「ダメ!」と怒鳴るより効果的…子どもの「これ買って」攻撃に屈しないフランス流子育ての“極意”
夜泣きをしても親がすぐに抱っこしない理由
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日本と海外とで、子育ての仕方に違いはあるのか。移住先のフランスで9歳、7歳、1歳の3人の子どもを育てるデジタルクリエイターのロッコさんは「フランスでは、大人が先回りして子どもに手を貸すことは少なく、見守る子育てが主流だ」という――。 ※本稿は、ロッコ『フランス人はママを理由に諦めない』(扶桑社)の一部を再編集したものです。
子どもと一緒に寝ない2つのメリット
日本で長男を出産したときに、フランス人の夫が「これだけは絶対にやらない!」と断言していたことがあります。それは、子どもと一緒のベッドで寝ること。幼い頃に家族で川の字で寝ていた私は、そんな日本の習慣について説明しましたが、結局、最後まで意見が変わることはありませんでした。
実践して感じたメリットは2つ。まず、睡眠の質が高まったこと。産院では、子どもの存在が気になり休めていなかったと気づきました。そして、寝かしつけが不要なので自分の時間をしっかり確保できたこと。子どもと一緒に寝てしまう「寝落ち」も心配ありません。
フランスでは、義務教育が始まる3歳になると自分のベッドを準備する習慣があります。我が家の子どもたちも、一緒に組み立てたベッドに、誇らしげな顔で横たわっていたのが印象的でした。
フランス流「夜泣き」対応術
子どもの夜泣きで眠れない……これは世界共通の悩みで、フランスでも同じです。とくに、フランスでは子どもを1人で寝かせる習慣があるため、最初の頃は心が折れそうになる瞬間を何度も経験しました。
最近では生後18ヶ月になる三男が夜泣き虫で、夜中の2時や4時に泣くことを繰り返しています。私は子どもの泣き声を聞くと反射的に抱っこしてあやしたくなるのですが、夫はすぐには動きません。子どもの泣き声を聞きながら状況を判断するのです。
「寝言のような泣き方だから、すぐに寝るかな?」「お気に入りの人形が見つからず、不安になっているのかな?」。そんなことを考えながら、しばらく様子を見守ります。実際、「ふえ~ん」と泣いても目を閉じているときは、静かに待っているだけでスヤスヤと寝てしまうことも。そんなとき、夫は得意げに「ね! 寝たでしょ?」という顔をして私を笑わせます。





























