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妊娠中、仕事のストレスに耐えられない。休職申請のために診断書発行してもらえる?
妊娠中も仕事を続けている女性は、働いていてしんどいと感じたり疲れを感じることがあるでしょう。妊娠中の仕事のストレスからくる症状にはどのようなものがあるのでしょうか?今回の記事では、妊娠中にストレスを感じたときの症状や診断書発行、休職申請などについて、体験談とともにご紹介します。
妊娠中、仕事のストレスに耐えられない
妊娠中に働くのは大変なことです。妊娠中はつわりやホルモンバランスの変化などによって、仕事でストレスを感じやすくなります。
今回は、妊娠中の仕事をテーマに、どのようなストレスや症状を抱えていたのか、職場でどうしていたのか、ストレス解消法などを、育児中の女性たちに聞いてみました。
妊娠中の仕事のストレスから吐き気や頭痛などさまざまな症状が出ることがあるようです。妊娠中の体調には個人差が大きいようですが、うつ病の症状が出てしまったりと仕事に支障が出る女性もいるでしょう。
まずは、妊娠中の仕事のストレスからどのような症状が出たかを聞いてみました。
30代ママ
40代ママ
妊娠中に貧血になってしまい、動悸や息切れの症状がありました。休めるときは仕事を休んで、貧血の治療をしていました。
20代ママ
妊娠中の仕事のストレスからなのか、精神面で辛い症状がありました。不安感が強くなってしまって、うつ病のような症状が出ていた時期があります。
妊娠中の仕事のストレス、ホルモンバランスの変化やつわりなどから、動悸や息切れなどの疲れやすさ、貧血の症状や、不安感や気分の落ち込みなどうつ病のような症状があったという声もありました。
妊娠中の体調不良は、ママ本人だけでなく赤ちゃんにも負担になることもあるようです。
体調が悪いときの対応方法
妊娠中に体調が悪い場合、無理せずに適切に対応することが大切です。妊娠中の仕事のストレスやホルモンバランスの変化などから体調が悪い場合、診断書をもらうなど、具体的にどのように対応したのかを聞いてみました。
職場に相談する
20代ママ
身体が重くなったり、今まで通りに動けないのがストレスでした。妊娠8カ月くらいのときに吐き気や頭痛の症状がひどくなった時期があり、そのときは通勤電車に乗るのもつらい状況だったため、会社の人に相談しました。
30代ママ
つわりはなかったものの、妊娠中期から後期にかけてはお腹の張りがつらく感じることがありました。上司に立ち仕事が辛いことを相談しました。
妊娠中は、つわりによる吐き気や頭痛、お腹の張りなどが大きなストレスになっているようです。特に妊娠初期から中期にかけては、つわりやホルモンバランスの変化から体調への影響が大きいため、仕事への影響も顕著になるようです。
職場の上司や人事関連部署の人に相談して、職場からのサポートを受けられるようにしたという声がありました。相談するにあたって、事前に勤務先の就業規則を確認したママもいるようです。勤務先から、業務内容や通勤方法の見直しなどの提案があるかもしれません。また、必要に応じて産婦人科の先生に相談し、適切な対応方法を見つけることも大切です。
業務内容・働き方・通勤方法を変える
30代ママ
動悸やめまいがひどい時期があり、通勤電車に乗ることができませんでした。会社の人に相談してリモートワークの日数を増やしたり、時差通勤をするようにしました。育児中の方が多く、出産・育児に理解のある職場なのだと改めて感じました。
20代ママ
出産ぎりぎりまで働いていたので、産休直前は通勤や長時間のデスクワークが辛かったです。会社の上司に相談して業務を減らしてもらい、時短勤務ができるように調整してもらいました。
職場に相談して、業務内容や働き方、通勤方法を変えたという声がありました。どのような対応になるかは会社や就業規則次第でしょうが、相談はしておくといいかもしれません。
