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【現役保育士おすすめ】 9月の読み聞かせにぴったりの絵本
親子のコミュニケーションの時間でもある絵本の読み聞かせ。毎日読み聞かせをしていると、どんな絵本を読めばいいか迷うこともあることでしょう。そこで現役保育士に「9月の読み聞かせにぴったりの絵本」を教えてもらいました。この季節ならではの魅力がたっぷりつまった絵本をご紹介します。
景色が色づく、秋の始まりにぴったりの本
まだまだ暑い日が続くものの、暦の上では秋の始まり。徐々に蝉の鳴き声が聞こえなくなり、雲の形が変わり、秋の入口を感じることでしょう。そんな秋の訪れが楽しめる本をご紹介します。
あきぞらさんぽ/作:江頭路子(講談社)
秋のつめたい風の中、女の子がお散歩の最中に出会ったのは、どんぐり・みのむし・カサカサ落ち葉。さまざまな秋の景色に触れることができる、優しい風合いの絵本です。読んだ後はきっとお散歩に出かけたくなるはず。
【保育士コメント】
むしたちのうんどうかい/作:得田之久 絵:久住卓也(童心社)
カブトムシ・テントウムシ・バッタ・チョウ・ダンゴムシなど、いろんな虫が集合して、はらっぱで運動会を開催! それぞれの性質や個性を活かして、みんなが大活躍するにぎやかな一冊です。
【保育士コメント】
いろんな虫がたくさん登場するので、虫好きの子どもたちからよくリクエストされます。ページ数や文字量がやや多いので、3歳児以上のお子さんにおすすめです。
とんぼのあかねちゃん/作:高家博成 仲川道子(童心社)
とんぼのあかねちゃんは空を飛ぶのがとっても上手。飛びながら水も飲めるし、涼しい山を目指してすーっと飛んでいきます。やご(とんぼの幼虫)の状態から、とんぼに成長する過程が丁寧に描かれた本です。
【保育士コメント】
いろんな動物や昆虫が主人公になったシリーズ本です。それぞれの生態が詳しく書かれているので、大人も勉強にもなりますよ!
秋の味覚の代表「さつまいも」が出てくる本
幼稚園や保育園の秋の一大イベントといえば、おいも掘り! 楽しみにしている園児も多いのではないでしょうか。実はさつまいもを題材にしている絵本もたくさんあるのです! この時期こそ読みたい、おいもの絵本をご紹介します。
おいもをどうぞ/作:柴野民三 絵:いもとようこ(ひかりのくに)
くまさんの畑でどっさりおいもがとれました。おいもの山を見て「ひとりで食べてはもったいない。おとなりさんにも分けてあげよう」とおすそ分けをするくまさん。もらった動物たちも、次から次へとお隣さんへ分けていきます。
【保育士コメント】
独り占めせずに、みんなで分け合うことを教えてくれます。お話が楽しめるようになった2歳児くらいの子たちにぴったりです。
さつまのおいも/文:中川ひろたか絵:村上康成(童心社)
さつまいもが主役の大人気ロングセラー作品。おいもだってご飯を食べるし歯も磨く。トイレにも行くしお風呂にも入る。土の中でおいもたちも人間と同じように暮らしているというユニークなお話。
【保育士コメント】
愉快でほのぼのとした、楽しい絵本です。オナラのシーンでは子どもたち大爆笑&大興奮! 1歳児くらいから楽しむことができます。
いもいもほりほり/作:西村敏雄(講談社)
原っぱで寝っ転がり空を眺めていたブタの3兄弟。雲の形がおいもに見えてお腹が空いてきたので、いも掘りにくりだすことにしました。ねずみもやってきて、みんなで一生懸命おいもを掘ります。さて、どんな形のおいもが出てきたかな?
【保育士コメント】
いも掘り行事の前に読み聞かせています。3兄弟の「いもいも ほりほり」という繰り返しの掛け声をちょっとコミカルに歌うと子どもたち大爆笑。ご家族でいも掘り体験に行く方は、行く前に読むことをおすすめします!
