況や個人差に応じて使い分けることが大切です。また、家族全員で横になることが難しい場合は、子どもたちの近くにいるだけでも効果があります。

運動遊びなどで体を疲れさせる

30代ママ
30代ママ

眠る前に少し体を動かすようにしています。激しい運動は避けていますが、軽いストレッチや、ゆったりとした体操をすると、子どもの体がリラックスして眠りやすくなるようです。


30代ママ
30代ママ

日中に十分な運動をさせるようにしています。公園で遊んだり、室内でダンスをしたりして、適度に疲れるようにしています。ただし、寝る直前の激しい運動は避け、夕方までに済ませるようにしています。


適度な運動は、子どもの睡眠の質を向上させる効果があるようです。ただし、就寝直前の激しい運動は逆効果になる可能性があるため、日中に十分な活動を行い、夕方以降はゆったりとした運動や静かな遊びに切り替えることで、自然な眠気をうながすようにしているという声もありました。夏や冬など気温に応じて運動の内容や時間を調整することも大切かもしれません。


お気に入りの絵本やおもちゃを使う

30代ママ
30代ママ

子どものお気に入りの絵本を読み聞かせています。いつも同じ絵本を繰り返し読むことで、子どもが安心して眠れるようになりました。絵本を読んだ後は、静かに話をしながら、少しずつ眠りに誘導しています。


20代ママ
20代ママ

眠る前のおもちゃは、刺激の少ない柔らかいぬいぐるみを選んでいます。子どもがお気に入りのぬいぐるみを抱きしめることで、安心感を得て眠りやすくなるようです。ただし、おもちゃで遊びすぎないよう、適度なタイミングで片付けるようにしています。


お気に入りの絵本やおもちゃは、子どもに安心感を与え、睡眠を促進するという声がありました。いつも同じ絵本を読むなどの習慣化された行動は、子どもの脳に「眠る時間」というシグナルを送ってくれるようです。



幼稚園入園後の午睡管理の重要性

幼稚園入園後の午睡管理は、子どもの健康的な成長と発達に重要な役割を果たします。3歳以降は年齢とともに午睡の必要性は低下しますが、子どもの体力や生活リズムなど個人差があるため、子どもの様子にあわせて取り入れるのがよいようです。

午睡がある保育園を見てみると、3歳から6歳の幼児クラスでは午睡の有無や時間を、子どもたちの様子によって柔軟に調整しているところもあるようです。

午睡が必要と判断した場合でも、必要以上に長い日中の睡眠は夜の睡眠を妨げる可能性があるため、適切な午睡管理を心がけましょう。

幼稚園と保育園では午睡の習慣が異なることがあるため、家庭での対応によって同年代の子でも個人差が出やすいでしょう。こども家庭庁の資料によると、幼稚園児では年中・年長になると午睡を全くとらない子どもが約半数なのに対し、同年齢の保育園児ではほぼ毎日午睡をとる子どもが約半数という違いがあることが分かりました。

このように、幼稚園に入園した子どもと保育園に通っている子どもで、平日と週末をあわせた一週間での午睡をとる日数や平均午睡時間ははっきり異なっていました. 

しかし、このような違いがあっても、午睡と夜間睡眠を合わせた1日の総睡眠時間に差が出ないのも特徴の一つです。そのため、午睡が多い子どもは夜の睡眠パターンが変わることがあるようです。寝つきの悪さや起床時間の遅れといった問題が生じた場合は、少しずつ調整しながら午睡管理をしてみましょう。

睡眠リズムは子どもの発達に合わせて自然に変化していきますが、生活環境にも影響されます。夏の暑さや湿度の高さは睡眠に影響を与えるため、季節に応じた寝具の選択や室温調整も大切なようです。家庭ごとに最適な睡眠リズムを見つけることが、子どもの健やかな成長につながるかもしれませんね。

出典:未就学児の睡眠指針/こども家庭庁

降園後のお昼寝は子どもの様子にあわせて

子どもと遊ぶママ
Yuganov Konstantin/Shutterstock.com

お昼寝なしの幼稚園に通う場合、お昼寝がいつまで必要かやお昼寝のあるなしは、それぞれの家庭によってさまざまなようです。

子どもがお昼寝を嫌がる場合には無理強いをせず、お昼寝の時間をいらないと感じる場合は食事やお風呂の時間を早めに設定して、就寝時間を早くしているという幼稚園ママの声もありました。

幼稚園入園後の午睡管理は、子どもの健康的な成長と発達に重要な役割になるでしょう。個々の子どもの体力や生活リズム、季節の変化に合わせて柔軟に対応することが大切です。

特に夏や冬は湿度や気温の影響を考慮し、快適な睡眠環境を整えることが重要です。

また、眠りたいのに眠れない状況には、適度な運動、お気に入りの絵本やおもちゃの使用など、さまざまな方法を組み合わせて、子どもが安心して眠れる環境づくりを心がけましょう。

睡眠は子どもの成長に欠かせないものでしょう。各家庭に合った最適な睡眠リズムを見つけられるとよいですね。


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2020.02.10

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