生後10ヶ月の離乳食拒否。遊び食べや食べないときの原因と対処法

生後10ヶ月の離乳食拒否。遊び食べや食べないときの原因と対処法

離乳食完了期に向けたカミカミ期のアドバイス

2018.06.16

生後10ヶ月の赤ちゃんが離乳食を食べないで遊んでしまうことや、卒乳や断乳をしていておっぱいもミルクも飲まずに離乳食拒否があると、赤ちゃんの栄養バランス・成長面や体重が増えないことが心配になる方いるかもしれません。今回は、離乳食を食べない原因や対処法についての体験談を聞いてみました。

生後10ヶ月の赤ちゃんの離乳食

厚生労働省の資料によると、生後10ヶ月頃は離乳食完了期に向けた準備の時期で、離乳食後期とされています。この時期は、1日3回食で生活リズムをつけていく時期のようです。

離乳食の固さや形状

離乳食は歯ぐきでつぶせる固さに調理し、1食あたり穀類80~90g、野菜・果物30~40g、魚15gなどを目安量として食べさせてあげるとよいでしょう。たんぱく質を多く含む魚や肉類を取り入れることも重要です。また、この時期は、手づかみ食べで自分で食べることの楽しさを経験することを重視するとよいそうです。

離乳食作りの際は、赤ちゃんが握りやすいよう食材を離乳食用の形状にすることも重要です。例えば、にんじんをスティック状に切ったり、豆腐を小さなキューブに切ったりして、赤ちゃんが自分でつまんで食べられるようにするとよいでしょう。厚生労働省の調査によると、離乳食の目安や進め方については、自治体の保健センターなどで管理栄養士などから学ぶ保護者もいるようです。

離乳食完了期に向けての準備

生後10ヶ月頃は、離乳食完了期に向けての準備期間でもあります。この時期はカミカミ期とも呼ばれ、赤ちゃんの咀嚼能力が発達していく重要な時期です。食感の異なる食材を取り入れることで、赤ちゃんの口の動きを促進させることができます。

例えば、豆腐やバナナなどの柔らかい食感の食材から始めて、徐々にご飯や茹でたにんじん、ほうれん草などの少し固めの食感の食材を取り入れていくとよいでしょう。ベビーせんべいを与えることで、硬いものを噛む練習にもなります。たんぱく質を含む食材も忘れずに取り入れることが推奨されます。


出典:Ⅱ離乳編/厚生労働省
出典:平成 27 年度 乳幼児栄養調査結果の概要/厚生労働省

生後10ヶ月の赤ちゃんが離乳食を食べないとき

生後10ヶ月の赤ちゃんが離乳食を食べないときはどのような状況なのでしょう。ママたちに聞いてみました。


「生後10ヶ月になって成長してきた息子が離乳食を口にいれても飲み込まずに吐き出すことが多くなり、離乳食よりもおっぱいを欲しがるようになってしまいました。離乳食拒否で困って、断乳したほうがよいのか悩みました」(30代ママ)


「がんばって作った離乳食や豆腐を手でぐちゃぐちゃにして遊ぶばかりで全然口にしてくれないことが娘に、どう対処したらよいか困っていました。管理栄養士に相談したところ、食感や味付けを工夫するようアドバイスをもらいました」(20代ママ)


「育児雑誌で見かけた離乳食の目安量と献立を参考にしていたのですが、生後10ヶ月頃は、離乳食を半分以上残してしまうこともありました。すでに卒乳していておっぱいも飲まなかったので、娘の成長が気になり小児科医に相談しました」(30代ママ)


生後10ヶ月頃の赤ちゃんが離乳食を食べずに遊んでしまうことや、突然食べなくなってしまうことがあるようです。また、この時期になると、徐々に卒乳する赤ちゃんもいることから、ママたちは赤ちゃんが離乳食拒否をすると体重が増えないのではと不安になってしまうこともあるようです。


せっかく離乳食用に献立を考えて離乳食作りや味付けを工夫しても、ベビーせんべいしか食べない、おっぱいを欲しがるなど離乳食拒否に悩まされたという保護者の声もありました。


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生後10ヶ月の赤ちゃんが離乳食を食べない原因

離乳食の形状に問題がある

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「うちの娘は生後10ヶ月に入って急に食べなくなったので、もしかしたら離乳食の食材や形状などの進め方が早く、赤ちゃんに合わなかったのかもしれないと考えました。離乳食拒否の兆候かもしれないと心配になりました」(30代ママ)


離乳食の形状が赤ちゃんに合わないことで、食べない原因になると考えるママもいるようです。成長してカミカミ期を迎えたことで、進め方にも工夫が必要と考える保護者の方はいるようです。


離乳食のペースが合わない

「3回食になったので大人と同じタイミングで食べるようにしたのですが、息子はおやつにバナナやベビーせんべいなどをたくさんほしがって夜に離乳食拒否をすることもありました」(20代ママ)

離乳食の進め方が赤ちゃんのペースに合わないと食べにくく感じるのかもしれません。成長してきたことで、大人と同じペースに合わせようとしてしまうと離乳食拒否になる子もいるようです。赤ちゃんにとって食べやすいペースを確保できるとよいでしょう。

