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2017年05月20日

話題の男性保育士、てぃ先生が教える。子どもに、心のこもった「ありがとう」「ごめんなさい」を伝えるには

話題の男性保育士、てぃ先生が教える。子どもに、心のこもった「ありがとう」「ごめんなさい」を伝えるには

カリスマ保育士「てぃ先生」の人気連載コラムです。子どもについ「挨拶しなさい」「ありがとうって言いなさい」などの言葉をかけてしまっていませんか?てぃ先生は、もっと本質的な教え方を記事の中で提案しています。その方法とはどのようなものなのでしょうか。

てぃ先生

てぃ先生

関東の保育園に勤めるカリスマ保育士。保育園の日常をつぶやくツイッターには40万人を超えるフォロワーがいる。著書に『ハンバーガグー』『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(ともにベストセラーズ)など。またツイートを原作とした漫画『てぃ先生』も連載中。2017年にはアニメ化も発表された。「保育・子育ては大変なことばかりではなく、楽しいこともいっぱいある」ということを伝えるために、現在も活動中。

こんにちは!てぃ先生です。

KIDSNAでのコラム連載、皆様からの反響がとても良いそうで嬉しく思っています。お子様・ご家庭によって解決策は様々ですから、「これが正解だ!」ということではなく、1つの選択肢として見ていただけると幸いです。

今回は、子どもに「挨拶」「ありがとう」「ごめんなさい」をおしえることをテーマにお話したいと思います。

子どもの「気づき」が大事

これについて、僕の中で答えは1つ。

子どもにとって、挨拶やお礼は「言うことではなく、気がつくこと」が大切だということです。

よく、子どもが挨拶やお礼ができないと「しつけが〜」と保護者の子どもに対する「しつけ」について言及される場合が多いと思いますが、僕は関係ないと考えています。

挨拶やお礼というのは、大人から教わるものではありません。子どもが自ら身につけるものです。

人に会ったら挨拶をする、人に何かをしてもらったらお礼をいう、人に何かをしてしまったら謝る。これらを行うには、その事象について気がつかなくては出来ません。

特にまだ幼い子どもは、自分の周りに対して目を配ることが難しいです。自分のこと、一緒にいるパパママのこと、先生のこと、これくらいが限度です。そこに他者が現れたところで、「挨拶をする」という思考には行き着きません。

「自分は今嬉しいんだ!」「人が嫌な気持ちになっているんだ」そういったことに気がつけなければ、お礼も謝罪も出てきません。

ですから、だいたいの目安として3歳くらいまでは、とにかく大人が子どもの気持ちを「嬉しいね!」「楽しいね!」「悲しいね」「嫌だね」と事象に対して代弁し続けるとともに、

「子どもの代わりに大人が挨拶・お礼・謝罪をする」これで十分だと思います。

成長とともに、それを何度も見て・聞いていると、子ども自身が気づけるようになります。すると、教えなくても自然とそういったことができるようになるのです。

子どもは、大人を見て育つ

「挨拶しなさい」「ありがとうは?」「ごめんなさいって言えないの?」

こんな風に大人から教えられてしまった子どもは、自分で気がつく機会を失い、ますます大人が求めるものから遠ざかっていきます。

大人に言われたタイミングでしか、これらを言うことが出来なくなってしまうからです。

よく言う話ですが、子どもは大人を見て育ちます。

周りにいる大人がやっていないことは、子どももできません。1回や2回で学べるものでもありません。

それこそ乳児の頃から、大人のそういった姿を繰り返し、繰り返し見て学び、少しずつ自分で気がつけるようになっていくのです。

「大人が言ってくれるから、自分は言わなくていいや」

このように子どもが考えるのではないかと、そんな心配をする方もいるかもしれませんが、そんなことは絶対にありません。

「大人が食べさせてくれるから、自分でスプーン持たなくていいや」

このようになり、その後一生誰かに食べさせてもらっている人がいますか?少なくとも僕は見たことがありません。

子どもは大人がやっていることに関心を持ち、自分でもやりたい、そういった意欲が自然とわくものです。

ご家庭でも、朝起きたら子どもに対して「おはよう」、子どもに何かしてもらったら「ありがとう」、子どもを待たせたり不快な思いをさせてしまったら「ごめんね」、こういった生活の中で生まれる一つ一つの事象にも目を向けていくことこそが大切です。

子どもが言わなかったとしても気にしなくて良いです。大人が続けていけば、いつか子どもは自然とついてきます。

心がこもった言葉が出るようになる

さて、上記のようなやり方を続けてきて、「すでに3歳を超えてしまった!」もしくは「教えてきたけど、なかなか身につかなくて困っている」という保護者の方、心配いりません。

まだまだ余裕を持って間に合います。

もし、このコラムを読んで「そうかもしれない」と感じていただけたのであれば、ぜひ一度、強制する挨拶・お礼をやめてみてください。繰り返し、何度も大人がやって、見せてあげてください。

「見てなさい」「こうやるんだよ」そういった言葉がけもいりません。ただただ、大人がやれば良いだけです。保育士や幼稚園の先生にも、出来るならお願いしてみましょう。

ただし、時間はかかります。少なくとも数ヶ月単位でかかるかもしれないということは、胸に留めておいてください。

最後に、

このやり方には、「子どもが自分で気がつけるようになる」以外に、最も大きなメリットがあります。

それは、それぞれに心がこもることです。

言わされる挨拶やお礼・謝罪には心がこもりません。言えばいいや、それで終わってしまいます。

・子どもや人の気持ちを代弁し続け、感情や気持ちについて学ぶ機会を多くする

・子どもに強制せず、大人が率先して行う

大きなポイントは、この2つです。ぜひ、焦らず、楽しく、生活の中から自然と身につけられますように!

執筆:てぃ先生

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関東の保育園に勤めるカリスマ保育士。保育園の日常をつぶやくツイッターには40万人を超えるフォロワーがいる。著書に『ハンバーガグー』『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(ともにベストセラーズ)など。またツイートを原作とした漫画『てぃ先生』も連載中。2017年にはアニメ化も発表された。「保育・子育ては大変なことばかりではなく、楽しいこともいっぱいある」ということを伝えるために、現在も活動中。

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