「家事分担表」で家事にかかる時間を洗い出す。夫婦で実践する効率的な運用方法とは

「家事分担表」で家事にかかる時間を洗い出す。夫婦で実践する効率的な運用方法とは

共働き家庭の「家事分担」について悩むご夫婦は多いのではないでしょうか?今回は、パソコンやホワイトボードで作れる簡単な表の作成方法と、ふせんなどを使った「家事分担表」の運用の仕方をご紹介します。

負担は目に見えないもの

夫婦間での家事分担について「わざわざ表を作っても現状は変わらないのではないか」と思うこともあるかもしれません。

しかし家事分担の根本的な問題は、実は【どちらかが家事をしない】【どちらが家事を多くしている】ではなく


【相手がどのくらい家事をしているのか知らない(知ってもらえていない)ことが問題】という方が多いのです。


たとえば「洗濯をする」という家事を、どちらか一人が【洗濯機を回してサッと干したら、たたむだけ】の作業で、もう一人が【洗濯物の色物などを仕分けし、数回洗濯機を回してシワを伸ばして干し、たたんで家族別に仕分けて必要があればアイロンをかける】と認識したら、洗濯という家事の負担度合いのイメージが変わってしまいます。

画像

これは極端な例かもしれませんが、家事分担問題はこのようなことの積み重ねですので、表で目に見えるようにしてお互いの家事負担度を確かめておくと問題解決に一歩進むのではないでしょうか。

家事が「見える」表を作成

表の作成方法はパソコンのソフトで作る方法、ホワイトボードやふせんなどを使って簡単に作る方法があります。

どちらもインターネットで作り方が簡単に見つかりますし、表はテンプレート(フォーマット)もありますのでご家庭に合わせて項目を増やしたり、使いやすいようにアレンジするのも良いですね。

そうは言っても情報が多すぎて「どの方法が良いのかわからない」という方のために、2つの例をご紹介しましょう。

画像

1. ライフスタイルに合わせて作る

まずは、ライフスタイルから考える方法です。

たとえば、夫の帰りがいつも遅く、夜に家事するのが困難な場合は朝・昼・晩と時間に分けて表にするとわかりやすいでしょう。

今までは家事負担が多いと不満を感じていた奥さまも「夜の負担が多いのは仕方がないのかも」と、納得しやすいですよね。

反対に、今まで夜にどんな家事負担があったのか知らなかった夫も「これだけ奥さんは夜に家事してくれているのだから、朝の家事は多めに頑張ろう」と思い直すきっかけになるかもしれません。

ライフスタイルがほとんど同じ夫婦の場合は家事の大変さの度合いを点数化し、だいたい同じ点数分になるように仕分けすると良いでしょう。


2. 性格に合わせて作る

きっちりした夫婦の場合は細かく家事を仕分けして、パソコンなどで分担表を作って見える場所に貼っておくのがおすすめです。このときのポイントは


【可能な限り家事を細かく仕分けること】。


たとえば食事の準備といった家事でも【食材の買い出し・調理・調理中の洗い物・食器の準備】のように、細かい作業が必要です。これらをすべて仕分けて分担することが目的ではなく


食事の準備にはどんな作業が必要か


というのを相手に知ってもらうことが大切なのです。


反対に、細かく仕分けするのが苦手な夫婦にはホワイトボードに書き出してみるなどざっくり家事分担がおすすめです。現在、ある程度しっかりと家事分担できている夫婦もこの方法で十分かもしれません。

画像

毎日必ずやるべき家事をホワイトボードに書き出し、実行した人が自分の名前や色の磁石をそこに貼っていくだけで完了です。こうすれば「どの家事がどれだけ終わっているか?」ということを共有できるので効率的です。

さらには、どちらかの磁石が多すぎる場合は相手に負担を多くかけていると一目瞭然でわかりますので、感謝の気持ちが生まれたり「明日は自分が頑張ろう」という気持ちになるかもしれませんね。

こちらの記事も読まれています

分担表の運用法

表で家事分担するときは「相手がしてくれた家事に文句を言わない」ということも大切ですが、


「相手がしている家事にアドバイスする」ということはもっと大切です。


実際に我が家では私が「お風呂場は最後に水切りワイパーや雑巾で水を拭き取らないとすぐカビてしまう」という危機感から、お風呂掃除は大仕事だと思っていました。

しかし、それを見える化することで夫が「そんなに大変なことしていたの?ずっと換気扇かけとけば大丈夫だよ!」と教えてくれたので


それからはお風呂掃除の時間がグッと短くなりました。


換気扇を24時間つけっぱなしにしていても1カ月で数百円にもならないことがほとんどなので、それでカビ予防すれば十分と夫が教えてくれました。

このように、どちらかの思い込みで家事が大変になってしまっていることもあるのかもしれません。


アウトソーシングも1つの手段

どうしても夫婦だけでこなすには大変と感じる場合は外注するのも1つの方法です。

例えば、日々のアイロンがけや料理の作り置きが大きな負担になっている夫婦であれば、「ワイシャツはクリーニングに出す」や「週に1回、家事代行に依頼して作り置き料理を数品作ってもらう」のようにすれば良いでしょう。

表を作ってお互いが気持ちよく家事できるように運用してください!

効率的に家事分担をするために

画像

家事分担表を作ったらそれで終了という気持ちになるかもしれませんが、表を完成させてからがスタートです。

運用し始めるとこれまで見えていなかった別の問題が出てくることもありますし、ライフスタイルの変化に合わせて順応していかなければいけません。

このことを念頭に置き、夫婦二人が円満で効率的に家事分担できるように、試行錯誤しながら表を作ってみてくださいね。

2017.06.24

家族カテゴリの記事

ショート動画

教育を親の自己満足にしてはいけない。教育虐待になりうるハイパーペアレンティングの恐ろしさとは

教育熱心はどこまで?

この連載を見る

不安定な社会情勢やSNSなどを通じて得る過剰な教育情報によって、子どもの教育に奔走し、過干渉な子育てをする親が増加しています。行き過ぎた「教育熱心」が及ぼす危険性とは?そして子どもを疲弊させないために、親がどうあるべきか、各専門家に取材しました。
夫婦2人で全部は無理?「子育て・家事・仕事」現代子育てに素敵な選択肢を

共働き家庭が増加している昨今、夫婦ともに実家が遠いと、どうしてもシッターが必要になることもあるのではないでしょうか。今回の記事では、共働き家庭のママが有資格者のみが登録できるKIDSNAシッターのサービスをはじめて利用した様子をレポートします。