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2017年06月12日

中学受験の費用とタイミング。塾ソムリエにきく、子どもが幼少期のうちに知っておきたいこと

中学受験の費用とタイミング。塾ソムリエにきく、子どもが幼少期のうちに知っておきたいこと

近い将来、子どもの受験にかかる費用は親として今から準備を考えておきたいですよね。その総額はいくらぐらいになるのでしょうか。またどのタイミングで何年間ほど塾に通うことになるのかなどについて、中学受験に40年携わってきた西村則康先生に考えていただきました。

西村康則

西村康則

教育研究家。家庭教師集団「名門指導会」代表。中学受験ポータルサイト『かしこい塾の使い方』主任相談員。日本初の「塾ソムリエ」として、塾の活用法や塾選びなどの受験ノウハウを世に送る。テレビ、新聞、教育雑誌などで活躍中。おもな著書に『中学受験基本のキ!』(日経BP社)、『頭のいい子の育て方』(アスコム)、「中学受験は親が9割」シリーズ(青春出版社)、「つまずきをなくす算数」シリーズ(実務教育出版)など、20冊を超える著書がある。

www.e-juken.jp

KIDSNA読者からの質問より

最近は中学受験に臨む親子が増加傾向にあるようです。KIDSNA読者の中にも、子どもの中学受験を考えているママもいるのではないでしょうか。

質問

「子どもの将来を考えて、中学受験に挑戦しようかなと考えています。まだ先のことなのですが学費などをシミュレーションしたいので、小学校の何年生から塾に行く人が多いのかを教えてください」(3歳児ママ)

西村先生からの回答

3年生の2月からがおすすめ

中学受験を考えたとき、ほとんどのご家庭は進学塾に通わせることを検討すると思いますが、そのスタート時期として多いのが、小学校3年生の2月。小学校で4年生に上がる直前の、3年生の2月です。

入塾されるなら、このタイミングがいいのではと私も思います。

進学塾では、6年生の入試が始まる2月、つまり小学校より2カ月早く、お子さんたちは新学年を迎えます。

では、なぜ小3の2月、つまり塾での「新4年生」からの通塾がおすすめなのか。それは、塾の受験カリキュラムが4年生〜6年生の3年間で習うことが、中学受験に必要な内容を網羅するように作られているからです。

4年生では基礎的、横断的な学習

4年生の学習では、基本的な知識と計算力、そして学習習慣をつけることが大きなテーマです。

4年生の1年間で、子どもたちは週に2日〜3日塾に通う日常、その復習と宿題を習慣的に行う家庭学習サイクルに慣れていきます。

4年生の間は、習う内容も親が見てあげられるレベルですから、お子さんが塾から帰ってきたら復習に付き合ってあげましょう。どんなことを習ったのか、今日の授業のポイントは何かを確認していくのです。

小学校の授業でも同じですが、帰ってきてすぐ宿題をするのではなく、その前に「今日習ったのはどんなことか」をしっかり思い出す、復習の時間をとる習慣をつけることが大切です。

この復習の習慣を4年生のときにつけたかどうかが、5年生、6年生の成績の伸びを大きく左右します。

理科や社会では「春の生物」「寒い地方の暮らし」といった、やや広い範囲を横断的に学習する単元が多く、春になり気温が上がると生物はどのように活動を開始するのかといったことや、人々の暮らしが自然条件に影響を受けることなどを概要的に習います。

5年生ではより応用学習に

5年生になると、4年生とはうって変わって、より専門的、応用的な学習段階に入ります。

算数では、4年生では「公式」を覚えて当てはめることができれば解ける問題が多かったのが、5年生になると複雑な条件を自分で図や表に整理して考えなければならない問題が増えていきます。

国語でも、複雑な家庭環境で育つ主人公の物語など、子どもたちにとって想像しにくい、つまり「読みにくい」テーマ文などが多くなってきます。

受験準備の実戦的な学習期が6年生

科目によっても違いますが、多くの進学塾では、5年生までで入試に必要な学習をひととおり終わらせ、6年生では総復習と入試を見据えた実戦的な学習になります。

特に夏休み以降は、学校別の入試対策が行われる「日曜特訓」が本格的に開始、「習う」ことが中心の学習から「解く」ことが中心となる学習に変化します。過去問の演習が始まるのもこの頃。

入試さながらの学校別模試なども行われ、子どもたちはいよいよ「入試モード」に入っていきます。

3年間でかかる費用はどれくらい?

では、中学受験に向けて4年生から子どもを塾に通わせる場合、いったいいくらくらいの費用がかかるのでしょうか。

たとえば首都圏で難関校に多数の合格実績を出している大手進学塾の場合、4年生の1年間でかかる塾費用は、毎週の授業に春・夏・冬の講習会、テストなど含めて約50〜60万円。

5年生になると塾に通う日数も増えて、1年間で70万円程度の費用に。6年生になると上記の日曜特訓などもあり、1年間で120万円程度かかります。

電車やバスなどで通塾する場合はこれに加えて交通費、そして軽食の費用など、細々としたものを含め、3年間で200〜300万円程度の費用をみておく必要があります。

大きなメリットもあると考えて

いろいろな意味で、公立中学校への進学に比べるとハードルがある中学受験ですが、中学・高校での学習環境の確保、そしてお子さんに学習習慣がつくといった面でも、メリットも大きなものがあります。

ぜひチャレンジしてみてください。

執筆:西村則康

教育研究家。家庭教師集団「名門指導会」代表。中学受験ポータルサイト『かしこい塾の使い方』主任相談員。日本初の「塾ソムリエ」として、塾の活用法や塾選びなどの受験ノウハウを世に送る。テレビ、新聞、教育雑誌などで活躍中。おもな著書に『中学受験基本のキ!』(日経BP社)、『頭のいい子の育て方』(アスコム)、「中学受験は親が9割」シリーズ(青春出版社)、「つまずきをなくす算数」シリーズ(実務教育出版)など、20冊を超える著書がある。

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