ジンベエザメでもマンタでもない…沖縄美ら海水族館で海洋生物学者が全力でおすすめする「生き物」の展示

ジンベエザメでもマンタでもない…沖縄美ら海水族館で海洋生物学者が全力でおすすめする「生き物」の展示

九州地方・沖縄の水族館"プロの見どころ"を紹介

沖縄美ら海水族館はジンベエザメやマンタの展示で有名だ。海洋生物学者の泉貴人さんは「建物を出る直前まで、興味深い展示の嵐だ。深海コーナーもぜひ見てほしい」という。九州地方の水族館とともに紹介しよう――。 ※本稿は、泉貴人『水族館のひみつ 海洋生物学者が教える水族館のきらめき』(中公新書ラクレ)の一部を再編集したものです。

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開館20周年を迎えた「沖縄美ら海水族館」の巨大水槽「黒潮の海」と来場者=2022年11月1日、沖縄県本部町

長崎県の海は「生物豊かな海」

九十九島水族館海きらら「九州四天王・西の雄」

クラゲの専門家なので、長崎で最も推す水族館はこちらとなる。ペンギンマニアなら長崎ペンギン水族館となるのだろうが、そこはご容赦願いたい。

日本を代表する多島海である「西海国立公園九十九島」。この島々の一角に、九十九島パールシーリゾートという公園があり、その中心部に立つのがこの「九十九島水族館海きらら」。

ここのウリは地域密着型展示。九十九島の海で確認された生物だけを展示するというこだわりである。地元だけ? と侮るなかれ、長崎県は海岸線の長さが北海道に次いで日本で2番目に長く、実に様々な地形を擁するうえ、黒潮の分流である対馬暖流が流れ込む、生物豊かな海なのだ。

日本で最も多くのクラゲが確認されている

その影響を一番受けるのがクラゲであり、九十九島周辺では日本中で最も多くのクラゲが確認されている。当然、水族館もクラゲを一つの推しにしている。ポリプの飼育施設「クラゲ研究室」はガラス張りにしてあり、飼育スタッフがクラゲの世話をしている様子を直接見ることができる。

さらに、カブトガニの展示も見もの。長崎周辺には“生きた化石”カブトガニが棲息する干潟があり、水族館でも調査をしている。そのため、ほかでは見たことがないような、馬鹿でかいカブトガニの成体を展示しているのだ。

水族館のほかにも、九十九島パールシーリゾートでは遊覧船で九十九島のクルージングができるし、多数のレストランや土産物店もある。水族館だけ見て撤退するのはもったいない、ぜひ周りも楽しんでな!

アクセス:JR九州佐世保線佐世保駅から路線バスに乗り、「パールシーリゾート・九十九島水族館」で下車、徒歩すぐ。
所在地:長崎県佐世保市鹿子前町1008
TEL:0956-28-4187

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2025.08.18

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