生後10カ月の赤ちゃんの離乳食。気になる1日の目安量や食べ方

生後10カ月の赤ちゃんの離乳食。気になる1日の目安量や食べ方

2018.04.07

10カ月頃の赤ちゃんの離乳食は中期から後期へとなり、食べられるものが徐々に増えたり、2回食から3回食へと移行していったりする子も現れてくる時期と言われています。10カ月の赤ちゃんへの離乳食の進め方や量、手づかみ食べについてなどを紹介します。

10カ月目の赤ちゃんはどういう時期

生後10カ月頃の離乳期について解説します。


離乳食後期、かみかみ期ともいわれる

離乳食の発達段階は大きく分けて前期、中期、後期に区分されています。

生後10カ月頃の一般的な呼び名は「後期」となるそうで、赤ちゃんが歯ぐきや生え始めた前歯でご飯を食べる様子から「かみかみ期」と呼ばれることもあるようです。


前歯でかじる

個人差はありますが、上の前歯が生え始める時期は、生後8カ月あたりからと言われていますが、生後10カ月頃になると乳歯の本数も増えてくるでしょう。

上や下の前歯が生え始めると上あごと下あごがあわさり、食べ物をかじり取って食べることができるようになります。

10カ月の離乳食の食材は?

離乳食の食材
iStock.com/photka

生後10カ月の赤ちゃんが食べている食材について厚生労働省のデータを元にご紹介します。


お米

データによるとお米は1529人中98%の人が10カ月頃の離乳後期の赤ちゃんに与えているようです。

お米は初期から食べられる離乳食の食品としてあげられていますが、時期に限らず、日本人が食べていく食品です。手づかみ食べをするときなどにも、小さいおにぎりサイズにして食べやすくしてあげたりと、調理形態も変化させやすい食材なので、重宝します。


パン

パンも91.2%と離乳後期にほとんどの人が離乳食として扱っているようです。

食パンや米粉パン、ロールパンなど種類があると思いますが、子どもに食べてもらえるものを選ぶとよいでしょう。


気を付ける点

食材の種類が豊富になってくると、気になるのは食品アレルギーではないでしょうか。

厚生労働省のページに注意が必要な食材が出ているので、事前に確認をしておくとよいでしょう。

一回当たりの目安量は?

離乳食の量
iStock.com/FotografiaBasica

食事一回当たりの目安量をご紹介します。


穀類

ご飯は、赤ちゃんが食べる様子に合わせて全がゆや軟飯にするなど調理形態を変えてあげるとよいでしょう。

1回当たり、全がゆなら90g、軟飯なら80gが目安量となるようです。


野菜や果物

野菜や果物は、歯ぐきでつぶせる固さに柔らかく煮たり刻んだりして調理してあげるとよいかもしれません。

1回あたりの目安量は30~40gとなっているようです。


魚や肉、乳製品など

1回あたり、魚や肉は15g、卵は全卵の1/2、豆腐は45g、ヨーグルトなどの乳製品は80gを目安にするとよいようです。

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食べ方の目安

この時期の食べ方のポイントについて解説します。


食事を1日3回へ近づけていく

赤ちゃんのペースを見ながら離乳食を1日2回食から3回食へと進めて、食事のリズムをつけていくのがよいとされています。

だからといって、母乳は好きなだけ、育児用ミルクは1日2回程度与えるのがよいようです。


家族いっしょに楽しい食卓を

赤ちゃんにとって、誰かとご飯を食べることは楽しく食べる子どもに繋がるための体験と言われています。いっしょに食べる人がいることで、食事作りや準備に関わるようになり、食生活や健康に主体的に関わるようになるそうです。

子どもに楽しく食事をとってもらえるようになるためにも、家族いっしょに食卓を囲んだ食事をするとよいかもしれません。

お母さんが支援してあげられること

赤ちゃんが上手く食べられるように、お母さんにできることをまとめました。


丸みのスプーンで支援

丸くくぼみのあるスプーンを使い、下くちびるにスプーンをのせ、上くちびるが閉じるのをまち、やわらかい食べ物であれば前歯でかじり取らせる支援などがあると言われています。


歯ぐきで押しつぶせる固さに(バナナくらい)

食べやすい固さに調理して、食べる楽しさを感じさせてあげましょう。目安は歯ぐきで押しつぶせるくらいの固さと言われています。

手づかみ食べがしやすいように

手づかみ食べする赤ちゃん
iStock.com/yaoinlove

手づかみ食べは目と手と口の3つを使った協調運動で、摂食機能のためには重要な役割があるそうです。


手づかみができる食事

ご飯はおにぎりに、野菜も大きめにカットするなど、指でつまみやすい大きさにするとよいようです。自分に合ったひと口の量を前歯でかみ取る練習にもなるでしょう。

また、食べ物は子ども用のお皿に入れたり、汁物の量は少量にするなど、赤ちゃんの手で持ちやすいように工夫しましょう。


汚れてもいい環境に

最初は上手く食べられず、こぼしてしまって、汚してしまうこともあるでしょう。食事用のエプロンをしたり、赤ちゃんが座るテーブルの下に新聞紙やビニールシートを引いたりと事前に準備しておくと、後片づけがしやすくなるかもしれません。


食べる意欲を尊重してあげる

食事は赤ちゃんが自分で食べるもの、ということを意識しましょう。始めはなかなかスムーズに進みませんが、食べたいという意欲を促すためにも赤ちゃんのペースを見守ってあげることが大切なようです。

また、自分から食べたいと思うようになるためには、食事をするときにお腹が空いているのが基本と言われています。食事までの時間に間食を取りすぎないようにしたり、しっかりと遊ぶなどをして、お腹を空かせて、規則的な食事のリズムを作ってあげるとよいかもしれません。

食べる楽しさが食べようとする力に

離乳食を食べる赤ちゃん
iStock.com/yu-ji

離乳食の後期にあたる10カ月の赤ちゃんにとって大切なのは、食べることは楽しいと思うことです。楽しいと思うことによって自分から進んで食べようとする力が育まれていきます。必要量や好き嫌いなどを意識し過ぎず、家族で食卓を囲んだり手づかみ食べをさせるなどして、まずは食べることの楽しさを存分に感じさせてあげましょう。

出典:授乳・離乳の支援ガイド/厚生労働省

※記事内で使用している参照内容は、2018年4月4日時点で作成した記事になります。

2018.04.07

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