「これは大変な問題だ」と料理店が頭を抱える…注文の仕方がわからない30~40代が増加している"由々しき事態"
一目置かれる人の「アラカルト」の頼み方
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居酒屋なら大丈夫だが、それなりのフレンチやイタリアン、中華でのオーダーはちょっと不安……。そういう人は少なくないだろう。『東京最高のレストラン』編集長の大木淳夫さんは「簡単なコツさえ覚えてしまえば、すぐにメニュー選びは楽しくなり、お店の人からも、あの人慣れてるなって思われるようになる」という――。 ※本稿は、大木淳夫『50歳からの美食入門』(中公新書ラクレ)の一部を再編集したものです。
「慣れてる」と思われる注文の手順…アラカルトの大問題
レストランに入ってから一番楽しいのは、メニューを見る時間です。このお店にはどんな料理があるんだろうと思いながら、ひとつひとつ料理名を眺め、作戦を立てる時間はワクワク感しかありません。
ところがもう長い間、ある程度高級な料理店では「おまかせ」が主流です。お店側のメリットが大きいように感じますが、客にとっても“座れば自動的に料理が出てくるシステム”は楽なので一気に広がりました。
しかし、グルメブームをけん引してきた世代が高齢化した最近、反発が広がっています。もうたくさんは食べられなくなり、おまかせだけだと量が多すぎて、お店に行きたくても行けなくなってしまったからです。
そんなこともあり、徐々にアラカルトが復権してきたのですが、ここでまた大きな問題が。30代、40代といった今の主流層はおまかせで育っているので、「お好きなものを注文してください」と言われても、どう頼んだらいいのかわからないんですね。あるアラカルト主体のフレンチシェフは「これは大変な問題です」と悩んでいました。今はバブル世代の常連が来て料理を上手に頼んでくれるけれど、その下が育っていないので、この先どうなってしまうのだろうと。
みなさんはどうでしょうか。居酒屋なら選べるけど、フレンチやイタリアン、中華だと不安かも……って思っていますか。でも大丈夫です。簡単なコツさえ覚えてしまえば、すぐにメニュー選びは楽しくなるし、お店の人からも、あの人慣れてるなって思われるようになりますから。知的冒険を楽しみましょう。

