妊娠中期から妊娠後期にかけては、体調の変化や検査の頻度が増えるため、上司や同僚との良好なコミュニケーションが重要になります。疲れたときは、まわりに声をかけておくと、柔軟な対応をしてもらえることもあるようです。
また、産婦人科の先生からのアドバイスを職場に伝えることで、理解を得やすくなる可能性もあります。
休職申請する
30代ママ
つわりの症状があまりにもひどく、生活がままなりませんでした。産婦人科の先生に診断書発行をしてもらい休職しました。安定期に入るまで休職扱いにしてもらい、安定期に入ってつわりが落ち着いたら職場に復帰しました。
30代ママ
妊娠中、気分の落ち込みや不安感などうつ病のような症状があって、仕事に集中することができなくなったため、診断書をもらって休職しました。医師の指導や治療を受けていましたが、なかなか改善せず、結局出産まで休職扱いになりました。
30代ママ
切迫早産になってしまったため、すぐに診断書発行をしてもらい休職扱いの措置にしてもらいました。休職中はとにかく安静にしていました。
妊娠中の体調によって、休職をしたというママの声もありました。妊娠中の体調は個人差が大きいため、何か異常を感じたときは医師に相談するなど早めの対応が必要となるようです。
特に妊娠後期は体調の変化が大きいため、無理をせずに休息をとることが重要です。また、うつ病や切迫流産のリスクを軽減するためにも、適度な休息とストレス管理が欠かせません。
診断書発行にあたっては、医師への相談が必要です。また、所定の費用がかかることがあるようなので、事前に確認しておくといいでしょう。
診断書には、具体的な症状や休養が必要な期間が記載されています。勤務先への相談や手続きのときに必要になるでしょう。
妊娠中に知っておきたい制度
妊娠中は、妊婦検診を受ける時間を確保しなければならないと法律で決められています。しかし、勤務先の状況によっては休みづらかったり、言いにくかったりと、まわりに打ち明けられないママもいると思います。ここでは、妊娠中に活用できる制度について紹介します。
母性健康管理指導事項連絡カード(母健連絡カード)
母性健康管理指導事項連絡カードは、男女雇用機会均等法が基準法となっている制度で、妊娠中や出産後の女性が妊婦検診等で医師から診断や指導を受けた場合、その指導事項を事業主に的確に伝えるためのものです。医師から記入された母性健康管理指導事項連絡カードは、労働者本人が勤務先に伝えます。
具体的な指導事項として、つわりによる勤務時間の短縮や通勤に配慮したテレワークの導入、自宅療養、入院などがあるようです。
医師による証明文書のひとつで、診断書と同等の書類と位置付けられています。そのため、母性健康管理指導事項連絡カードがある場合、診断書の提出は必要ないとされています。
職場は母性健康管理指導事項連絡カードに対して、適切な措置をしなければならないと義務づけられています。厚生労働省の資料によると、母性健康管理指導事項連絡カードは2021年7月に様式が改正され、より使いやすく、伝えやすくなっているようです。
職場に相談することで休職扱いにしてもらえたり、勤務時間の調整などの措置をしてもらえることもあるので、母性健康管理指導事項連絡カードをうまく活用することで、仕事を無理なく続けられれば嬉しいですよね。
傷病手当金
傷病手当金とは病気やケガなどで休業しているときに、本人とその家族の生活を保障するために設けられた制度です。傷病手当は、うつ病や切迫流産や早産、また自宅療養や入院の場合も対象となりますので、妊娠中でも申請することができます。特に妊娠初期から中期にかけて、つわりや体調不良で長期休職が必要な場合に活用できる可能性があります。
なお、傷病手当金の支給額は「支給開始日の以前12カ月間の各標準報酬月額を平均した額÷30日×3分の2」が基準となっているようです。
傷病手当金は、主に健康保険に加入している人が対象となります。申請手続きは加入している健康保険組合に確認しましょう。
妊娠を職場に伝えるタイミング
妊娠を職場に伝えるタイミングは、個人の状況や職場環境によって異なります。ここでは、実際のママたちの体験談を通じて、適切なタイミングについて考えてみましょう。
