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2017年06月28日

こんなママが過保護?親子の距離感が成長に影響する

こんなママが過保護?親子の距離感が成長に影響する

子どもを心配し、行動一つひとつに手や口を出していませんか。愛情をたくさんかけることは子育てにおいて素敵ですが、自覚がないまま過保護なかかわりになっているかもしれません。やり過ぎなかかわり方が及ぼす影響を考えてみたいと思います。

過保護になっていませんか?

かわいくて何でもやってあげたくなる、まだ子どもだから親がきちんとかかわってあげなくてはと細かいことにまで手を差し伸べていませんか?

自分が気づかないだけで、周りから見ると「過保護なママ」になっているかも……。ある程度、見守っている方が子どもの成長によい影響を与えるかもしれません。

筆者が幼稚園教諭をしていたときに、親のかかわり方と子どもの姿を見て感じたことを考えてみました。

自分でできる喜びを知ってほしい

年齢的、能力的にもできるはずなのに、「まだ親がやってあげても良いよね」「子どもにやらせると時間がかかるから」とママが先回りして手を出してませんか?

幼児期に自分でできる喜びや達成感を味わずに、成長してしまうのはとても惜しいことだと感じることがありました。

自分の意志を伝えられる子に

子どもの話を最後まで聞いてあげていますか?一生懸命意見を言っているのに、「でも」と親の考えを通そうとしていませんか?

「どうせ自分の意見を言っても聞いてもらえない」と自信をなくし、自分の考えを伝えるのをやめてしまったり、自分の存在を否定的に捉えてしまうことにつながるかもしれません。

覚え始めたばかりの言葉で自分の考えを一生懸命伝えようとする子どもの姿はとても愛らしいですよね。「うんうん」と相づちを打ちながら、聞いてあげる姿勢で接すると、自己表現が上手になり、自信を持つようになるでしょう。

「失敗」は貴重な経験

危険な目にあわないようにとケガをしそうな遊びや失敗することを避ける環境を作り、過保護になりすぎていませんか?

幼稚園でのケガやトラブルを心配し、遊ぶ遊具を限定をしたり、何かが起こる前に止めに入っているママをときどき見かけました。

日々の挑戦には、失敗も生じます。経験や小さな失敗からの貴重な学びがないと一度の失敗で心に大きな傷を感じてしまうかもしれません。

周りの意見を受け入れられる

みんなで相談をするときに、自分の意見をしっかり伝えられる姿は長所でもありますが、場合によっては自己中心的な存在としてお友だちを困惑させてしまうこともあります。

「これくらいはいいかな」と何でも受け入れてしまうと、子どもはいつでも自分の考えが通ると思い、周りの人の意見を聞けなくなってしまう傾向にあるようです。

実例から見るかかわり方と声かけの影響

実例1:子どものことをすべてやってしまうママ

身体測定のとき、下記のやりとりがありました。

先生「脱いだ洋服たたんでね。」

Kくん「どうやってたためばいいの?」

先生「おうちではいつもどうやってる?」

Kくん「ママが全部たたんでくれるから」


そこで、たたみ方を教え、幼稚園で楽しそうにできたことをママに伝えました。すると、「もうたためるんですね」と、

子どもの能力に気づいたママもとても嬉しそうでした。

過保護になりすぎず、見守ることで、子どもにとって良い影響を与えたのではないでしょうか?

子どもの姿を見て、どうしても苦戦していることや挑戦してできなかったときに手を差し伸べるようにしていくと良いでしょう。

実例2:いつも大人の意見をうかがう

支度が終わり遊ぶ時間になったときの会話です。

Yちゃん「先生、何して遊ぶの?」

先生「お店屋さんごっこやるんだ」

Yちゃん「私もやる!」

こんな感じで毎回聞いてきて、同じことをやるので、下記のように問いかけてみました。

先生「Yちゃんは何して遊びたいの?」

Yちゃん「うーん…わかんない」

先生「お家ごっことか、折り紙とか、鬼ごっことかやりたいことないの?」

Yちゃん「先生のやりたいほうでいい」


気づかいができるやさしい子とも言えますが、ときには自分の意見をもつことも大事な場面が出てくるでしょう。

やりたいことがあれば促し、ないときにはいくつか遊びを提案し、ママも子どもがどうしたいと思っているのかをやさしく聞くようにした結果、Yちゃんは自分のやりたいことを見つけられるようになりました。

実例3:失敗は成功のもと・挑戦が大事

ジャングルジムの上まで登ることや鉄棒など経験のない遊びをしているRくんの場合です。

Rくん「やらない!僕、出来ないもん。ママにも高いところは危ないから登っちゃダメって言われてるし」

Rくんのママにも「挑戦させてみませんか」と相談し、承諾を得て、「やってみたらできるかもしれないからやってみようよ」と声かけを繰り返していきました。

その言葉に影響されたのでしょうか。消極的だったRくんも、みんなが楽しそうに遊ぶジャングルジムを駅にしての電車ごっこにいつの間にか参加し、上まで登れるようになりました。

登れたところで、「できたね!すごい!」と言うと、「今度は鉄棒もやってみようかな」とRくんは新たなことにも自分から挑戦するようになっていきました。

あまり過保護になりすぎず、子どもが興味を抱いたことはなるべく挑戦させてあげる、という心がけも大切なのではないでしょうか。

実例4:相手の考えも受け入れる

DくんとEくんのやりとりです。

Dくん「俺が鬼ごっこやろうって言ってるのにやらないって言う」

先生「Eくんは、何したいか聞いてみた?」

Dくん「聞いてない」

先生「Eくんは砂場がしたいんだって」

Dくん「俺は砂場じゃなくて鬼ごっこやりたいの」

先生「でも、Dくんが鬼ごっこやりたいようにEくんは砂場がやりたいんだって」


自分の意見を強く主張してくる子には、相手にも思いがあり、自分と違うことがあると気づき、どうすればよいかまで考えられるように声をかけていました。

子どもの気持ちを受け入れる姿勢は大切ですが、相手の状況によって自分の気持ちを切り替える方法を教えるのも大切なしつけの一つかもしれませんね。

子どものために必要な距離感

たっぷりの愛情や手のかけ方は、行き過ぎると子どもの成長を妨げてしまうかもしれません。親子の「距離感」が子どもの成長に影響するのです。

幼稚園でいろいろな子どもとかかわっていると、大事に育てられていると感じる一方、もっとできることがたくさんあるのにもったいないなと思う機会もありました。

子どものためと考え、子どもの力を信じて過保護になりすぎない距離感を保つことが親子の育ちにつながっていくでしょう。

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