昆虫採集のトラップはなにがよい?ライトトラップなどの作り方と昆虫採集のポイント

昆虫採集のトラップはなにがよい?ライトトラップなどの作り方と昆虫採集のポイント

2018.06.01

保育園や幼稚園での取り組みや図鑑などをきっかけに昆虫に興味を持つ子どももいるでしょう。昆虫採集のときに仕掛けるトラップにもさまざまあるようです。ライトトラップやペットボトルなどの道具を使ったものとバナナなどの食物を使ったトラップの種類と作り方、昆虫採集のコツをご紹介します。

昆虫採集をしたい

カブトムシやクワガタなどの昆虫が出てくる6月頃になると、昆虫に興味を持つ子どももいるのではないでしょうか。虫かごや虫網だけを持って採集に出かけてもすぐに捕まえるのはむずかしいようで、昆虫採集には計画が必要かもしれません。

捕まえに行くトラップや時間など、昆虫採集にはどのような準備をするとよいのでしょうか。その種類や作り方、時間、仕掛ける方法などについて調べてみました。

食べ物を使ったトラップ

昆虫採集をするとき、甘い匂いがする食べ物を使ったトラップを準備すると、昆虫が集まってきやすいようです。食べ物を使ったトラップの種類と作り方をご紹介します。


バナナトラップ

樹液など甘いニオイを好む昆虫を捕まえたいときには、バナナトラップを作ってみてはいかかでしょうか。

バナナを小さめに切り、焼酎と砂糖、あればドライイーストを混ぜます。食料保存袋に入れて日向や気温の高い場所で半日以上放置し、バナナが発酵して匂いが出てきたらでき上がりです。バナナは少し熟しているものや皮に黒い斑点ができているものを選ぶとよいでしょう。


スイカトラップ

スイカトラップ
Purino/Shutterstock.com

食べ終わったスイカの皮もトラップに使えるようです。昆虫は甘い匂いに集まるので、皮に赤い果肉の部分が少し残ったものを使うとよさそうです。


メープルシロップ

甘いニオイが好きな昆虫にはメープルシロップをトラップに使っている人もいるようです。木に塗るときはハケを使うと、塗りやすいかもしれません。


手づくり樹液

日本酒と黒砂糖にお酢とバニラエッセンスを混ぜて作ったり、砂糖を酒に溶かして煮詰めると手作り樹液ができるようです。バナナトラップや手作り樹液はそのまま木に塗るのもよいですが、ストッキングや排水溝ネットに入れて木に吊るしたり、樹液が出ていない場所に置く方法もよさそうです。

道具を使ったトラップ

食べ物を使ったトラップと共に道具を使ったトラップを使うとさらに捕まえやすくなるようです。道具を使ったトラップの種類と作り方、仕掛け方をご紹介します。


ペットボトルトラップ

空のペットボトルとひもがあればできる、簡単なトラップの作り方をご紹介します。
 
2リットルのペットボトル、はさみ、カッター、ひも、キリを準備します。

ペットボトルトラップ作り方
わかりやすくするため、切り取ったペットボトルに色付けしています。

ペットボトルの口から3cmから4cmほどのところを切り取り、昆虫の入り口を作ります。さらにそこから5㎝ほどのところをカッターで切り落とし、切った部分を下にしてはめ込みます。

ペットボトルトラップの作り方
わかりやすくするため、切り取ったペットボトルに色付けしています。

ペットボトルの底に水抜き用の穴をいくつかキリであけ、ペットボトルが重なっている上部分にも穴をあけてヒモを通します。

ペットボトルトラップ

中にバナナトラップなどを入れたら、ペットボトルトラップの完成です。


ライトトラップ

昆虫は明るいところに集まる習性があるようなので、ライトトラップを仕掛けるとよいかもしれません。ライトトラップを仕掛けるときは、まずは木と木の間にロープを張ります。そのロープに白いシートやシーツを張り、地面にも敷きます。ロープに懐中電灯をいくつかつるしたらライトトラップのでき上がりです。

キャンプなどで昆虫採集をするときには車のヘッドライトを当ててもよさそうです。子どもといっしょに道具を用意したりトラップ作りを進められると、昆虫採集がより楽しみになりそうですね。

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時期

昆虫採集の目的がカブトムシやクワガタを捕まえたい子どもは多いのではないでしょうか。時期によって見られる昆虫は変わってきますが、カブトムシやクワガタなどの昆虫採集は7月頃から8月中旬の時期がつかまえやすいようです。


時間

カブトムシやクワガタなどの夜行性の昆虫は、夜から朝方にかけて活動するようなので、トラップを夕方6時頃に仕掛け、20時から明け方4時や5時頃に採集に行くと、捕まえられるケースが多いようです。


トラップを仕掛ける木を選ぶ

カブトムシやクワガタが集まる木は葉が広く平たい落葉広葉樹に多いようです。落葉広葉樹のなかでも樹液が出る木を選ぶことがポイントです。しかし、樹液が出ている部分にバナナトラップなどを仕掛けても、樹液のニオイに負けてしまうことが多いようなので、樹液が出ていない場所にトラップを仕掛けるとよさそうです。

樹液の出る木のなかでも、コナラやクヌギ、ヤナギ、カシなどの木をカブトムシやクワガタは好むようですが、樹液の出る木を見つけにくい場合は落葉広葉樹の木を探すとよいかもしれません。

昆虫が集まりやすい時間や場所にも特徴があるようなので、昆虫採集の前に調べていくとよさそうですね。

【体験談】バナナトラップで昆虫採集

カブトムシが載っている図鑑を見たことをきっかけに「カブトムシを捕まえたい」と昆虫採集の計画が始まりました。図鑑の情報から、バナナをつぶして焼酎をかけたものをストッキングに入れてバナナトラップを作りました。

カブトムシの昆虫採集にクヌギの木がよいとの情報があったので、パパが夜20時半にトラップと懐中電灯を持ってクヌギの木を探し、バナナトラップをぶら下げて、翌朝4時に子どもといっしょに虫かごと虫網を持って捕まえに行きました。残念ながらカブトムシはいなかったのですが、トラップを仕掛けた場所にはカナブンなどの虫がたくさん集まっていました。

子どもは朝の公園でセミの脱皮が見られて感動したらしく、準備から進められたことが楽しかったようでそれ以来、トラップにも興味を持ち毎年「昆虫採集に行きたい」と言っています。子どももパパも良い思い出になっているようです。

トラップを作って昆虫採集に出かけよう

昆虫採集
KPG Payless2/Shutterstock.com

夏になると昆虫も増え、昆虫採集に興味を持つ子どもも増えるでしょう。子どもの興味を大切にし、ママやパパもいっしょに昆虫採集について調べたり、ライトトラップやバナナトラップ、ペットボトルを使ったトラップなどさまざまな種類があるトラップを子どもといっしょに作って昆虫採集を楽しめそうですね。夏の思い出作りに、挑戦してみてはいかがでしょうか。

2018.06.01

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