こちらの記事も読まれています
子ども眼鏡は医療費控除の対象?保険適用範囲と助成・補助金の支給対象について
子ども眼鏡の医療費控除や補助金など購入前の確認ポイント
子ども用の眼鏡を購入するにあたり、治療費や購入費用が医療費控除の対象になるかや保険適用になるかなどが気になっている保護者も多いのではないでしょうか。補助金や購入費用の補助金の対象者になるのであれば、支給額や受給方法など事前に確認しておきたいですよね。子どもの治療用メガネの購入費用に関する控除用制度について、国税庁や厚生労働省などの資料を参考に気になるポイントを調査しました。
子どもの治療用メガネや矯正用眼鏡
子どもの治療用メガネや矯正用眼鏡、弱視眼鏡などについて悩んでいる保護者もいるのではないでしょうか。眼科医から眼鏡の購入を勧められたり、自主的に購入を考えている場合もあるかもしれません。
その際に、眼科や眼鏡店の選び方や矯正用眼鏡の効果などと並んで気になるのが、治療費や治療用メガネの購入費用という保護者も多いのではないでしょうか
子どもの治療用メガネや矯正用眼鏡、弱視眼鏡などの種類や年齢によっては医療費控除や保険適用の対象になったり、補助金支給を受けられる可能性があるようです。
今回は国税庁や厚生労働省などの資料を参考に、購入前に押さえておきたいポイントについて見ていきましょう。
子ども用眼鏡と医療費控除
子ども用の眼鏡は、種類によって医療費控除の対象になる場合もあるようです。国税庁の資料を参考に、対象となる範囲や控除申請のために必要な書類についてご紹介します。
対象となる眼鏡
国税庁のホームページでは、医師による診察や治療のために直接必要な眼鏡の購入は医療費控除の対象になると明記されています。子どもの視力の発育を促すために医師が購入を指示した場合などに適用され、一般的に治療用メガネと呼ばれるタイプは医療費控除の対象です。
斜視や弱視などの症状があり医師から治療用メガネの購入を勧められた場合は対象となるので、覚えておけるとよいでしょう。
医師の診断などがなく自分で購入できる近視や遠視、乱視などを矯正する矯正用眼鏡は医療費控除の対象ではありません。子ども用の眼鏡でも医療費控除の対象になるものとならないものがあるので、事前によく確認しておきたいですね。
医療費控除のために必要な書類
購入した子ども用の眼鏡が医療費控除の対象で実際に控除申請する場合、【確定申告書】と【医療費控除の明細書】を提出します。治療費に領収書は自宅で5年間保管する必要があります。
確定申告書にはマイナンバーや1年間の収入を記載する欄があります。【マイナンバーがわかる書類】や給与所得者の場合【源泉徴収票】もいっしょに用意できるとよいでしょう。
また、マイナポータル連携を利用して医療費控除を申告することもできます。この場合は医療費控除に使用する医療費通知情報をマイナポータルから取得することができ、所得税の確定申告書を作成する際に、該当項目に自動入力できるので手間が省けて便利です。
子ども用眼鏡の保険適用と補助金
子ども用の眼鏡を購入した場合、種類によっては保険が適用され健康保険から助成金が支払われる場合もあるようです。詳しい条件や支給額などを調査しました。
保険適用される眼鏡の種類
購入した眼鏡が保険適用されるには、以下の条件を満たすと支給対象者に該当します。
- 9歳未満の小児であること(9歳以上は不可)
- 弱視眼鏡や斜視矯正用眼鏡など、眼科医から必要と指示された治療用メガネであること
- 治療のために再度眼鏡を購入した場合、5歳未満なら1年以上、5歳以上なら2年以上経過していること
眼科医から眼鏡の購入を指示された場合、保険適用かどうかを確認してもよいでしょう。医師から【作成指示書】などと呼ばれる書類が渡されるようなので、眼鏡店で作る際に忘れずに持っていきたいですね。
保険適用された場合の助成額
子どもが保険適用される眼鏡を購入した場合、加入している健康保険から療養費として助成を受けることが可能です。支給額には上限があり、補装具費支給制度で規定されている基準額の100分の106に相当する金額が上限とされています。
たとえば弱視用の掛け眼鏡なら、36700円×1.06=3万8902円が上限金額です。
また2019年から、これまで治療用メガネの購入のみだった助成の対象者が修理費用にも適用となり、これも健康保険から補助金として支給されることになりました。
補助金は、治療用メガネ、矯正用眼鏡、弱視眼鏡などを作った後や修理後に保険申請する方法で支給されるようなので、支給対象者に該当する場合は診断書などの必要書類や申請方法などを確認して忘れずに手続きしたいですね。
子ども医療費補助の適用
子どもの治療用メガネの購入費用は、医療費控除の対象、また保険適用となるケースがありますが、自治体が行っている子ども医療費補助の対象にはなるのか気になっている保護者もいるかもしれません。
子ども医療費補助制度は、自治体によって規定された対象年齢の子どもが病気やケガで医療機関を受診した場合、保険適用内の医療費の一部または全額が自治体から支給される制度です。
つまり、弱視や斜視など、医師の診断に基づいて治療が必要と認められた場合や視力の発達を促すために必要な場合、保険適用内の治療費については控除の対象となります。
そのため、保険適用内とされる子どもの治療用メガネに関しても、子ども医療費補助制度によって助成される可能性があるでしょう。
対象年齢や範囲は自治体によって異りますので、眼科医や自治体に問い合わせてみましょう。
子ども用眼鏡に対する自治体や企業などの取り組み
自治体によっては健康保険とは別に独自で子どもの医療用眼鏡に関して助成金を支給している場合もあるようです。
制度の有無や対象年齢などの内容は自治体により異なりますので、ホームページなどで確認してみてはいかがでしょうか。
申請方法も自治体によってさまざまです。【眼鏡店の領収証】や【健康保険からの支給決定通知】、医師からの【診断書】や【作成指示書】などが必要になる場合もあるようです。提出書類は原本なのかコピーで対応できるのかも含め、不備がないよう準備できるとよさそうですね。
また、子ども治療用メガネ、矯正用眼鏡などの購入や治療費に関する補助や助成については、加入している健康保険組合や勤務先企業などの福利厚生制度によって補助金が支給されることもあるかもしれません。
企業や保険組合などによっては独自の支援制度を設けている場合もあるようなので、保険申請の申請方法や補助金の支給対象者に該当するか、支給額や診断書などの書類が必要かなど、確認してみる価値はあるかもしれません。
子ども治療用メガネをスムーズに用意するために
子どもの視力を守るためにも、適切な眼鏡を用意したいと思う保護者は多いかと思います。医療費控除の対象かどうかや保険適用の場合の手続きについてなど、予めわかっていると安心しやすいのではないでしょうか。
眼鏡店や眼科にかかるまえに、矯正用眼鏡や弱視眼鏡などの治療用メガネの購入費用に関する補助金の支給対象、申請方法について知っておけると心強いですよね。また企業や保険組合などの補助金があるか、支給対象者に該当するかなども調べておけるとよいでしょう。
控除用の制度を利用できる場合は、保険申請に必要な書類はなくさず用意して、自治体や企業、保険組合などの助成制度も利用できるとよいですね。
※記事内で使用している参照内容は、2019年8月20日時点で作成、2024年8月5日に内容を更新した記事になります。