【現役保育士おすすめ】8月の読み聞かせにぴったりの絵本

【現役保育士おすすめ】8月の読み聞かせにぴったりの絵本

親子のコミュニケーションの時間でもある絵本の読み聞かせ。毎日読み聞かせをしていると、どんな絵本を読めばいいか迷うこともあることでしょう。そこで現役保育士に「8月の読み聞かせにぴったりの絵本」を教えてもらいました。行事から夏の風物詩まで、この季節の魅力が味わえる絵本がいっぱい! 読了済みのママのコメントと合わせてご紹介します。

夏の風物詩がテーマの絵本

海・花火・すいか・ひまわり・お祭りなど、夏を象徴するイベントや食べ物、お花がテーマになった絵本をご紹介します。

今年の夏をしっかりと満喫するために、絵本も活用しながら、めいっぱい楽しみませんか。


はなびドーン/作:カズコ・G・ストーン(童心社)

夜空に打ちあがる色とりどりの花火。

「ドーン」「キラキラキラ」「シューッ」といった擬音語が多く、シンプルながら臨場感を味わうことができます。

思わずため息が出るほど美しい絵も魅力のひとつです。

■保育士コメント

ぱっと目を惹くビビットな色合いで0歳児の赤ちゃんから楽しめます。

ママの感想
ママの感想

とにかくイラストが美しくて私も大好きな絵本です。登場人物はいないし、ストーリーもありません。でも、暗い夜空に大輪を咲かす花火の美しさ、胸がいっぱいになる感動を小さな子どもに伝えることができます。

ひまわり/作・絵:和歌山静子(福音館書店)

地面に落ちた一粒のひまわりの種。

おひさまをたっぷり浴びて、どんどん大きくなります。

たて開きの絵本いっぱいに、生命力あふれるひまわりの成長が描かれています。

■保育士コメント

力強い絵と愉快なオノマトペでのびのびと表現されているので、1歳児や2歳児クラスにぴったりです。

ママの感想
ママの感想

字の大きさに合わせて、声もだんだん大きくして読み聞かせています。紙いっぱいに描かれたひまわりの絵は迫力満点です。

ありとすいか/作・絵:たむらしげる(ポプラ社)

ある暑い夏の午後。

真っ赤に熟した大きなスイカを巣に運ぼうとする小さなアリのお話です。

スイカを動かすために大勢の仲間を呼び出すのですが、すいかはビクともせず。アリたちが考えついた方法とは……?

■保育士コメント

アリの気持ちになって読むと面白いので、2歳児以上の子たちにおすすめします。

ママの感想
ママの感想

アリが奮闘する様子やスイカのみずみずしさがしっかりと伝わってくる絵本です。読み終わった後、息子が「スイカ食べたいね〜」と一言。日中の読み聞かせに!

すいかくんがね…/作・絵:とよたかずひこ(童心社)

すいか割りの棒を上手によける、すいかくん。

余裕の顔を見せていましたが、ついに棒が命中してしまいます。いったいすいかくんはどうなってしまうの⁉ 

すいかくんの表情や動きについクスッと笑ってしまうはず!

■保育士コメント

シンプルで簡単なお話なので、1歳児や2歳児から楽しめると思います。

ママの感想
ママの感想

お決まりの台詞は「しんぱいごむよう!」。3歳の息子は手のひらを前に出してまねをしています。

なつといえば…/著:新井洋行(アルファポリス)

季節を楽しむ連想絵本。

夏といえば海、海といえば白い波、といったように連想式に夏の風物詩が登場します。

■保育士コメント

シンプルな絵とリズムのいい文章で、1歳児でも夢中になれると思います!

ママの感想
ママの感想

発想力を刺激しそうと思い、『はる』『あき』『ふゆ』も購入しました。この本をきっかけに我が家ではよく連想ゲームで遊んでいます。

キラキラした夏の風景が楽しめる本

太陽がさんさんと降り注ぐ夏。青い空に広がる大きな入道雲、キラキラと輝く海、家の中にいても聞こえてくる蝉の鳴き声。

そんな夏らしい情景を感じることができる絵本たちをご紹介します。


なつのいちにち/作:はたこうしろう(偕成社)

暑い夏の日。クワガタを追いかける”ぼく”の冒険が描かれています。

空や草木の色、影の伸びなど、夏らしさがふんだんにつまった1冊です。

まるで自分がクワガタ探しに行ったような気分になれますよ!

■保育士コメント

夏らしさいっぱいの絵が理解きる4~5歳児以上の子がいいと思います。

ママの感想
ママの感想

子どものころ早起きをして友だちと一緒にカブトムシを取りに行ったことを思い出しました。夏の匂いや空気感を感じることができます。

夏 なつ/作:五味太郎(絵本館)

「かーん、かーん、かーん」「ちりちりちりちり」独特な擬音とともに、だれもが心のなかにもっている「夏」が表現されています。

■保育士コメント

想像力が身についてくる5歳児くらいからおすすめです。

ママの感想
ママの感想

自分の中の「夏の記憶」と重なり、とても懐かしい気分になりました。こんな風に音で記憶していることもあるんだと、改めて気づかされます。シンプルなストーリーですが時代に影響されない名作だと思います。

チリとチリリ うみのおはなし/作・絵:どいかや(アリス館)

チリとチリリが自転車に乗って海の中を冒険するお話。

サンゴの迷路を進み、貝殻のソファに座り、海のソーダゼリーをほおばり、2人は大満足!

