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2017年01月28日

【体験談】0歳で娘が突然入院することになった時のこと。親にできることは?

生まれて一度も風邪すらひいたことがなかった我が娘が、1歳を迎える前に、いきなり入院することに。乳幼児が入院するとどうなるか、我が家の体験をお話しします。

平原 学

3回の診察で、ようやく確定した病名

昨年、10月21日でした。この時期に珍しい蚊が発生し、顔を数カ所刺されてしまった、当時11ヶ月の我が子。ほっぺたに点々と赤い腫れができているだけかと思っていたら、やがてその後ろの、耳の下の頬全体がぷく~っと腫れ上がってしまったのです。

おたふく風邪か?とも思い、病院へ。土曜の夜のことで、総合病院の救急外来での診察となりました。その際は熱もあり、「おたふく風邪かもしれない」と解熱剤を処方。しかし週明けの24日、かかりつけの小児科医院で診てもらうと、エコー検査で別の病気と診断。国立病院への紹介状を書いてもらい、翌日、そこへ向かうことに。

「さて、どうしましょう。入院させますか?」そう告げられた25日、ようやく「リンパ節炎」と病名が確定。リンパ節にウイルスが入って膿がたまっている状況で、放っておけば、体中を侵されてしまう可能性もあるということ。そんな説明を聞いたら「どうしましょう」も何も、「入院する」ことしか考えられません。腫れの大きさは、そのとき約3センチの大きさまでになっていました。

ただ悔やまれるのは、約一週間後に開催される佐賀バルーンフェスタを、家族3人で見に行く計画が中止になってしまったこと。「おたふく風邪なら、安静にしておけば直るので、まだ行ける可能性もありましたね」とお医者さん。佐賀で暮らす我が両親も孫に会うのを楽しみにしていたのに、残念な結果でした。

延々と続く点滴。元気そうな姿が救い

点滴をしながら食事をとる娘

治療は毎日3回の点滴に、ときどき検査で血液を抜かれます。予防接種でさえ大泣きする娘が、点滴針を刺しっぱなしでいなければなりません。それ以上にかわいそうだったのは、血管が小さいためにたびたび点滴が漏れ、そのたびに左手から右手へ、右足、左足へと刺す場所を変えなければならなかったことです。お医者さんの説明では、「血液が固まってしまったので液が通らなくなった」とのこと。刺した場所は、毎度骨折したようなギプスで固められ、ハイハイさえできません。

それでも、本人は喃語(なんご)でのおしゃべりもよくし、元気そうだったのが救いです。下痢や嘔吐もありませんでした。食欲もあり、病院食はほとんど完食。点滴と顔の腫れさえなければ、普段通りに見えました。

逆に疲弊していったのは、妻。毎晩夜付き添いのためにレンタルの簡易ベッドを娘のベッドの隣に組み立てて寝るのですが、サイズは大人一人がぎりぎり横になれる程度で、寝返りもうてず、無理に寝返りしようものならベッドに張られた革素材がミシミシいって眠りを妨げます。私が代わってやろうにも、小児病棟で付き添えるのは女性のみという病院の規則がありました。

二週間続いた入院の後半は、娘も病院という環境に慣れたのか、夜中に泣き出すことはなくなり、付きそう必要もなくなりました。

妻が付き添いで使ったレンタルベッド

入院費用は、ベッド代と食事代。意外な出費もあれ、保険でカバー

さて、2週間も入院となると治療費も相当かかるようなイメージがありましたが、乳幼児の医療費助成制度のために、全額免除されたのがありがたい話。払ったのは食事代が一日1,000円程度と、ベッド代が一日約700円程度。また意外だったのが、付き添いでつかうレンタルベッド代が1日800円程度、さらに部屋で使うテレビと冷蔵庫もプリペイドカードによって使える仕組みになっており、これは退院までに1000円ほどかかりました。

ただ娘は保険に入っていたので、それらもカバーでき、お金の面での負担はまったくなかったと言えます。また、入院中は楽しいこともありました。ハロウィンの時期で、他の入院中の子どもたちと一緒に仮装したり、お菓子をもらえたり、ちょっとしたお楽しみイベントが開かれました。

さらに診察の際、毎回たくさんのお医者さんに囲まれて不安そうな様子だった娘も、後半はすっかり慣れたのか社交性アップ。先生が見ていてくれていると笑顔を振りまくようになりました。入院中でも、子どもの成長を感じた瞬間です。

ハロウィンのお楽しみ会にて

おわりに

入院してからの二週間。きっと子どもにとってもつらい時間だったと思いますが、我々親にとっても、病気への不安や付き添いなどで疲弊してしまう日々でした。

そんな中でもお見舞いやお世話にきてくれた妻の家族、それからわざわざ佐賀から単身泊まり込みで駆けつけてくれた我が母には、感謝しきれません。こういうときこそ、家族のたいせつさを痛感します。

肝心の、「リンパ節炎」になった原因については、検査では最後までわからずじまいでした。虫さされは状況証拠にすぎず、予防法はなかったのか、はっきり言えません。ただ、病気にかかるときはかかるもの。そんなときに慌てず、また「たいしたことはない」と軽んじず、入院するときは入院させて、完治させることを第一優先で考えましょう。

ライター:平原 学

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小説家、コラムニスト。1児の父。
第3回ツイッター小説大賞佳作受賞。
著書:単行本『ゴオルデンフィッシュ』(文芸社)

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