ばばばあちゃんのやきいもたいかい/作:さとうわきこ(福音館書店)
人気のばばばあちゃんシリーズ。秋も深まったある日、子どもたちと落ち葉を集めてたき火を始めたばばばあちゃん。さつまいもだけじゃなく、みかん・柿・カステラ・おもち・マシュマロ・チーズ・バナナなども、たき火の中に入れ始めて……!
【保育士コメント】
枯葉をあつめてたき火で焼きいもなんて、なかなか出来なくなった今だからこそ読んであげたい一冊です。ばばばあちゃんの「なんでもやってみる!」「なんでもやらせてみる!」というスタンスに、いつもはっとさせられます。
おおきなおおきなおいも/原案:市村久子 作・絵:赤羽末吉(福音館書店)
楽しみにしていた、いも掘り遠足が雨で延期に。土の中でどんどん育つおいもを想像して、子どもたちみんなでおいもの絵を描きはじめます。大きなおいもは、ヘリコプターで幼稚園に運び、プールに浮かべて船にしたり。たくさん遊んだあとは天ぷらや焼きいもなどを作って、おいもパーティを楽しみます。大きなおいもをめぐる子どもたちの空想がつまった本です。
【保育士コメント】
子どもたちの豊かな想像が無限に広がるユニークなお話です。どんな状況もポジティブに変換する子ども達の発想力に脱帽させられます。4歳児くらいからの読み聞かせにおすすめです。
お月見を楽しむ本
今年の十五夜は9月29日(金)。すすきやお月見団子を飾り、夜はお月様が主役の本で、秋の夜長を楽しみませんか。
おつきさまこんばんは/作:林明子(福音館書店)
『はじめてのおつかい』『こんとあき』の作者・林明子さんが描いた赤ちゃん絵本です。絵本を通して挨拶に親しむことができます。安心感のある優しいタッチの絵が特徴で、表紙と対照的な裏表紙のイラストにも注目です。
【保育士コメント】
「こんばんは」と挨拶遊びが楽しめるので、0歳児や1歳児など乳児の子どもたちの読み聞かせにもおすすめです。
パパ、お月さまとって!/作:エリック・カール 訳:もりひさし(偕成社)
「お月さまをとって!」と娘にせがまれたお父さん。長い長いはしごを夜空にかけて、月を取りに行く優しさに溢れた物語。作者は『はらぺこあおむし』で有名なエリック・カール。絵本の画面が左右上下に開く仕掛け絵本になっています。
【保育士コメント】
内容はいたってシンプルですが、仕掛けが面白く子どもたちが夢中になります。主人公のモニカをお子さまの名前に替えて読んであげたら喜ぶと思いますよ! 2歳児以上の読み聞かせにおすすめです。
うさぎのダンス/作:彩樹かれん(ひさかたチャイルド)
うさぎの仲間に入って踊りたいたぬきのポンちゃんは、うさぎに変身するために苦手なニンジンを毎日食べるようになります。はたしてポンちゃんはうさぎに化けて、うさぎたちと一緒に踊ることができるのでしょうか。簡単な仕掛け付き絵本です。
【保育士コメント】
絵がかわいらしく、とくに女の子に人気の絵本です。純粋で頑張り屋さんのポンちゃん。そんなポンちゃんを子どもたちも必死で応援してくれることでしょう。4歳児以上の読み聞かせにおすすめします。
おつきみおばけ/作・絵:せなけいこ(ポプラ社)
十五夜の夜。森でママとはぐれて泣いているうさぎちゃんを励まそうと、お月見団子に化けたおばけちゃん。おばけちゃんが化けたお月見団子があまりにも美味しそうで、うさぎちゃんはついかじりついてしまい……。
【保育士コメント】
『ねないこだれだ』をはじめとする数々の名作を生み出してきた、せなけいこさんの本。優しさや思いやりとは何かを教えてくれます。2歳児くらいからの読み聞かせにおすすめです。
秋の訪れを絵本で学ぼう
食欲の秋、芸術の秋、スポーツの秋、そして読書の秋。厳しい残暑が続きますが、一足お先に絵本を通して季節の移り変わりを楽しみませんか。
秋の風景だけでなく「かさ かさ かさ」「ぼとん ぼとん ぼとん」など、繰り返す擬音も特徴です。おしゃべりをはじめる1歳前後くらいのお子さんにおすすめです。