いよいよ出産予定日間近の妊娠39週目、臨月の最終週。いつ赤ちゃんが生まれてきてもよいよう、ママも出産の流れを確認するなど準備を整えましょう。妊娠39週を迎える妊婦さんの身体の変化や赤ちゃんの様子を医学博士で産婦人科医、田園調布オリーブレディースクリニック院長の杉山太朗先生監修のもと解説します。
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妊娠39週目の妊婦さんの状態について詳しく見ていきましょう。
臨月はママと赤ちゃんの状態を確認する妊婦健診が週1回になり、出産の兆候がないかを詳しく確認します。
子宮口の開き具合や固さなどをチェックし、場合によっては出産に向けて新たに検査を推奨されることもあります。
赤ちゃんがなかなか下がってこないときや、赤ちゃんの頭の大きさより骨盤が狭そうなときに、骨盤X線検査を行なう場合があります。X線が赤ちゃんに影響を与えることはないため安心してください。
陣痛を促す効果がある、卵膜剥離(らんまくはくり)という処置が行われる場合もあります。
赤ちゃんはいつ生まれてもよい状態にまで成長しているので、ママも出産の流れを確認してイメージを掴んでおきましょう。
分娩の兆候があったら、電話をしたあと産院に向かいます。いつでも電話できるよう電話番号を登録しておいたり、陣痛タクシーの電話番号を控えるなどの準備をすると安心です。
陣痛がきてから出産まで、初産婦だと10~12時間ほどかかるため陣痛室での過ごし方についてもイメージをしておくとよさそうです。
いざ破水や陣痛がおこったときに慌てずに対応できるよう、心の準備も万全にしておきましょう。
お腹が大きくなると寝づらくなり熟睡できなかったり、頻尿で何度か起きてしまい充分な睡眠がとれないママもいるようです。ホルモンの影響で、寝ても眠いと感じることもあります。
出産のタイミングはいつになるかわからないため、日中であっても休めるときにしっかりと眠り身体を休めましょう。
妊娠39週目の妊婦さんが気をつけることを確認しておきましょう。
子宮が下がってくると、それまで子宮に圧迫されていた胃が少しラクになります。食欲が戻ってくるママも多いですが、食べすぎには要注意です。
正産期であっても、急激な体重増加は、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症を引き起こす可能性があります。引き続き食事量に気を使い、体重増加に注意しましょう。
恥骨や足の付け根に痛みが出やすい時期でもあるため、歩いたり動いたりすることがつらくなることも臨月の妊婦さんの体重増加に注意が必要な理由といえます。
子宮が下がってきたということは出産まであと少しです。
妊娠39週目は陣痛や破水、おしるしなどいつ出産の兆候がおこるかわかりません。出産のはじまりは陣痛からはじまるか、破水からはじまるかは人によって違います。
生理痛のように下腹部が軽く痛み、そこから徐々に強くなり10分間隔になったら落ち着いて産院に連絡しましょう。
陣痛前に尿が漏れたような水が出るのが前期破水です。落ち着いてすぐに産院に連絡をして指示を仰ぎます。お風呂やシャワーには入らないようにします。
この時期は遠方への外出は控え、できる限り生活圏内での外出にとどめましょう。
どうしても必要であれば、そのまま出産となる可能性を考慮し、母子手帳や保険証、大きめのナプキンなどを持参します。産院の連絡先を控えておくことも忘れないようにしましょう。タクシー代やタオルなども用意しておくと安心です。
妊娠39週目は出産予定日を目前に控え、いつ赤ちゃんが生まれてもよい時期です。出産を間近に感じるママも多いのではないでしょうか。
子宮が下がるため、お腹が下の方にグッと張り出したようになります。胃の圧迫から解放され、食欲が戻ってきますが最後まで食事の質や量に配慮しましょう。
頻尿になったり尿漏れしやすい時期でもあるため、こまめにトイレに行くよう心がけることが大切です。
赤ちゃんの器官は完成し、お腹の外に出る準備は万全でタイミングを伺っています。出産の兆候があったときに焦らずに済むよう、入院準備やイメージトレーニングをしておきましょう。
気になることは週に一度の妊婦健診のときに確認し、安心して出産に望めるとよいですね。赤ちゃんに会えるのはもうすぐですよ。
杉山太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)
信州大学卒医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。
患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。
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