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子どもの好き嫌いは絵本で克服!おすすめ食育絵本5選
子どもの好き嫌い、どうやって克服しようかお悩みのママも多いと思います。調理法を変えてみたり、おやつにアレンジしたりするのもいいけど、根本的な解決にはならないですよね。そういうときに役立つのが「絵本」かもしれません。絵本を通じて嫌いな食べ物のイメージを変わったら、「食べてみようかな」という気持ちになるかも。
なんで子どもは食べ物の好き嫌いがあるの?
まず考えられる原因としては、子どもの味覚は大人とちがう、ということ。
大人に比べると、子どものほうが好き嫌いが多いと思いませんか?子どもの頃は苦手だったけど、大人になったら食べれるようになったものがあるという人も少なくないはずです。その原因として考えられるのは「子どもの味覚は大人とちがう」ということ。
味覚教育を提唱したフランスのジャック・ピュイゼの理論を基本に、日本の食文化、風土、教育に合わせた日本ならではの味覚教育のあり方を考えている「子どものための味覚教育研究会」は次のように述べています。
“
「味覚教育」は、「味覚」や「味」を教えるものではありません。何故なら、「味覚」は教えることも教わることもできないものだからです。誰もあなたの代わりに感じることはできません。また、誰もあなたと同じ記憶や経験を持っていません。五感で感じるものや記憶、経験が大きく関わる「味覚」は人それぞれ固有のものなのです。
出典: IDGE 子どものための味覚教育研究会
五感で感じ、記憶や経験が大きく関わる「味覚」。味やにおいがどうしても好きになれないのは仕方ないのかもしれませんが、食べ物に対する印象やイメージを変えることは、他人にもできることかもしれません。それが子どもの大好きな絵本に出てくる食べ物だったら...…その絵本をパパやママといっしょに楽しく読んだ記憶があったら...…もしかしたら、子どもが「ちょっと食べてみようかな」という気持ちになるかもしれませんよね!
楽しく絵本を読んで、嫌いな食べ物のイメージを変える!
お気に入りの絵本がある子どもは少なくないでしょう。絵が好き、語り口がおもしろい、ストーリーが魅力的、雰囲気がすてきなど、いろんな理由があると思います。子どもにとって絵本は、新しい世界をひらく扉ともいえます。
嫌いだと思い込んでいたあの食べ物が、もしお気に入りの絵本に登場したら、まずその見た目からちょっとずつ好きになってくれるかもしれません。小さなきっかけかもしれませんが、最初の出会いは重要ですよね。
そこで今回は、子どもが新しい味覚と出会うための、食べ物を主題にした絵本をご紹介します。
野菜嫌いが克服できる?楽しい絵本
初めて野菜を食べる前に野菜好きになっていてくれたら嬉しいですよね。すでにちょっと苦手な野菜があるお子さんでも、おもしろい絵本を読むことで、そのイメージを変わるかもしれません。
「にんじん」 せなけいこ 文・絵
【1歳から】
和紙のようなあたたかみのあるイラストがすてきなこの絵本。にんじん好きの動物がたくさん出てくるので、子どもには親しみやすいストーリーです。きりんもかばもうまも、みんなにんじんが大好き。そのおいしそうに食べる姿がほほえましいです。「にんじんすきなこ だあれ」の呼びかけが繰り返されるので、にんじん嫌いな子どもでも、思わず「はーい」と言ってしまうかも...?
「おやおや、おやさい」 石塚ちひろ 文・山村浩二 絵
【2歳から】
この絵本では、野菜が主役です。「マラソン大会」で野菜たちが元気に走りまわります。タイトルの「おやおや、おやさい」もそうですが、「そらまめ そろって マラソンさ」「りっぱなパセリは つっぱしる」など、音の楽しさも満載です。野菜たちが一生懸命走る姿がおもしくて、大人も思わずくすっと笑っちゃいます。
「トマトさん」 田中清代 作・絵
【3歳から】
表紙からインパクト大!ある暑い夏の日、トマトさんがドタっと地面に落ちます。その様子がまだ迫力あるので、子どもはぐいぐいと絵本の中の世界に引き込まれるでしょう。悲しくなったトマトさんが涙をぽろりと落とした姿を見たら、トマトが嫌いなんて言えなくなるかもしれません。シンプルなストーリーですが、読後感がとても良く魅力的な絵本です。
肉も魚も「命をいただく」ということが伝わる絵本
スーパーで切り売りされている肉や魚が、本当は「生きていた」命あるものだということを、早い段階から子どもには伝えたいですね。その命をいただくありがたみを、大人ももう一度思い返せるような絵本をご紹介します。
「さかなだ さかなだ」 長野ヒデ子 作・絵
【3歳から】
「まいどあり!」大きなさかなが届けられた先は保育園。まずはじっくり観察する子どもたち。「おおきいね!」「こわいよー!」「はがあるよ!」「おこってる?」。みんなで料理して、みんなで食べて、残ったのは骨だけ。その骨の絵を描いたり、ホネホネダンスをしたり、食べたあとまで楽しい。食の楽しさが伝わる絵本。少しずつ変化するさかなの表情にも注目です。
「しんでくれた」 谷川俊太郎 作・塚本やすし 絵
【3歳から】
ドキッとするようなタイトル。シンプルな絵と文章だからこそ深く響く「いのちは いのちをいけにえとして ひかりかがやく」というテーマ。この本を読んだあとは大人も「いただきます」「ごちそうさま」という言葉の重みを感じることでしょう。強いタッチで描かれた生き物たちの姿が印象に残ります。「しんでくれた」直接的な表現にいろんな意見があるようなので、まずは大人が読んでみて、子どもに読んであげたいかどうか判断してみるのがいいかもしれませんね。
どうやって絵本を選んだらいい?読みきかせのコツは?
絵本を選ぼうといざ本屋さんに行っても、たくさんある中から選ぶのはむずかしいですよね。そういうときは、図書館や絵本専門店に足を運んで、子どもの年齢や性格、どの食べ物が嫌いかなどを伝えてアドバイスをもらうことをおすすめします。その中で大人が気に入ったものを選んでいいと思います。
読みきかせのコツとしては、リラックスして読むことです。無理せず、楽しく読むことを心がけましょう。上手に読むのもいいですが、ゆっくり読んで子どもが口をはさむ余地を作ってあげるのもいいでしょう。
ただし、「なんとかして嫌いな食べ物を好きになってもらおう!」と張り切るよりも、絵本を読むという経験の共有を意識することが大事。この記事を参考に、絵本を通じて親子で楽しく食べ物について学んでみてくださいね。