子どもをもつ親の間でたびたび話題になるのが「小1の壁」。その言葉の意味をご存知でしょうか?これは子どもの小学校入学を機に仕事と育児の両立が困難になることを意味します。 保育園や幼稚園の卒園をひかえた年長さんママにとって、小学校や学童での生活がどんな感じなのかは気になることだと思います。 どんな環境の変化があるのかを体験談を交えてご紹介します。
ママの間で言われている「小1の壁」とは、子どもの小学校入学を機に仕事と育児の両立が難しくなり、ワーキングマザーが働き方を見直さざるをえない、という問題を意味する言葉のようです。
学童保育は延長保育よりも預けられる時間が短くなったり、参加すべき小学校の行事が多くなったりと、仕事との両立が難しくなる理由はさまざま。何にせよ、小学校に上がったことで生活が変わり、幼稚園や保育園との大きなギャップがあるようです。
小学校に上がることで、親には具体的にどんな変化があるのでしょうか。
小学校では平日に、授業参観・保護者会・引き取り訓練などの行事が多く、仕事のスケジュールを調整して参加するときもあるでしょう。また、新1年生は学校に慣れるまで親が送迎したり、忘れ物を学校まで届けに行く場合もあるようです。
「集団下校の当番や公開授業、父母懇親会など平日の昼間に行くようなものがとても多くて、最初は驚きました。平日はフルタイムで仕事をしているので、時間の調整がつくときは参加をしていましたが当然参加できないものもたくさんありました。クラスのママたちが集うランチ会なども定期的にあるようなのですが、行事で仕事を抜けるので精一杯なので参加したことがありません」(小3女児のママ)
PTAとは「Parent-Teacher Association(親と先生の会)」という意味で、保護者と教職員が、児童生徒の学校生活をより充実させるためのボランティア活動のことです。平日の活動が多く、仕事を持つママには大変と感じることもあるようです。
「うちの学校は、PTA活動がポイント化されているので「仕事をしているから」「妊娠中だから」などの理由でPTA活動を辞退できません。なので、できるだけ低学年のうちに(ポイントを貯めるために)PTA活動をするママも多いです。私は、小学校のことを知りたかったので子どもが1年生のときにPTA活動をしました。ほとんどメールでやりとりをして、平日の稼働をできるだけ減らしたので仕事を休むことなく活動できました。先生たちとも仲良くなれてよかったです。」(小2男児のママ)
小学校では、子どもに直接プリントやお便りが渡され、その量も園より多い傾向にあるようです。
また、中にはランドセルに入れっぱなしでなかなかプリントを出さない子もいるでしょう。教科別指定のノートや図工で使う道具など、購入しなければならない持ち物が急に知らされることも。明日必要!といわれても困ってしまいますよね。
「プリントを分類できるファイルを用意すると便利です。たとえば「学年便り・クラス便り」「提出期限があるもの」「一時保管」(遠足や運動会などの案内)など。どんどんたまってしまうので、必要ないプリントは確認したそのときに処分するとよいかもしれません。「プリントBOX」などを用意して、子どもがプリントを出す習慣づけをしておくと親も楽です」
ファイルで管理するだけでなく、慣れるまでは子どもといっしょに持ち物をチェックするとよいかもしれません。
親だけでなく、もちろん子ども側にも大きな変化があるようです。
保育園、幼稚園は大人が送迎するのが基本ですが、小学生になったらひとりで学校に行き、
学校から帰ってきます。慣れてくると放課後に友だちと公園で待ち合わせしたり遊びに行くこともあり、大人といっしょに行動する機会は以前より減るでしょう。子どもとは、知らない人にはついていかない、帰宅は〇時までに、などのルールを話しておいた方がよいかもしれません。
保育園に通う子はママが働いていることが前提ですが、小学校に入ると専業主婦のママもいます。すると、家に帰ったらママがいて、友だち同士で遊ぶ約束をしている同級生を見て「自分のママはどうして家にいないの?」と疑問に思うことがあるかもしれません。学童などに行きたくないと言い始めても、まずはその気持ちを受け止めてあげるのがよいかもしれません。それぞれの家の事情をきちんと伝え、少しずつ子どもに理解してもらうことも必要でしょう。
帰りが遅くなりがちなワーママにとっては、学童での生活も気になりますよね。
放課後の過ごし方は、園とどのように違うのでしょうか。
保育園の「延長保育」では、19時・20時まで預かってくれるところもありますが、18時前後で終わってしまう学童が多いようです。そして学童保育は延長がない場合があり、これまで保育園に子どもを預けて働いていたママは、残業ができなくなることがあるでしょう。
また、長期休暇には、学童の開始時間が変わったり、毎日お弁当が必要になることがあるようです。
「学童に入っていたのですが、預かり時間が保育園と比べて短いです。最終の時間にお迎えに行くつもりが、仕事が少し遅くなってしまい学童に電話を入れて5分遅れで迎えに行ったら、学童の部屋が締まって廊下で子どもが待っていたので、少しびっくりしました」(小2女児のママ)
小学校入学をきっかけとした環境の変化の大変さが、「小1の壁」と言われる意味がよくわかりますよね。ときには働き方を見直すこともあるかもしれません。
しかしこんなときこそ、どう乗り越えていくかを夫婦や子どもとよく話しておきたいものです。
春から小学校や学童での生活がよいスタートをきれたらよいですね。
2017年02月13日
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