20代ママ
時間が不規則で激務の仕事だったので、早めに伝えておかないと深夜までの仕事が続いてしまうと思い、妊娠3カ月と判明した時点で上司にメールで伝えました。
30代ママ
育児しながら働いている女性社員が多い職場なので、あまり焦らず安定期に入った妊娠6カ月の頃に同じ部署のみんなに報告しました。
30代ママ
安定期に入ってから言えばいいかなと思っていたのですが、つわりで吐き気がしたり、年末だったので飲み会に誘われたりすることが多く体への負担も大きかったため、早めに伝えざるをえませんでした。
安定期かそれより前の妊娠初期に伝えたという方が多かったようです。妊娠中に仕事を続けるかどうかに基準はなく、個人の判断や本人の体調の具合にもよります。妊娠中の身体を第一に考え、配慮してもらうことが必要であれば、早めに伝えるとよいかもしれません。
また、休職や産前産後休暇をとる際に、会社としては仕事の穴を埋めるための対策をとる必要があります。少なくとも妊娠中期には、今後の働き方の希望もあわせて伝えるようにしましょう。
妊娠中の検査と体調管理
妊娠中は定期的な検査が必要となります。妊娠期間中に受ける主な検査と、それにともなう体調管理についても知っておきましょう。
20代ママ
妊娠初期は検査の頻度が多くて大変でした。特につわりがひどくて吐き気が止まらない時期と重なったので、検査のたびに気分が悪くなりました。でも、産婦人科の先生が丁寧に説明してくれて治療にも熱心だったので、赤ちゃんの成長を確認できて安心できました。職場には母性健康管理指導事項連絡カードを提出しなさいと先生にも言われました。
30代ママ
妊娠後期になると、お腹の張りが気になって。検査で切迫流産の可能性があるため要注意と言われたときは本当に焦りました。上司に状況を説明すると、すぐに業務内容を軽減して早めに休職させてもらえたのがありがたかったです。安静にすることで、なんとか出産まで乗り越えられました。
妊娠初期から中期にかけては、つわりや体調の変化に加えて、さまざまな検査が行われます。血液検査や超音波検査、母体血清マーカー検査などが主な検査のようです。これらの検査は流産のリスクを評価したり、胎児の発育状態を確認したりするために重要と言われます。
妊娠後期になると、胎児の発育や母体の健康状態をより詳細に確認するための検査が増えてくるようです。産婦人科での定期検診では、お腹の張りや浮腫みなどの症状にも注意を払ってくれたという経験者の声もありました。
これらの検査のために通院する必要があるため、仕事との両立が課題になることもあるでしょう。つらい症状がある場合などは医師に相談の上、職場には母性健康管理指導事項連絡カードを提出して、症状や産婦人科医からの診断結果などをもとに交渉をし検査ながら、検査や治療のための時間を確保することが必要になることもあるでしょう。
また、検査結果によっては適切な治療や安静が必要になる可能性もあるため、上司や同僚の理解を得ておくことも大切です。
ストレスを解消して、心身ともに健やかに
今回の記事では、妊娠中にストレスを感じたときの症状や診断書発行、休職申請などについて、体験談とともにご紹介しました。
妊娠中のストレスは要注意で、日々の生活の中でなるべく自分の身体を労わってあげたいですよね。母親のストレスがお腹の赤ちゃんにも影響するのではないか、と心配になることもあると思いますが、職場の理解があると気持ちが大分楽になるはずです。
妊娠中のストレスをできるだけ減らすのは、治療が必要なさまざまな症状だけでなく、ストレスからくるうつ病や切迫流産などのリスクを避けることにもつながります。
産婦人科からもらえる母性健康管理指導事項連絡カードなどの制度をうまく活用して、少しでも仕事の疲れや、妊娠中の仕事のストレスを回避しながら健康に出産できるように気を配りましょう。
お腹が大きくなる妊娠後期に疲れやすいと感じ、体の負担に感じることがありました。すぐに息切れしてしまったり、動悸が収まらないことがあって辛かったです。