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子どもの未来のために、親が知っておきたい「お金の力」-“複利の力”をフル活用してお金を育てる方法-
2022年度から、高校の授業で「資産形成」の内容が必修化されるなど、関心が高まっている「お金教育」。そこで今回は、子どもの未来のために知っておきたいお金の知識が学べる本、『13歳からの億万長者入門──1万円を1億円にする「お金の教科書」』から、「複利の力」をフル活用してお金を育てる方法を解説します。
「複利」とは、元本と金利の両方に利子がつく金利の計算方法。元本のみに金利がつく「単利」に比べ、期間が長くなるほどお金の増え方が加速していきます。そのため、「複利の力」を借りてお金を育てるためには、早めのスタートが有利。
それが分かる一例を見てみましょう。
「複利の力」をフル活用するためには、若いうちから投資をはじめる
ジャクソンは15歳から10万円ずつ投資をはじめました。一方レイラは30歳で投資をスタート。どちらも複利で運用し年率リターンは8%、70歳で1億円を貯めることに成功しました。
しかし、ジャクソンとレイラでは、1億円に達するまでの投資総額が異なりました。ジャクソンは長期間「複利の力」を借りてお金を貯めていたので、550万円の元手ですみました。一方レイラはジャクソンに比べるとスタートが遅かったので、1400万円の元手が必要となったのです。
複利の力をフル活用するためには、できるだけ多く、若いうちに投資をはじめることがポイントです。
異なる種類の投資を組み合わせ、リスクを分散させる
もちろん、投資にはリスクがあります。そこで大切なのが、投資対象の分散。「卵を一つのカゴに盛るな」という格言がありますが、これは「卵を一つのカゴに盛ると落としたときにすべて割れてしまうため、いくつかのカゴに分けてそのリスクは分散させよう」という意味。リスクを分散させるために、異なる種類の投資を組み合わせることも検討してみましょう。
金利が高いほど、お金は大きく成長する
異なる金利の投資を、複利で運用した場合の違いも見てみましょう。例えば、550万円の元手があり、35年間運用する場合。金利によって以下のように違いがあります。
金利が3%の場合、550万円が35年後には約1547万円になります。金利が6%、9%…と上昇すればするほどお金は大きく成長していき、金利12%になると550万円が35年後には2億9000万にまで成長するのです。
早めのスタート、リスクの分散が「複利の力」を最大限活かすカギ
「複利の力」を最大限に活かすためには、できるだけ早く投資をはじめることが大切だと分かりました。「複利の力」を早く借りることができれば、少ない元手で多くのリターンを得られる可能性が高まります。また、投資のリスクを軽減させるためには、投資対象を分散させるのがポイント。金利が高いものに投資すればその分、お金は大きく成長するので、異なる金利の投資を組み合わせて、リスクを分散しながらお金を育てましょう。
複利の力や投資のリスクについて親自身が学ぶことは、将来の子どもの「お金教育」への備えとなるのではないでしょうか。
次回は、『13歳からの億万長者入門──1万円を1億円にする「お金の教科書」』の翻訳者・関 美和さんのインタビュー第2弾。子どものために知っておきたい「お金の3つの力」についてお伺いします。