キラキラした海の世界が優しくふんわりとしたタッチで描かれています。

■保育士コメント

細かく描き込まれた絵を見てるだけでも楽しいチリとチリリのシリーズ。4~5歳児以上だとより楽しめると思います。

ママの感想
ママの感想

「うみのおはなし」は5歳の娘史上最高の絵本です。夢いっぱいのお話で私も大好き。夏にぴったりの爽やかなお話です。

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愉快なおばけが登場する絵本

日本の夏といえば怪談。おばけシーズン到来です。

うだるような暑さの今こそ、おばけの絵本を読めばスッキリするかも⁉ 

おばけ好きな子もそうじゃない子も夢中になれる本がいっぱいです。


おばけのアイスクリームやさん/作:安西水丸(教育画劇)

森でアイスクリーム屋さんをしているおばけのぼんちゃん。

ねこちゃんに会ったら「ねこちゃんアイス」、うさぎちゃんに会ったら「うさぎちゃんアイス」、双子のハトさんにあったら「ふたごちゃんアイス」。

楽しいアイスのイラストと擬音が特徴の1冊です。

■保育士コメント

1歳児や2歳児の子たちはアイスクリームの食べ真似をして楽しんでいます!

ママの感想
ママの感想

シンプルでとても分かりやすい内容です。娘はぼんちゃんというオバケの名前も好きな様子。水丸さんの絵本は子どもたちにもうけてます。

ばけばけばけばけばけたくん/文・絵:岩田明子(大日本図書)

食いしん坊おばけの、ばけたくん。

夜中の台所でパクパク食べていたら食べたものになっちゃった。

次々に子どもの大好きな食べものになる、ばけたくんの変化と、リズム感のある言葉が楽しい絵本です。

■保育士コメント

いちご・キャンディ・スパゲッティなど身近な食べ物がたくさん出てくるので1歳児くらいの子どもでも楽しめます。

ママの感想
ママの感想

おばけ好きの娘のために購入しました。「次は、何に変身するかなー?」と言いながらページをめくり読み聞かせしています。擬音も面白いので、ゲラゲラ笑ってくれます。最後のオチもうまく、著者のセンスを感じる絵本です。

おばけなんてないさ/作・絵:せなけいこ(ポプラ社)

「おばけなんて ないさ おばけなんて うそさ~」誰もが1度は歌ったことのある童謡「オバケなんてないさ」が、せなけいこさんの貼り絵で楽しい絵本になりました。

歌の歌詞、楽譜付き。子どもと一緒に歌いながら読みませんか。

■保育士コメント

歌が歌えるようになると子どもたちもいっしょに歌ってくれるので、2歳児以上の子どもたちにおすすめです。

ママの感想
ママの感想

幼稚園でこの歌を歌っていたため、この本は娘の大のお気に入りです。普段は「おばけ怖い」「嫌い」といってますが、この本だけは「読んで~」と積極的にもってきます。

おばけばたけ/作:林なつこ(マイクロマガジン社)

夕暮れ時、おばけ畑に野菜を取りにきた男の子。

男の子を驚かせようと、ろくろっきゅうりやだいこんおろち、すいかっぱなど、へんてこなおばけが飛び出してきます。

はたして、男の子は無事に野菜を取って帰れるのか。

■保育士コメント

実は食を見つめ直す機会にもなる絵本です。野菜嫌いが激しいお子さんなら、試しに読んでみては!

ママ感想
ママ感想

とってもコミカルでテンポがよくオチもある楽しい絵本です。うちの子はおばけをやっつけるために元気な声で呪文を唱えてます。

おばけでんしゃ/文:内田麟太郎 絵:西村繁男(童心社)

おばけを乗せて走る「おばけでんしゃ」。

妖怪駅を出発して、火の玉が飛び交うくらやみ駅、雪女のいるさむざむ駅。

そして最後に到着した駅とは?

ページをめくるたびに奇妙で面白いおばけに出会えます。

■保育士コメント

細かく描き込まれているので見るたびに新しい発見があることでしょう。電車好きのお子さんにもおすすめです。

ママの感想
ママの感想

読むたびに「ここにもオバケいる」と新たなおばけを発見。目をキラキラさせて絵を見ています。母はおばけを見つけた時の子どもの反応がかわいくて、ついこの本ばかり読んでしまいます。

めっきらもっきらどおんどん/作:長谷川摂子 絵:ふりやなな(福音館書店)

遊ぶ友だちを探しに神社に向かったかんた。ところが神社には誰もいない。

つまらなくて、めちゃくちゃな歌を歌っていると、どこからともなく奇妙な声が。大きな木の根元にある穴をのぞきこむと、ひゅうっ! と吸い込まれてしまい……。

■保育士コメント

少し長めのお話なので、4歳児や5歳児くらいからがいいと思います。

ママの感想
ママの感想

へんてこな世界に迷い込んでしまった少年のお話です。怖いはずなのにどこか安心感に包まれている、不思議な魅力いっぱいの絵本です。

読み聞かせで楽しい親子時間を

読み聞かせ
Yumiko Kinoshita- stock.adobe.com

連日続く猛暑日。「暑すぎて今日は外に出られない!」という時にも絵本の読み聞かせはおすすめです。

涼しくしたお部屋の中で、家族みんなで楽しく心地のいい親子時間を。

外でもお家でも夏の楽しい思い出を作りたいですね!

2023.08.01

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