青学も駒澤も蹴散らし15年ぶり快挙の予感…名門・早稲田が復活で2026年箱根駅伝を制覇すると言える4つの理由
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早稲田大学競走部の株がここへきてうなぎ上りだ。なぜなのか。フリーランスライターの清水岳志さんは「花田勝彦監督(53歳)は昔かたぎの雰囲気を醸しながらも陸上界や体育会といった組織のイノベーター的存在だ。不合理なしきたりをぶち破り、新たな道を切り開く。学生に対しては管理的指導ではなく自律を促し将来の生きる術をも授けている。そうした指導が名門ワセダを復活へと着実に導いている」という――。
往路3位でゴールする早大5区の工藤慎作=2025年1月2日、神奈川県箱根町
今年の箱根駅伝は青山学院大学が2連覇で幕を閉じた。駒澤大学や國學院大学などのライバルを振り切って地力を見せつけた形だったが、2026年正月は早稲田大学が15年ぶり14回目の優勝争いをするのではないか、といった声が駅伝ファンから聞こえてくる。
2022年の箱根駅伝では13位でシード権(10位以内)を逃したが、その後は23年6位、24年7位、25年4位と順位を上げて上り調子であることに加え、この1年でさらにパワーアップするとの見方が強いのだ。
背景にあるのが、同大OBで競走部駅伝監督の花田勝彦(53歳)のチーム改革だ。大学4年間はエース選手のひとりとして活躍し、大卒後は実業団のエスビー食品を経て、上武大学駅伝部監督(同大ビジネス情報学部准教授)、GMOインターネットグループ監督を歴任し、2022年に母校の監督に就任したのだが、いったいどんなテコ入れをしてきたのか。