自分で食べたがる

「これまで離乳食はスプーンで食べさせてあげていましたが、急に食べるのを嫌がりだした息子。バナナを手で握りつぶしたりご飯を握ったり離乳食をぐちゃぐちゃにしてしまうようになりました」(30代ママ)

「娘が離乳食拒否をしはじめたので、自分で食べたいのかなと思いました。大人用の食事には興味を示していたのでこれも成長かなと捉え、子どもが使える離乳食用のスプーンや食器を購入しました」(20代ママ)

生後10ヶ月の赤ちゃん自身が自分で食べたいと思うようになったことから、食べさせてもらう離乳食を嫌がることもあるようです。

一度に食べる量が少ない

「離乳食を食べること自体は嫌がらないのですが、時間をかけて食べても目安量の半分程度しか食べてくれませんでした。うちの子は、1度に食べられる量が少ないのかなと考えました」(20代ママ)

「離乳食を食べること自体は嫌がらないのですが、時間をかけて食べても目安量の半分程度しか食べてくれず、息子は一度に食べられる量が少ないのかなと考えました。栄養バランスが心配なので、たんぱく質を多く含む食材を意識して取り入れるようにしています」(20代ママ)

離乳食を食べない原因は、赤ちゃん自身が少食で、食べられる離乳食の量が少ないからかもしれないと考えたママがいました。献立や味付けなどで好みを探って食べやすさを摸索したという保護者の声もありました


生後10ヶ月の赤ちゃんが離乳食を食べないときの対処法

生後10ヶ月の赤ちゃんが離乳食を食べないときの対処についての体験談を聞きました。大人でもストレスを感じると食欲がなくなるように、赤ちゃんも離乳食拒否をする理由があるようです。保護者の体験談をアドバイス代わりに参考にしてみてください。


卒乳や断乳のタイミングを考える

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iStock.com/Magone

「うちの娘は、離乳食にあまり興味がなくおっぱいを欲しがることが多かったので、断乳の時期を考え、徐々に授乳回数を減らしてみました。完母で育ててきたので、離乳食への移行には慎重になりました」(20代ママ)

生後10ヶ月の赤ちゃんが離乳食を食べないときの対処として、卒乳や断乳に向けて授乳のタイミングや回数を工夫するママもいるようです。完母の赤ちゃんは特に大変かもしれませんが、授乳が減ることでお腹が空き、離乳食をよく食べるようになるかもしれません。


手づかみ食べメニューにする

「離乳食に手を出すことが多くなったので、一口サイズのおにぎりやロールサンド、野菜のおやきなど赤ちゃんが自分で食べやすそうなメニューを作るようにしました。」(30代ママ)

「手づかみで自由に食べられることが楽しいのか、たくさん食べるようになりました。バナナやにんじん、豆腐など、手づかみしやすく栄養バランスに気を配った食材を取り入れています」(30代ママ)


赤ちゃんが自分で食べたそうにしていると感じたママは、離乳食のメニューを手づかみ食べがしやすいように工夫したようです。育児書などには、いろいろな手づかみメニューが紹介されているようなので参考にしてもよいかもしれません。なかには、ベビーせんべいで手づかみ食べに慣れさせたという体験談もありました。


離乳食の回数を増やす

「息子は一度に食べる量が少なく、このままでは体重が増えないのではと気になりました。そこで、補食としておにぎりをあげるなど、1日の食事の回数を増やしました」(20代ママ)

「細かくすこしずつしか食べない娘のために、ご飯やにんじん、ほうれん草などさまざまな食材を小分けで冷凍してすぐ出せるようにし、栄養バランスにも気を付けています」(20代ママ)


一度にたくさんの離乳食が食べられない、体重が増えないなどといったことが気になる赤ちゃんへの対処として、3回の食事に補食を加え、トータルの食事量が1日の目安量になるよう工夫することもあるようです。


離乳食の回数を増やすことで、ママの手間は増えるかもしれませんが、赤ちゃんに合わせて、量や回数を調整してあげるとよいかもしれません。


生後10ヶ月の赤ちゃんの離乳食は食べる意欲を大切に

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© aijiro - Fotolia

保護者にとって、生後10ヶ月の赤ちゃんが離乳食拒否は悩ましいですね。完母や混合、ミルク育児を問わず、卒乳後のおっぱいやミルクを飲まない子が離乳食拒否をすると、体重が増えないのではと心配になり、地域の保健センターで管理栄養士に相談する保護者も多いようです。


離乳食を食べない理由はさまざまなようですが、豆腐やバナナ、ベビーせんべいなど赤ちゃんが食べやすいものを常備しておく、またほうれん草やたんぱく質などをできるだけ取り入れるなど、栄養バランスにも気を配りながら献立を考えられるとよいでしょう。


また、離乳食作りの際には、離乳食の形状や食感などに工夫する、カミカミ期を迎えた赤ちゃんの成長に合わせて固さや食感が異なる食材を与える、離乳食用のスプーンや食器を使うなどして、赤ちゃんが楽しく食べられるようにするとよいでしょう。


大人も離乳食作りの工夫を重ねることが大切です。離乳食完了期に向けて食べる意欲を大切に、管理栄養士に相談してアドバイスをもらうなどしながら赤ちゃんに合った離乳食を提供したいですね。


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