すまい給付金とは?対象条件を理解して負担を減らそう。

すまい給付金とは?対象条件を理解して負担を減らそう。

対象者、給付条件、給付金額などを解説

2019.05.21

すまい給付金とは、住宅取得者の負担を軽くする制度です。住宅を取得しており、条件を満たしていれば最大50万円が給付されます。今回はすまい給付金とは何か、対象者や対象物件、対象年収にはどのような条件があるのかなど、国土交通省のすまい給付金制度のホームページをもとに紹介します。

すまい給付金とは

すまい給付金とは、消費税の引き上げによる住宅取得者の負担を軽減するための制度です。

対象物件や対象年収などの条件を満たす対象者であれば、最大で50万円の給付金を受けることができます。

すまい給付金制度は、住宅ローン減税によって負担が十分に軽減されない収入層に対して、消費税率引上げによる負担を軽減するために設けられました。

既に住宅を購入している場合でも、これから家屋や土地の購入を考えているご家庭でも、自身が給付対象となるか確認してみてはいかがでしょうか。

すまい給付金の対象者

すまい給付金の対象者にはどのような条件があるのでしょうか。


住宅を取得し居住していること

すまい給付金制度の対象者は、住宅を取得しており、登記上の持分を保有し、その住宅に住んでいることがひとつの条件となります。


収入が一定以下であること

収入額についても条件が設けられており、その内容は消費税率によって条件となる収入額が異なります。

消費税率が8%の場合は、住宅ローンを利用しており、収入額の目安が510万円以下の方が、消費税率が10%の場合は、住宅ローンを利用しており、収入額の目安が775万円以下の方が対象となります。

ただし、消費税率が10%時には、収入額の目安が650万円以下の要件が追加されます。その場合は都道府県民税の所得割額が13.30万円以下の方が対象となります。


住宅ローン利用無しの場合は50歳以上が対象

一軒家
iStock.com/acilo

住宅ローンを利用しない場合は50歳以上の方がすまい給付金の対象者となります。50歳未満の方は対象外となるので注意しましょう。

なお、すまい給付金制度上の住宅ローンは、居住する住宅取得のために必要な借入金であり、償還期間が5年以上の借入金であり、金融機関などからの借入金であることが定義として定められています。

親類や知人などからの借入金は住宅ローンと見なされず、すまい給付金の対象外となりますので注意が必要です。

出典:すまい給付金とは/国土交通省「すまい給付金」

すまい給付金の対象物件

すまい給付金制度には対象物件の条件も設けられています。新築住宅と中古住宅で条件が異なりますので、国土交通省の資料をもとに解説します。


期間内に引き渡しされた物件

対象物件は、すまい給付金制度実施期間内に引き渡された住宅であることがひとつの条件となります。

消費税が8%に引き上げられた平成26年4月以降に引き渡された住宅から、令和3年12月までに引き渡され入居が完了した住宅が対象物件となるので、購入したい家屋や土地が決まっている場合は、実施期間を確認しておけるとよいでしょう。


新築住宅の場合

新築住宅の場合は、不動産登記上の床面積が50㎡以上であり、施工中などに第三者の現場検査をうけ、

・住宅瑕疵担保責任保険へ加入した住宅・建設住宅性能表示を利用する住宅・住宅瑕疵担保責任保険法人により保険と同等の検査が実施された住宅

出典: 出典:対象要件(新築住宅)/国土交通省「すまい給付金」

これらのいずれかに当てはまる場合に対象物件となります。


中古住宅の場合

家の形
iStock.com/kokoroyuki

中古住宅の場合は、不動産登記上の床面積が50㎡以上であり、売買時等に第三者の現場検査を受け、

・既存住宅売買瑕疵保険へ加入した住宅・既存住宅性能表示制度を利用した住宅(耐震等級1以上のものに限る)・建設後10年以内であって、住宅瑕疵担保責任保険(人の居住の用に供したことのない住宅を目的とする住宅瑕疵担保責任任意保険を含む)に加入している住宅又は建設住宅性能表示を利用している住宅

出典: 出典:対象要件(中古住宅)/国土交通省「すまい給付金」

これらのいずれかに当てはまり、消費税の課税対象となる住宅が対象物件となります。

すまい給付金は建物の性能が、良質なまま担保されている家の形成を促したいという目的があります。
そのため、中古住宅に対しても上記のような一定の条件を満たした住宅が対象となっています。

出典:すまい給付金とは/国土交通省「すまい給付金」

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給付金額の計算方法

すまい給付金の給付額は、住宅取得者の収入、不動産登記上の持分割合によって決まります。

収入額によって給付基礎額が決まり、その給付基礎額に登記上の持分割合をかけた額が給付されます。

「給付額=給付基礎額×持分割合」の計算式で給付額を算出することができます。

収入は「額面収入」ではなく、都道府県民税の所得割額を指します。

そのため、すまい給付金制度の対象者である場合、給付申請をするときは、必ず引越し前の住宅の所在する市区町村発行の個人住民税の課税証明書を入手して「都道府県民税の所得割額」を確認しましょう。

国土交通省のサイトでは、すまい給付金がいくら支給されるのか、シミュレーションをすることができます。

おおよそいくらの給付金をもらうことができるのか把握しておきましょう。自分が対象外だと思っていても扶養家族の人数によっては対象者となる場合もあるようです。

出典:すまい給付金シミュレーション/国土交通省「すまい給付金」

すまい給付金の申請までの流れ

すまい給付金は全国に設置されているすまい給付金申請窓口へ必要書類を持参するか、すまい給付金制度事務局への郵送によって申請が可能です。

給付申請書が必要となりますが、取得住宅か新築住宅か中古住宅か、住宅ローン利用の有無、給付金の受領方法が本人か代理人かによって異なるなど、申請方法はさまざまあるようです。

詳細はすまい給付金のホームぺージに記載してありますので、申請前には確認してみるとよいでしょう。

また、すまい給付金制度へ申請するには、申請書の他にも書類がいくつか必要となり住宅ローンの有無、新築住宅か中古住宅かによっても種類が異なります。

必要書類は、取得した住宅に引っ越す前の居住地である市区町村、法務局、または引っ越した後の市区町村のほか、受託事業者等から入手することができます。

すまい給付金のホームページに、各書類の入手方法が記載されていますので、申請の際には参考にしてみてはいかがでしょうか。

出典:申請方法と受領方法/国土交通省「すまい給付金」
出典:申請書類に必要な書類について/国土交通省「すまい給付金」

すまい給付金制度を理解して負担を減らそう

パパとママと赤ちゃん
iStock.com/itakayuki

すまい給付金制度は、住宅取得者の負担を減らすために設けられた制度です。

対象物件を所有しなおかつ居住しており、対象年収の条件を満たしていると給付対象者となります。

消費税率や新築住宅か中古住宅かによっても条件は異なるため、自身やわが家がすまい給付金の対象となるか、これから購入を考えている家屋や土地が対象物件か対象外物件かも併せて確認しておくとよいでしょう。


※記事内で使用している参照内容は、2019年5月15日時点で作成した記事になります。

2019.05.21

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