新生児科医ふらいと先生のお悩み相談室➆手洗い・消毒をしすぎることの弊害は?

新生児科医ふらいと先生のお悩み相談室➆手洗い・消毒をしすぎることの弊害は?

Profile

ふらいと先生(今西洋介)

ふらいと先生(今西洋介)

小児科医/新生児科医

新生児科医(新生児専門医)×公衆衛生(母性疫学の研究)。漫画『コウノドリ』取材協力、今橋先生の中の人、小児科専門医、小児医療ジャーナリスト、チャイルドリテラシー協会代表理事、みんパピ運営。母と子を通し社会問題を考える。

Twitterフォロワー10.8万人!漫画『コウノドリ』取材協力&今橋先生の中の人としておなじみの新生児科医・今西洋介先生に、乳児を育てるママや妊婦さんがいだきがちな不安をテーマにさまざまなお悩みに回答していただきます。

 
ふらいと先生
ふらいと先生

まず、手を洗いすぎることの弊害は、手の常在菌を殺してしまうこと、石鹸などの洗い残しにより手荒れを起こしてしまうことなどです。

小さなお子さんにはとくに、泡をきれいに落とすことまで教えてあげられるとよいですね。

編集部:「手洗いをすれば消毒はしなくてもよい」という意見も目にすることがあるのですが、どうでしょうか。

ふらいと先生
ふらいと先生

基本的にWHOは手洗いを原則としています。

また、アルコールはほとんどのウイルスで効果がありますが、ノロウイルスや芽胞を持つ菌に対しては効果がありません。ノロウイルスに対しては次亜塩素酸ナトリウムでの消毒が必要とされてます。

ただし、これらを長く使うことなどで組織を傷つけることもあるため、消毒がうまくできないお子さん、お肌が弱い方などはまずは流水で手洗いをしっかりしましょう。

編集部:手洗いか消毒、どちらかだけやるとしたらどちらがよいでしょうか?

ふらいと先生
ふらいと先生

より効果的なのはアルコール消毒の方です。とくに医療関係者は、すぐに手が洗えないときもあるので、携帯用のアルコール消毒も持ち歩いています。

とはいえ、お子さんは消毒が丁寧にできない場合もありますし、汚れを落とすことも考えると流水も必要なので、まずは手洗いを丁寧におこなうことが習慣としては一番よいでしょう。

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ふらいと先生(今西洋介)

ふらいと先生(今西洋介)

新生児科医(新生児専門医)×公衆衛生(母性疫学の研究)。漫画『コウノドリ』取材協力、今橋先生の中の人、小児科専門医、小児医療ジャーナリスト、チャイルドリテラシー協会代表理事、みんパピ運営。母と子を通し社会問題を考える。

2022.07.06

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