【小児科医監修】子どもの救急、症状別の対応と知っておきたいサービスについて

【小児科医監修】子どもの救急、症状別の対応と知っておきたいサービスについて

2019.04.15

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眞々田容子

眞々田容子

クローバーこどもクリニック院長/日本小児科学会専門医/日本アレルギー学会専門医

台東区蔵前の小児科クローバーこどもクリニック院長。信州大学医学部卒業。日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。ホリスティック医学協会会員。症状だけを診ていくのではなく、患者さんの心身全体の状態をみていく”心と身体をつなげる”医療をしています。お母さんの子育ての不安が少なくなるよう、診療内でお話しをしっかり聴いていきます。

子どもの急な体調不良のとき、どのように対応したらよいか戸惑ってしまった経験はありませんか?症状や月齢によって、対応の仕方も変わってくるでしょう。そこで、子どもの症状別の救急対応の方法と、万一のときに役に立つ情報を紹介します。

病院がやっていないときの子どものトラブルには

病院がやっていない時間帯に子どもの体調が急変したら焦りますよね。救急車を呼んだ方がよいのか、救急で受診するべきか、または様子を見て翌日の診察時間内に受診すればいいのか迷うママやパパも多いことでしょう。

そこで、症状別の正しい判断の目安とためになる情報を紹介します。

子どもによくみられるトラブル・症状

「高熱が出た」「吐いた」「けいれん」など子どもによく見られる症状から救急で受診する必要があるのか、診療時間内に受診するべきかを紹介します。

ここで紹介した記事はあくまでも目安です。最終的には、お子様の様子をよく観察し、各家庭で判断してください。


39℃以上の熱(高熱)が出た場合

救急病院
©ucchie79- Fotolia

生後3ヶ月までは診療時間外でもすぐに病院へ。高熱で、さらにけいれんをしている場合には救急車を呼んですぐに病院に向かいましょう。

子どもが生後3ヶ月以上で、

・40℃以上の発熱
・熱に加えてけいれんがあった
・意識がもうろうとしている
・顔色が悪い
・食欲がなく吐く
・体を動かすと泣いてぐずる
・おっぱいや水分を飲めない

場合には診療時間外でも病院に行き受診が必要です。

高熱があるものの、わりと元気があって水分も摂れているときは、翌日、診療時間内に受診すれば大丈夫です。


けいれん

けいれんは3歳児未満の子どもに多く見られる症状です。

けいれんしている我が子を見ると、いつもとあまりにも様子が違うため動転してしまうママも少なくありません。できるだけ落ち着いてけいれんの様子や、けいれんしている時間をしっかり確認することが大切になってくるでしょう。

・熱があり、意識がもうろうとしていてほとんど反応がない
・5分以上けいれんが続く
・意識がなかなか回復しない

上記の場合は、救急車を呼んですぐに病院に行きましょう。

・熱がで始めてすぐにけいれんした
・元気だったのに突然けいれんした
・初めてけいれんした

上記の場合は、診療時間外でも病院に行きましょう。

また、泣いている最中に起こすけいれんが「憤怒けいれん」です。大泣きしたり、かんしゃくを起こしているうちに息ができなくなることでけいれんが発生。ただし一時的な発作なのですぐにおさまります。後遺症がないので、すぐに病院に行かなくても大丈夫でしょう。

また、病院に行く際に、「舌をかまないように」と、口になにかをかませる人がたまにいますが、逆に危険なのでやめてください。


呼吸が苦しそう

呼吸が苦しそう、息苦しそうな時は、月齢ではなく子どもの状態や症状で判断するのがポイントです。

・初めて食べたもののあとに呼吸が苦しそうで元気がない
・急に激しく咳込み、元気がなく咳が続く

上記の場合には救急車で病院に行きましょう。

・呼吸するたびにゼーゼー音がして元気がなく苦しそう
・元気がなく、粘り気のあるドロッとしたたんがでる
・息が荒く、犬の遠吠えのような咳がでて元気がない

上記の場合には診療時間外でも病院に行きましょう。


下痢・嘔吐が止まらない

下痢・嘔吐のときも月齢ではなく、嘔吐した物や便の色、子どもの状態や機嫌をチェックするのがポイントです。

・初めて口にする食べ物を食べた後に吐き、顔色が悪くぐったりして元気がない
・吐いたものが緑色
・いちごゼリーのような色のうんちがでる

上記の場合には救急車を呼びましょう。

・10~30分おきに激しく泣いて吐く
・下痢便が何度もでて嘔吐もある

上記の場合には診療時間外でも病院に行きましょう。


誤飲

誤飲
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誤飲したものによって緊急を要するかが異なります。

・トイレ用洗剤
・花火
・防虫剤
・抗うつ剤
・たばこが浸かった灰皿の水

など塩酸やクレゾール、ニコチンを含んでいるものが危険です。誤飲した場合には救急車を呼んで病院に行きましょう。

・灯油
・家庭用漂白剤
・日焼け止め化粧品
・香水
・たばこ

を誤飲した場合には診察時間外でも病院に行きましょう。

・蚊取り線香
・口紅
・クレンザー
・粘土
・シリカゲル

を誤飲した場合は緊急ではなく、診療時間内に病院に行きましょう。

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万一の救急の際に役立つ情報とは

子どもの救急対応が必要になったり、急変トラブルはこのほかにもたくさんあります。そこで子どもの急な病気の対応の判断目安になる病院の情報など子どもの救急対応や、万一のトラブルのときに役立つ情報をご紹介します。メモで保存しておくと、いざというときに安心です。


子どもの電話相談事業(♯8000)

厚生労働省が行っている事業です。休日や夜間などの急な子どもの病気にどのように対応したらよいのか、直接、住んでいる地域の小児科医や看護師に電話で相談ができ、症状に応じたアドバイスをしてもらえます。全国から利用できるのも魅力です。


子どもにやさしいタクシーの利用

夜中の急変で電車や車が使えないときにはタクシーが便利です。

エチケット袋やウェットティッシュを完備していたり、子どもの扱いに慣れているドライバーが乗務しているタクシーもあります。


休日診療している近隣の病院情報

住んでいる地域の医師会のホームページや市役所などのサイトを見ると、休日急患診療所や小児急病センターなどの情報が載っています。

子ども(小児)の救急対応に備えて対策や情報をチェック

救急車
©xiaosan- Fotolia

様子がいつもと違ったり、突然体調を崩したりなど、救急対応が必要な子どものトラブルの際は、ママやパパも焦ってしまいますよね。やみくもに救急車を呼ぶのではなく、子どもの様子をよく観察し、冷静に判対応することが大切です。

また、万が一の子ども(小児)の救急に備えて、役立つ情報を調べておくと焦らずに済むかもしれませんね。


監修:眞々田 容子(クローバーこどもクリニック)

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眞々田容子

眞々田容子

台東区蔵前の小児科クローバーこどもクリニック院長。信州大学医学部卒業。日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。ホリスティック医学協会会員。症状だけを診ていくのではなく、患者さんの心身全体の状態をみていく”心と身体をつなげる”医療をしています。お母さんの子育ての不安が少なくなるよう、診療内でお話しをしっかり聴いていきます。

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