「退職代行を使う人はカス」で大炎上…モームリに業界1位を奪われた、"元祖"創業者が明かす"敗北の理由"

「退職代行を使う人はカス」で大炎上…モームリに業界1位を奪われた、"元祖"創業者が明かす"敗北の理由"

退職代行サービスと言えば最大手の「モームリ」が有名だ。だが、そのビジネスモデルは別の企業がつくったものだった。なぜ市場を開拓したにもかかわらず、後発のモームリに敗れたのか。日本初の退職代行サービス「EXIT」を創業した岡崎雄一郎さんに、ライターの黒島暁生さんが聞いた――。

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※写真はイメージです

元祖は「モームリ」ではなく「EXIT」

今年の新卒、○人が退職代行を利用――いつしかそんな言葉が風物詩となった。○には、1000人単位の数字が報じられている。「会社を辞めたい」、その意志を代理で伝える退職代行サービス。国内で最も有名なのは「モームリ」だろう。

一方、日本で初めて退職代行サービス「EXIT」を創業し、現在は経営から退いている、おかざきさん(https://x.com/okazakithe)のnote記事が話題になった。タイトルは「元祖退職代行『EXIT』が『モームリ』に追い越されるまでのリアルな話〜EXIT創業から現在まで〜」。時代の最先端ともいえるサービスを展開しながら先行者利益を取れず、馬群に沈んでいった同社の創業者は今、何を思うのか。

おかざきさんと対峙したとき、脳裏に「異端児」の文字が浮かんだ。腕全体から首までを覆う刺青。その風貌と裏腹に、極めて礼儀正しい挨拶の仕方。東京の私学ではその学力において右に出る者のいない開成中学校高等学校の卒業生であり、卒業後は渡米して州立大学で学んだ。帰国後は解体業や水商売の黒服に従事するなど、異質な経歴だ。

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退職代行の“元祖”を立ち上げた岡崎雄一郎さん

“退職代行を使うやつ”なんて本当にいるのか

退職代行サービス「EXIT」は、小学校時代からの友人だった岡崎雄一郎さん(おかざきさん)と新野俊幸さんを共同代表として、2017年に産声をあげた。その端緒は身近なところからの着想だったという。

「私からみると、新野は律儀というか繊細なところがあって、何度かの転職歴がある彼自身が『退職したいと言いづらい空気がある』と悩んだ経験があるんです。私は退職の意志は自分で伝えるべきだと考えていたし、最悪の場合でも『バックレればいいじゃん』という考えの持ち主なので、新野が退職代行をやろうと言い出したときは爆笑しました。『そんなやつ本当にいるのか?』と懐疑的にさえ感じました。ビジネスのスタートは、完全にギャグでしたね」

だがそんなおかざきさんの予想とは裏腹に、退職代行を利用する人は想定を遥かに上回った。

「最初の方は、1件あたりの値段もふわっとしていました。確か『5万円から10万円』というような値段設定だったと思います。現在は相場ができていて、1件2万円くらいだと思います。月の売り上げも、いいときは2000万円くらいだったと記憶しています」

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2025.05.27

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