【保育士が教える】 子どもにきちんとテーマが伝わる!家庭でできる読み聞かせのコツ
Profile
子どもたちが大好きなマクドナルドの「ほんのハッピーセット」にこの夏、オリジナル絵本「さかなクンとうみのなかのがっこう」が登場しました。保育のプロである保育士さんに教わった絵本が子どもに与えるポジティブな影響や読み聞かせのコツなどをレポートします。
ハッピーセットに友だちとの関わりを学ぶ絵本が登場
子どもたちがより気軽に本に触れる機会と、親子の時間を作りたいという思いから始まった「ほんのハッピーセット」。
「絵本」は、思いやりや感動する心を育み豊かな人間性を育てる“徳育”を、「ミニ図鑑」は、知識を得ることで自ら考え、判断し、表現する力を育む“知育”を、それぞれ目的としているそうです。
絵本「さかなクンとうみのなかのがっこう」は、映画「さかなのこ」が9月1日から公開されることを記念してさかなクンとのコラボレーションが実現した、マクドナルド限定の絵本です。
さかなクンの実体験をもとに描かれた本作は、主人公のさかなクンとギョんちゃんを通して友達の大切さが伝わってくる心温まるお話になっています。
絵本に対する保育士の反応は?
子どもたちとたくさんの時間をすごしている保育のプロである保育士さんに、絵本「さかなクンとうみのなかのがっこう」の感想を教えていただきました。
子どもの健やかな成長を「絵本」がサポートする
絵本や読み聞かせは子どもの成長によいというのはよく聞きますが、具体的になぜよいのでしょうか。
保育の現場でも、お片づけをスムーズにできない子に対して、お片づけのやり方やなぜお片づけが必要なのか、また、お昼寝中は静かにすることを「体を休める時間なんだよ」と絵本を通して伝えることがあります。
このように、「絵本」によってマナーやルールを楽しく学ぶことができます。
たとえば、絵本の中で「仲間はずれ」という場面に遭遇すると、5、6歳の子どもなら想像力をフル稼働して「これはいけないことだよね」とお友だちと再認識しあうこともできるので、道徳観や正義感が芽生えるきっかけにもなるでしょう。
絵本や読みきかせで、子どもたちの想像力はより豊かになり、共感力や思いやり、想像力が育まれます。
「さかなクンとうみのなかのがっこう」子どもたちの反応は?
くじら組の子どもたちに向けて、はるか先生に読み聞かせをしていただきました。子どもたちの反応はどのようなものだったのでしょうか。
子どもたちは真剣な顔で絵本の読み聞かせに集中しています。お友達が仲間はずれにされるシーンでは、口々に感想を口にしていました。
そういうこと言うのはダメだよね!
でも、こういうことってたまにあるよね。
わたし、お兄ちゃんとけんかするけど、ちゃんと仲直りできるよ
絵本が気に入った様子の子どもたち。読み聞かせ後もグループに分かれて熱心に読んでいました。
ひとりで集中する、お友だちと一緒に楽しく読む、読みながら感想を先生に伝えるなど、読み方はそれぞれです。
保育士が絵本の活用法をアドバイス
絵本を読むときのコツについて、はるか先生に詳しく教えてもらいました。
【読み聞かせ前】集中できる状況になるまで待つ
子どもがほかのことに夢中になっている時に、無理に読み聞かせをしても、内容があまり子どもの頭に入りません。
園で読み聞かせをするときは、必ず子どもが静かになるまで待ちます。ご家庭でも、子どもの気持ちが絵本に向かうまで待ちましょう。
【読み聞かせ中】読み方を少し工夫する
何度も読んだ本などは、ただ本の通りに読むだけだと、子どもが飽きてしまうことがあります。
登場人物によって声色を変えたり、「どうなるんだろうね」などのコメントを挟むなど、少し工夫をするとよいかもしれませんね。
【読み聞かせ後】フィードバック
絵本から子どもに感じ取ってほしいことがあるときは、最後のまとめのような話をすることがあります。
子どもに「どう思った?」と感想を聞くのもよいですね。ご家庭では、1対1の関わりの中でじっくり感想を語り合うのは、よいコミュニケーションになると思います。
絵本の選び方のポイント
園では、今子どもたちに伝えたいことや、題材に沿った本を選んだり、恐竜や乗り物など子どもたちが興味あるものに関する絵本を選ぶようにしています。
ご家庭でも伝えたいメッセージに合わせて絵本を選ぶのはおすすめです。また一緒に本屋で興味関心のある本を選ぶのもよいかもしれませんね。
読んでいる最中の子どもの感想。どう受け止める?
子どもと絵本を読んでいる最中に、子どもが感想を語り始め、話の先に進めなくなる場合はどうしたらよいのでしょうか。
先生によって対応は異なりますが、個人的には、複数の子どもに対して読み聞かせをしている場合は、話に集中している子の世界を邪魔せずに最後まで読むようにしています。
でも、感想を伝えたいという子どもの気持ちも尊重したいので、「そうだね」などの声がけはしますが、それ以上は特に大きく反応はしないようにしています。
もしご家庭で兄弟姉妹など、複数の子どもがいるなら参考にしてください。
ご家庭で親子1対1なら、物語の途中でも感想をたっぷり聞いてあげてもよいと思います。
「ほんのハッピーセット」をご家庭で楽しまれる際に、ぜひ参考にしてみてくださいね。
子どもの好奇心や想像力を育む「ほんのハッピーセット」
子供たちがより気軽に本に触れる機会と、親子の時間を作りたいという思いで、2018年から親子のコミュニケーションの時間を生み出すために誕生した「ほんのハッピーセット」。これまでの累計配布数は4000万冊を超えています。
丈夫なハードカバーは保管しやすく、繰り返し読むことができます。持ち歩きに便利なコンパクトなサイズ感はママたちにも好評です。
子どもの好奇心や想像力を育むためにも、絵本「さかなクンとうみのなかのがっこう」がもらえる「ほんのハッピーセット」を親子で楽しんでみてはいかがでしょうか。
2022.07.21
クラス内でもお友だちとの関わりの中でトラブルが起こることが時々あるので、子どもたちにぴったりだと思いました。
子どもの世界で「仲間に入れて」と声をかけて「今はダメ」といわれるなどのトラブルはよくあることです。保育士としては「そういうこと言っていいんだっけ」「どういう気持ちになった?」とお互いの気持ちを引き出し、よく話し合うように誘導します。
そのときに、一方的に大人から「これが正しい」といわれるより、絵本を通して物語から見て感じたほうが、理解しやすいですよね。