過保護にしてはいけない。任せることで子どもを成長させる3つの方法

過保護にしてはいけない。任せることで子どもを成長させる3つの方法

2016.11.25

Profile

製造メーカーの生産開発部、情報システム会社の開発部で長く勤務。執筆活動としては、育児サイトやITサイトへのコラム執筆や教育関連の電子書籍4冊出版など。プライベートでは4児の父。

小さな子どもに一人で何かをやらせることは心配なものです。心配なので親はついつい手助けをしてしまいたくなります。でも子どもを過保護にしてはいけません。子どもは何かを任され、責任感を持って自ら主体的に行動することで成長するものなのです。子どもをたくましく育てるために、思いきって何かを任せてみましょう。

子どもに任せて成長させた3つの話

何かを子どもに任せるというのは実は大変なことです。危なっかしくて見ていられないことも多いですし、親がやってしまった方が手っ取り早いからです。でもいろいろなことを子どもに任せてやらせてみないと子どもは育ちません。
今回は子どもが心配でついつい先回りして助けてしまいがちなママのために、子どもに任せて成長させた3つの例を紹介します。


緊急事態で自分がやらねば、と思わせる

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出典 https://www.amazon.co.jp/

最近は小学校の国語の教科書にも載るようになった「モチモチの木」という絵本をご存じでしょうか。

おじいさんと二人暮らしをしている豆太は、5歳になっても夜中に一人でトイレに行けない臆病者でした。ところがある晩、おじいさんが病気になって苦しみだします。これはたいへんです。大好きなおじいさんが死んでしまうかもしれません。緊急事態です。豆太は勇気を振り絞って夜中の暗い道を走ってお医者様を呼びに行きます。

がんばった豆太は、医者を呼びに行った帰りにモチモチの木に美しい灯がともるのを見ることができたのです。勇気のある人間だけしか見ることができないと言われているモチモチの木の灯を。

普段は怖がってモジモジしているような子でも、緊急事態になって自分がやるしかないという状況になると頑張れるものなのです。そして成長するのです。

こういった機会を子どもに与えたいものです。緊急事態の経験の有無が子どもの成長に差をつけます。とは言っても、緊急事態というものは意図的に作れるものではないですので次は誰でもできそうな例にしましょう。


先回りして助けるのはやめたら成績が伸びた

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私の知人の女性のSさんはプロの家庭教師をやっています。S先生は主に中学生の女の子に勉強を教えている先生です。

S先生は相手の気持ちを察するのが上手な人です。教えている生徒が、ここが分からなくて悩んでいるな、ヒントを欲しがっているな、といち早く察知して教えてあげていました。生徒からもS先生はよく分かってくれる、と感謝されていました。

ところが、生徒たちの成績は伸びませんでした。黙っていれば先生がヒントをくれる、というのを学習して、それ以上考えるのをやめてしまったのかもしれません。困ったときは先生が助けてくれる、と頼ってばかりいると自分で解決する力が育たないのです。教える側が察して、良かれと思ってしたことが生徒の成長を妨げてしまっていたのです。

それからS先生は方針を変えました。生徒が困っていても先回りして助けずに自分で解決させる。ヒントを欲しがる顔をしていても知らんぷり。だたそればかりでは教えていることにならないので必要なときにはもちろん教えていますけれど。すると生徒の成績は良くなっていったのです。そしてS先生は今では志望校合格率100%のカリスマ家庭教師になったのです。

S先生が教えているのは主に中学生です。でも小学生や幼稚園生の小さな子どもでも同じことです。先回りして子どもが失敗しないようにしておいたり、子どもが助けを求めているのを察知して安易に助けたりしてばかりではいけません。子どもに任せて自分で解決させましょう。解決するまで親はその漢字のごとく、木の上に立って見守っているくらいでいいのです。ある程度のところまでは自分で解決させるようにしましょう。そうすれば解決する力が伸びるのです。


ときにはボケ老人になってみる!

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私の長男も次男も長女も次女も、幼児のころ同じ体験をさせました。私と二人で家から少し離れたところを歩いているときのことです。

「あれ、パパ急に記憶喪失になっちゃった。ここはどこ? おうちはどっち?」

断っておきますが私はボケ老人ではありません。もちろんわざとです。そして家までの道を子どもに案内させました。子どもはパパはふざけているな、と気付きながらも、家までの道を思い出して道案内をします。いつもは何も考えずに親の後を歩いていましたが、このときは道案内の大役を任されてがんばりました。こんな簡単なことなら誰でもできるでしょう。「パパはバカだなあ」と言われてしまいましたが。

テレビでときどき放送される「はじめてのおつかい」では、小さな子どもがおつかいを任されます。親が手を離せないとか、具合が悪くなったふりをして子どもだけでおつかいを任されるのです。初めて責任感を感じます。それによって子どもは成長するのです。

おわりに

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3つの例を挙げてみましたがいかがでしたでしょうか。こうやって少しずつでも子どもに「任せる」機会を作ってみましょう。任せられることで子どもは責任感を持って立派に育つのです。


ライター: 四児の父・あべっかん

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本職はIT系のエンジニアです。息子二人と娘二人を育てながら教育関係のブログを書いています。

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